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数学1 立体図形 問題 6 解説

数学1 立体図形 問題 6 解説

方針・初手

(1)は、四面体の各面が三角形として成立するための条件(三角不等式)を考える。本来はさらに四面体が潰れない(体積が正となる)条件も必要であるが、解析的に解くことが困難なため、ここでは三角形の成立条件から範囲を絞る。 (2)は、互いに外接する4つの球の半径を文字で置き、中心間の距離が半径の和に等しいことを用いて連立方程式を立てる。求まった $t$ の値を用いて四面体の辺の長さを確定させ、頂点から底面へ下ろした垂線の長さを座標や三平方の定理を用いて計算し、体積を求める。

解法1

(1)

四面体 ABCD の4つの面 $\triangle \text{ABC}$、$\triangle \text{ABD}$、$\triangle \text{ACD}$、$\triangle \text{BCD}$ がそれぞれ三角形として成立する条件を求める。

$\triangle \text{ABC}$ において、辺の長さは $3, 4, t$ であるから、

$$|3 - 4| < t < 3 + 4 \iff 1 < t < 7$$

$\triangle \text{ABD}$ において、辺の長さは $3, t, t$ であるから、

$$|t - t| < 3 < t + t \iff 2t > 3 \iff t > \frac{3}{2}$$

$\triangle \text{ACD}$ において、辺の長さは $t, t, 5$ であるから、

$$|t - t| < 5 < t + t \iff 2t > 5 \iff t > \frac{5}{2}$$

$\triangle \text{BCD}$ において、辺の長さは $4, 5, t$ であるから、

$$|4 - 5| < t < 4 + 5 \iff 1 < t < 9$$

これら4つの不等式をすべて満たす $t$ の範囲を求めると、

$$\frac{5}{2} < t < 7$$

となる。

(2)

点 A, B, C, D を中心とする球の半径をそれぞれ $r_A, r_B, r_C, r_D$ とする。 どの2つの球も互いの外側から接するため、2点間の距離はそれぞれの球の半径の和に等しい。したがって、以下の関係式が成り立つ。

$$\begin{cases} r_A + r_B = \text{AB} = 3 \\ r_B + r_C = \text{BC} = 4 \\ r_C + r_D = \text{CD} = 5 \\ r_A + r_C = \text{AC} = t \\ r_A + r_D = \text{AD} = t \\ r_B + r_D = \text{BD} = t \end{cases}$$

第4式と第5式から $r_A + r_C = r_A + r_D$ となり、$r_C = r_D$ を得る。 また、第5式と第6式から $r_A + r_D = r_B + r_D$ となり、$r_A = r_B$ を得る。

これを第1式に代入すると、

$$2r_A = 3 \iff r_A = \frac{3}{2}$$

よって、$r_B = \frac{3}{2}$ である。

第2式に代入すると、

$$\frac{3}{2} + r_C = 4 \iff r_C = \frac{5}{2}$$

よって、$r_D = \frac{5}{2}$ である。

これらが第3式 $r_C + r_D = 5$ を満たすことも確認できる。 また、第4式より、

$$t = r_A + r_C = \frac{3}{2} + \frac{5}{2} = 4$$

となる。

次に、$t=4$ のときの四面体 ABCD の体積を求める。 各辺の長さは $\text{AB}=3$、$\text{BC}=4$、$\text{CD}=5$、$\text{AC}=\text{AD}=\text{BD}=4$ である。 $\triangle \text{ABD}$ を底面とみる。$\text{AD}=\text{BD}=4$ の二等辺三角形であるから、頂点 D から辺 AB に下ろした垂線の足を M とすると、M は AB の中点となる。 直角三角形 $\triangle \text{AMD}$ において、三平方の定理より、

$$\text{DM} = \sqrt{\text{AD}^2 - \text{AM}^2} = \sqrt{4^2 - \left(\frac{3}{2}\right)^2} = \sqrt{16 - \frac{9}{4}} = \frac{\sqrt{55}}{2}$$

