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東北大学 2020年 理系 第2問 解説

数学2/図形と式数学1/方程式不等式テーマ/場合分けテーマ/図形総合
東北大学 2020年 理系 第2問 解説

方針・初手

円 $C$ を平方完成して,中心と半径を求める。

$$ (x-a)^2+(y-2)^2=a^2 $$

したがって,中心は $(a,2)$,半径は $|a|$ である。

(1) は直線 $L,M$ の交点を求めて円に代入すればよい。 (2) と (3) は,中心から各直線までの距離を用いると,共有点の個数を判定できる。

解法1

まず,円 $C$ を変形すると

$$ x^2-2ax+y^2-4y+4=0 \iff (x-a)^2+(y-2)^2=a^2 $$

となる。よって中心は $O(a,2)$,半径は $|a|$ である。

(1)

$L$ と $M$ の交点を求める。連立

$$ \begin{cases} -4x+3y+a=0\\ 3x+4y-7a=0 \end{cases} $$

を解くと,

$$ \begin{aligned} -16x+12y&=-4a\\ 9x+12y&=21a \end{aligned} $$

より,

$$ -25x=-25a $$

となるから $x=a$ である。これを $3x+4y-7a=0$ に代入すると

$$ 3a+4y-7a=0 $$

より $y=a$ である。

したがって,$L$ と $M$ の交点は $(a,a)$ である。これが円 $C$ 上にある条件は

$$ a^2-2a^2+a^2-4a+4=0 $$

すなわち

$$ -4a+4=0 $$

であるから,

$$ a=1 $$

となる。

(2)

中心 $O(a,2)$ から直線 $L:-4x+3y+a=0$ までの距離は

$$ \begin{aligned} \frac{|-4a+3\cdot2+a|}{\sqrt{(-4)^2+3^2}} &=\frac{|6-3a|}{5} \\ &=\frac{3|2-a|}{5} \end{aligned} $$

である。

円 $C$ と直線 $L$ が異なる $2$ 点を共有する条件は,この距離が半径 $|a|$ より小さいことである。よって

$$ \frac{3|2-a|}{5}<|a| $$

である。両辺は非負なので2乗してよく,

$$ 9(a-2)^2<25a^2 $$

これは

$$ 25a^2-9(a-2)^2>0 $$

すなわち

$$ (4a-3)(a+3)>0 $$

と同値である。したがって,

$$ a<-3 \quad \text{または} \quad a>\frac34 $$

である。

(3)

$C$ と $L$ の共有点の個数を $n_L$,$C$ と $M$ の共有点の個数を $n_M$ とする。

まず,直線 $M:3x+4y-7a=0$ について,中心 $O(a,2)$ からの距離は

$$ \begin{aligned} \frac{|3a+4\cdot2-7a|}{\sqrt{3^2+4^2}} &=\frac{|8-4a|}{5} \\ &=\frac{4|2-a|}{5} \end{aligned} $$

である。よって,

$$ n_M= \begin{cases} 2 & \left(\dfrac{4|2-a|}{5}<|a|\right)\\ 1 & \left(\dfrac{4|2-a|}{5}=|a|\right)\\ 0 & \left(\dfrac{4|2-a|}{5}>|a|\right) \end{cases} $$

となる。これを整理すると

$$ \frac{4|2-a|}{5}<|a| \iff 25a^2>16(a-2)^2 \iff (a+8)(9a-8)>0 $$

だから,

$$ n_M= \begin{cases} 2 & \left(a<-8 \ \text{または}\ a>\dfrac89\right)\\ 1 & \left(a=-8,\ \dfrac89\right)\\ 0 & \left(-8<a<\dfrac89\right) \end{cases} $$

である。

同様に,(2) の結果から

$$ n_L= \begin{cases} 2 & \left(a<-3 \ \text{または}\ a>\dfrac34\right)\\ 1 & \left(a=-3,\ \dfrac34\right)\\ 0 & \left(-3<a<\dfrac34\right) \end{cases} $$

である。

次に,$L$ と $M$ の交点は (1) で求めたように $(a,a)$ である。この点が円 $C$ 上にあるのは $a=1$ のときに限る。

したがって,求める集合の要素数は,$a\neq1$ のときは $n_L+n_M$,$a=1$ のときは共通の1点を重複して数えるので $n_L+n_M-1$ である。

まず,$a=1$ のときは

$$ n_L=2,\qquad n_M=2 $$

であり,しかも両者は $(1,1)$ を共通にもつから,要素数は

$$ 2+2-1=3 $$

となる。

次に,$a\neq1$ のときは,要素数が $3$ となる条件は

$$ n_L+n_M=3 $$

である。したがって,一方が $2$ 個で,他方が $1$ 個でなければならない。

$L$ が接するのは $a=-3,\dfrac34$ のときであるが,このとき $M$ はいずれも円 $C$ と交わらない。 一方,$M$ が接するのは $a=-8,\dfrac89$ のときであり,このときはいずれも $L$ が円 $C$ と異なる $2$ 点で交わる。

よって求める $a$ は

$$ a=-8,\ \frac89,\ 1 $$

である。

解説

この問題では,円を平方完成して中心と半径を出すのが決定的である。そうすると,直線との共有点の個数は,中心から直線までの距離と半径の大小比較に置き換えられる。

また,(3) では単に $C$ と $L$,$C$ と $M$ の共有点の個数を別々に数えるだけでは不十分である。2つの集合の共通部分がありうるが,それは $L$ と $M$ の交点しかない。その交点が円上にあるかどうかを (1) で確認することで,重複を正しく処理できる。

答え

$$ \text{(1) }\ a=1 $$

$$ \text{(2) }\ a<-3 \ \text{または}\ a>\frac34 $$

$$ \text{(3) }\ a=-8,\ \frac89,\ 1 $$

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