トップ 基礎問題 数学1 三角比 三角比 問題 21

数学1 三角比 問題 21 解説

数学1 三角比 問題 21 解説

方針・初手

三角形の形状決定問題では、与えられた等式を「辺の長さだけの関係式」または「角の大きさだけの関係式」のいずれかに統一することが基本方針となる。

多くの問題において、正弦定理や余弦定理を用いて式中の角の情報をすべて辺の長さに置き換えて代数的に処理する手法が確実である。

解法1

(1)

与えられた等式 $\sin A + \cos A = 1$ の両辺を2乗すると、

$$\sin^2 A + 2\sin A\cos A + \cos^2 A = 1$$

$\sin^2 A + \cos^2 A = 1$ より、

$$1 + 2\sin A\cos A = 1$$

$$2\sin A\cos A = 0$$

三角形の内角の条件から $0^\circ < A < 180^\circ$ であり、$\sin A > 0$ であるから、$\cos A = 0$ となる。

$0^\circ < A < 180^\circ$ の範囲でこれを満たすのは $A = 90^\circ$ である。

したがって、$\triangle\text{ABC}$は $\angle A = 90^\circ$ の直角三角形である。

(2)

$\triangle\text{ABC}$の外接円の半径を $R$ とする。正弦定理より $\sin A = \frac{a}{2R}$、$\sin B = \frac{b}{2R}$ である。

これらを与式 $a \sin A = b \sin B$ に代入すると、

$$a \cdot \frac{a}{2R} = b \cdot \frac{b}{2R}$$

両辺に $2R$ をかけて整理すると、

$$a^2 = b^2$$

$a > 0$、$b > 0$ であるから $a = b$ となる。

したがって、$\triangle\text{ABC}$は $a = b$ の二等辺三角形である。

(3)

$\triangle\text{ABC}$の外接円の半径を $R$ とする。正弦定理と余弦定理より、以下の関係が成り立つ。

$$\sin A = \frac{a}{2R}, \quad \sin C = \frac{c}{2R}, \quad \cos B = \frac{c^2 + a^2 - b^2}{2ca}$$

これらを与式 $2\cos B \sin C = \sin A$ に代入すると、

$$2 \cdot \frac{c^2 + a^2 - b^2}{2ca} \cdot \frac{c}{2R} = \frac{a}{2R}$$

両辺に $2R$ をかけて整理すると、

$$\begin{aligned} \frac{c^2 + a^2 - b^2}{a} &= a \\ c^2 + a^2 - b^2 &= a^2 \\ c^2 - b^2 &= 0 \end{aligned}$$

$b > 0$、$c > 0$ であるから $b = c$ となる。

したがって、$\triangle\text{ABC}$は $b = c$ の二等辺三角形である。

解法2

角の大きさだけの関係式として処理する別解を示す。

(1)

$\sin A + \cos A = 1$ の左辺を三角関数の合成を用いて変形すると、

$$\sqrt{2}\sin(A + 45^\circ) = 1$$

$$\sin(A + 45^\circ) = \frac{1}{\sqrt{2}}$$

三角形の内角より $0^\circ < A < 180^\circ$ であるから、$45^\circ < A + 45^\circ < 225^\circ$ である。

この範囲で方程式を解くと、

$$A + 45^\circ = 135^\circ$$

したがって $A = 90^\circ$ となり、$\triangle\text{ABC}$は $\angle A = 90^\circ$ の直角三角形である。

(3)

三角形の内角の和は $180^\circ$ であるから、$A + B + C = 180^\circ$ すなわち $A = 180^\circ - (B + C)$ である。

よって $\sin A = \sin(180^\circ - (B + C)) = \sin(B + C)$ となる。

これと加法定理を用いると、与式 $2\cos B\sin C = \sin A$ は次のように変形できる。

$$\begin{aligned} 2\cos B\sin C &= \sin(B + C) \\ 2\cos B\sin C &= \sin B\cos C + \cos B\sin C \\ \cos B\sin C - \sin B\cos C &= 0 \\ \sin(C - B) &= 0 \end{aligned}$$

$0^\circ < B < 180^\circ$、$0^\circ < C < 180^\circ$ より $-180^\circ < C - B < 180^\circ$ である。

この範囲で $\sin(C - B) = 0$ を満たすのは $C - B = 0$ のみである。

したがって $B = C$ となり、$\triangle\text{ABC}$は $\angle B = \angle C$ (すなわち $b=c$)の二等辺三角形である。

解説

三角形の形状を答える問題では、単に「直角三角形」や「二等辺三角形」と答えるだけでなく、「どの角が直角か」や「どの辺とどの辺が等しいか」を明確に記述しなければならない点に注意する。

(1)や(3)のように角だけの関係式で解き進める方針(解法2)も鮮やかで有効であるが、どのような条件式が与えられても汎用的に対応できるのは、正弦定理・余弦定理を用いて辺だけの関係式に持ち込む方針(解法1)である。解法に迷ったときは辺の長さに統一することを優先するとよい。

答え

(1) $\angle A = 90^\circ$ の直角三角形

(2) $a = b$ の二等辺三角形

(3) $b = c$ の二等辺三角形

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