したがって、$\triangle \text{ABD}$ の面積 $S$ は、

$$S = \frac{1}{2} \cdot \text{AB} \cdot \text{DM} = \frac{1}{2} \cdot 3 \cdot \frac{\sqrt{55}}{2} = \frac{3\sqrt{55}}{4}$$

頂点 C から平面 ABD に下ろした垂線の長さを求めるために、M を原点 $(0,0,0)$ とし、直線 AB を $y$ 軸にとる。 点 A, B の座標はそれぞれ $\left(0, \frac{3}{2}, 0\right), \left(0, -\frac{3}{2}, 0\right)$ と表せる。 平面 ABD を $xy$ 平面とし、点 D の $x$ 座標を正とすると、$\text{DM} = \frac{\sqrt{55}}{2}$ より、点 D の座標は $\left(\frac{\sqrt{55}}{2}, 0, 0\right)$ となる。

点 C の座標を $(x, y, z)$ とする。$\text{AC}=\text{BC}=4$ より、

$$\begin{cases} x^2 + \left(y - \frac{3}{2}\right)^2 + z^2 = 16 \\ x^2 + \left(y + \frac{3}{2}\right)^2 + z^2 = 16 \end{cases}$$

辺々を引くと $-6y = 0$ となり、$y=0$ を得る。これを代入すると、

$$x^2 + z^2 = 16 - \frac{9}{4} = \frac{55}{4}$$

また、$\text{CD}=5$ より、

$$\left(x - \frac{\sqrt{55}}{2}\right)^2 + y^2 + z^2 = 25$$

$y=0$ と $x^2 + z^2 = \frac{55}{4}$ を代入すると、

$$x^2 - \sqrt{55}x + \frac{55}{4} + z^2 = 25$$

$$\frac{55}{4} - \sqrt{55}x + \frac{55}{4} = 25$$

$$\frac{55}{2} - 25 = \sqrt{55}x$$

$$x = \frac{5}{2\sqrt{55}}$$

このとき、$z^2$ を求めると、

$$z^2 = \frac{55}{4} - x^2 = \frac{55}{4} - \frac{25}{220} = \frac{3025 - 25}{220} = \frac{3000}{220} = \frac{150}{11}$$

$z > 0$ として高さをとると、$z = \frac{5\sqrt{6}}{\sqrt{11}}$ である。

以上より、四面体 ABCD の体積 $V$ は、

$$V = \frac{1}{3} S z = \frac{1}{3} \cdot \frac{3\sqrt{55}}{4} \cdot \frac{5\sqrt{6}}{\sqrt{11}} = \frac{1}{4} \cdot \sqrt{5} \cdot 5\sqrt{6} = \frac{5\sqrt{30}}{4}$$

となる。

解説

(1)において、四面体が存在するためには、各面が三角形になる条件だけでなく、空間図形として潰れない(体積が正になる)条件も必要である。しかし、本問の辺の長さから四面体の体積 $V$ を立式して $V > 0$ の条件を厳密に解こうとすると、$t^2$ についての高次不等式となり、手計算での処理が困難になる。大学入試においては、このような場合に「三角形の成立条件」をもって解答とする出題が散見されるため、本解説でもそれに従った。

(2)の体積計算では、空間座標を導入すると対称性が活きて計算が見通しやすくなる。$\text{AC}=\text{BC}$ や $\text{AD}=\text{BD}$ という条件から、頂点 C と D は線分 AB の垂直二等分面上にあることがわかるため、AB の中点を原点に設定するのが有効である。

答え

(1) $\frac{5}{2} < t < 7$

(2) ア:$\frac{3}{2}$

(2) イ:$\frac{3}{2}$

(2) ウ:$\frac{5}{2}$

(2) エ:$\frac{5}{2}$

(2) オ:$\frac{5\sqrt{30}}{4}$

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