数学2 直線 問題 4 解説

方針・初手
直線に関する直線の対称移動を考える問題である。方針としては主に次の2つが考えられる。
1つ目は、軌跡の考え方を用いる方法である。求める直線上の点 $(X, Y)$ と、対称軸に関して対称な点 $(s, t)$ が元の直線上にあるという関係式から、$(X, Y)$ の満たすべき方程式を導く。
2つ目は、直線上の具体的な点の対称点を利用する方法である。2つの直線の交点は対称移動によって変化しないことを利用し、交点と元の直線上のもう1点の対称点を求め、その2点を通る直線を構成する。
解法1
求める対称な直線上の任意の点を $P(X, Y)$ とし、直線 $y = x + 2$ に関して点 $P$ と対称な点を $Q(s, t)$ とする。
点 $Q$ は点 $P$ の対称点であるから、線分 $PQ$ の中点が直線 $y = x + 2$ 上にあり、直線 $PQ$ が直線 $y = x + 2$ と直交する。
線分 $PQ$ の中点の座標は $\left(\frac{X+s}{2}, \frac{Y+t}{2}\right)$ であるから、これを $y = x + 2$ に代入して、
$$\frac{Y+t}{2} = \frac{X+s}{2} + 2$$
両辺を2倍して整理すると、
$$s - t = Y - X - 4$$
また、直線 $PQ$ の傾きは $\frac{t-Y}{s-X}$ であり、直線 $y = x + 2$ の傾きは $1$ である。これらが直交することから、
$$\frac{t-Y}{s-X} \cdot 1 = -1$$
分母を払って整理すると、
$$s + t = X + Y$$
これら $s, t$ の連立方程式
$$\begin{cases} s - t = Y - X - 4 \\ s + t = X + Y \end{cases}$$
を解くと、
$$s = Y - 2$$
$$t = X + 2$$
となる。したがって、点 $Q$ の座標は $(Y - 2, X + 2)$ である。
点 $Q$ は直線 $y = 3x + 1$ 上の点であるから、代入して、
$$X + 2 = 3(Y - 2) + 1$$
整理すると、
$$3Y = X + 7$$
$$Y = \frac{1}{3}X + \frac{7}{3}$$
点 $P(X, Y)$ は求める直線上の任意の点であるから、$X, Y$ をそれぞれ $x, y$ に置き換えて、求める直線の方程式を得る。
解法2
直線 $y = x + 2$ と直線 $y = 3x + 1$ の交点を求める。連立して、
$$3x + 1 = x + 2$$
これを解くと $2x = 1$ より $x = \frac{1}{2}$ となり、$y = \frac{5}{2}$ を得る。よって、交点を $A$ とすると、その座標は $A\left(\frac{1}{2}, \frac{5}{2}\right)$ である。
この交点 $A$ は対称軸である直線 $y = x + 2$ 上にあるため、対称移動しても自身に移る。すなわち、求める直線も点 $A$ を通る。
次に、直線 $y = 3x + 1$ 上の点 $B(0, 1)$ をとり、直線 $y = x + 2$ に関する点 $B$ の対称点 $C(p, q)$ を求める。
線分 $BC$ の中点 $\left(\frac{p}{2}, \frac{q+1}{2}\right)$ が直線 $y = x + 2$ 上にあるから、
$$\frac{q+1}{2} = \frac{p}{2} + 2$$
$$p - q = -3$$
直線 $BC$ と直線 $y = x + 2$ は直交するから、
$$\frac{q-1}{p} \cdot 1 = -1$$
$$p + q = 1$$
これら $p, q$ についての方程式を連立して解くと、$p = -1, q = 2$ となる。よって、対称点 $C$ の座標は $(-1, 2)$ である。
求める直線は、2点 $A\left(\frac{1}{2}, \frac{5}{2}\right)$ と $C(-1, 2)$ を通る直線である。その傾きは、
$$\frac{\frac{5}{2} - 2}{\frac{1}{2} - (-1)} = \frac{\frac{1}{2}}{\frac{3}{2}} = \frac{1}{3}$$
したがって、点 $(-1, 2)$ を通り、傾きが $\frac{1}{3}$ の直線の方程式を求めると、
$$y - 2 = \frac{1}{3}(x - (-1))$$
$$y = \frac{1}{3}x + \frac{7}{3}$$
を得る。
解説
直線に関する図形の対称移動を問う典型問題である。
解法1は、軌跡の標準的な手順に従って解く方法である。一般の点 $(X, Y)$ で立式するため文字が多くなるが、機械的な計算で答えまでたどり着ける利点がある。
解法2は、直線の決定には2点の座標が分かれば十分であるという性質を利用したものである。交点と適当な1点の対称点を求めるだけで済むため、計算が具体的になり、見通しが立ちやすい。多くの場合、解法2の方が計算ミスを防ぎやすい。
答え
$$y = \frac{1}{3}x + \frac{7}{3}$$
自分の記録
誤りを報告
問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。





