数学1 三角比 問題 27 解説

方針・初手
(1) は余弦定理そのままの形である。 (2) は図形の形状決定問題の定石に従い、(1) の結果および同様に表した $\cos B$ を与式に代入し、辺の長さ $a, b, c$ のみの関係式に持ち込む。その後、分母を払って因数分解を行い、形状を特定する条件を導き出す。
解法1
(1)
$\triangle\text{ABC}$ において、余弦定理より
$$ \cos A = \frac{b^2+c^2-a^2}{2bc} $$
(2)
(1) と同様にして、余弦定理より
$$ \cos B = \frac{c^2+a^2-b^2}{2ca} $$
これを、与えられた等式 $\frac{b+c}{a}\cos A = \frac{c+a}{b}\cos B$ に代入すると
$$ \frac{b+c}{a} \cdot \frac{b^2+c^2-a^2}{2bc} = \frac{c+a}{b} \cdot \frac{c^2+a^2-b^2}{2ca} $$
両辺に $2abc$ を掛けて分母を払うと
$$ (b+c)(b^2+c^2-a^2) = (c+a)(c^2+a^2-b^2) $$
両辺を展開して整理する。
$$ b^3+bc^2-a^2b+b^2c+c^3-a^2c = c^3+ca^2-b^2c+a^3+ac^2-ab^2 $$
両辺の $c^3$ を消去し、すべての項を左辺に移項して $a, b$ についてまとめる。
$$ (b^3 - a^3) + (ab^2 - a^2b) + 2c(b^2 - a^2) + c^2(b - a) = 0 $$
それぞれを因数分解し、共通因数 $(b-a)$ をくくり出す。
$$ (b-a)(b^2+ab+a^2) + ab(b-a) + 2c(b-a)(b+a) + c^2(b-a) = 0 $$
$$ (b-a) \{ (b^2+ab+a^2) + ab + 2c(a+b) + c^2 \} = 0 $$
中カッコの中を整理する。
$$ (b-a) \{ a^2+2ab+b^2 + 2c(a+b) + c^2 \} = 0 $$
$$ (b-a) \{ (a+b)^2 + 2c(a+b) + c^2 \} = 0 $$
$$ (b-a) (a+b+c)^2 = 0 $$
ここで、$a, b, c$ は $\triangle\text{ABC}$ の辺の長さであるから、$a+b+c > 0$ であり、$(a+b+c)^2 \neq 0$ である。 したがって、成り立つ条件は
$$ b - a = 0 $$
すなわち $a=b$ となる。 よって、$\triangle\text{ABC}$ は $\text{CA}=\text{CB}$ の二等辺三角形である。
解説
三角形の形状を決定する問題では、与えられた角に関する条件式を、正弦定理や余弦定理を用いて辺だけの関係式に書き換えるのが基本方針となる。本問では代入した後の式展開と因数分解の処理能力が問われている。項数が多い式を整理する際は、共通因数(本問では対称性から $b-a$ や $a-b$ が現れると予測できる)を見つけ出して式をくくる工夫が重要である。
答え
(1) $$ \frac{b^2+c^2-a^2}{2bc} $$
(2)
$\text{CA}=\text{CB}$ の二等辺三角形 (または $a=b$ の二等辺三角形)
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