数学2 対数関数 問題 1 解説

方針・初手
対数不等式を解く基本手順に従う。 まず真数条件を確認し、$x$ の変域を絞る。 次に、対数の性質を用いて両辺を単一の対数で表す。 最後に、底 $a$ が $1$ より大きいか、$0$ と $1$ の間にあるかで場合分けを行い、真数の大小関係を比較する。得られた解と真数条件の共通範囲が最終的な解となる。
解法1
真数は正であるから、
$$x+6 > 0 \quad \text{かつ} \quad x-1 > 0 \quad \text{かつ} \quad 9x-7 > 0$$
これを解くと、
$$x > -6 \quad \text{かつ} \quad x > 1 \quad \text{かつ} \quad x > \frac{7}{9}$$
よって、真数条件はこれらの共通範囲をとって、
$$x > 1$$
である。
与えられた不等式について、左辺の対数をまとめると、
$$\log_a(x+6)(x-1) > \log_a(9x-7)$$
$$\log_a(x^2+5x-6) > \log_a(9x-7)$$
ここから、底 $a$ の値によって場合分けを行う。
(i) $a > 1$ のとき
底 $a$ は $1$ より大きいため、真数の大小関係で不等号の向きは変わらない。
$$x^2+5x-6 > 9x-7$$
これを整理して、
$$x^2-4x+1 > 0$$
$x^2-4x+1 = 0$ の解は $x = 2 \pm \sqrt{3}$ であるから、この二次不等式を解くと、
$$x < 2-\sqrt{3}, \quad 2+\sqrt{3} < x$$
真数条件 $x > 1$ との共通範囲を求める。 $1 < \sqrt{3} < 2$ より $0 < 2-\sqrt{3} < 1$ であるから、共通範囲は、
$$x > 2+\sqrt{3}$$
(ii) $0 < a < 1$ のとき
底 $a$ は $0$ と $1$ の間にあるため、真数の大小関係で不等号の向きが逆になる。
$$x^2+5x-6 < 9x-7$$
これを整理して、
$$x^2-4x+1 < 0$$
この二次不等式を解くと、
$$2-\sqrt{3} < x < 2+\sqrt{3}$$
真数条件 $x > 1$ との共通範囲を求める。 $2-\sqrt{3} < 1$ かつ $2+\sqrt{3} > 1$ であるから、共通範囲は、
$$1 < x < 2+\sqrt{3}$$
解説
対数不等式における定石を問う問題である。 注意すべきポイントは以下の2点である。
- 真数条件の確認:対数方程式・不等式を解く際は、必ず最初に「真数 $> 0$」の条件を立式し、解の範囲を制限すること。変形後の式で真数条件をとると誤答につながる。
- 底による場合分け:底に文字が含まれている場合、底が $1$ より大きいか、$0$ より大きく $1$ より小さいかで、対数関数の増減が変わるため、不等号の向きに注意して場合分けを行う必要がある。
本問では最後に $2-\sqrt{3}$ と $1$ の大小関係を把握することが求められるが、無理数の評価($1 < \sqrt{3} < 2$)から容易に判断できる。
答え
$a > 1$ のとき、$x > 2+\sqrt{3}$
$0 < a < 1$ のとき、$1 < x < 2+\sqrt{3}$
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