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数学2 軌跡 問題 4 解説

数学2 軌跡 問題 4 解説

方針・初手

2つの放物線の交点の $x$ 座標を文字でおき、面積の公式($\frac{1}{6}$ 公式)を利用して面積を $a, b$ の式で表す。面積が $\frac{8}{3}$ に等しいという条件から $a, b$ の関係式を導く。また、2つの放物線が異なる2点で交わるという前提条件(判別式)を確認し、求めた軌跡がそれを満たすか吟味する。

解法1

2つの放物線の方程式を連立させる。

$$y = x^2$$

$$y = -(x - a)^2 + b$$

これらから $y$ を消去すると

$$x^2 = -(x - a)^2 + b$$

$$2x^2 - 2ax + a^2 - b = 0 \cdots \text{①}$$

2つの放物線が交わり、それらで囲まれる部分が存在するためには、2次方程式①が異なる2つの実数解をもつ必要がある。①の判別式を $D$ とすると

$$\frac{D}{4} = a^2 - 2(a^2 - b) = -a^2 + 2b > 0$$

すなわち

$$b > \frac{1}{2}a^2 \cdots \text{②}$$

このとき、①の2つの実数解を $\alpha, \beta \ (\alpha < \beta)$ とすると、解と係数の関係から

$$\alpha + \beta = a, \quad \alpha\beta = \frac{a^2 - b}{2}$$

したがって

$$(\beta - \alpha)^2 = (\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta = a^2 - 4 \cdot \frac{a^2 - b}{2} = -a^2 + 2b$$

$\beta > \alpha$ より

$$\beta - \alpha = \sqrt{-a^2 + 2b}$$

2つの放物線で囲まれる部分の面積 $S$ は、$\alpha \leqq x \leqq \beta$ において $-(x - a)^2 + b \geqq x^2$ であるから

$$\begin{aligned} S &= \int_{\alpha}^{\beta} \left\{ -(x - a)^2 + b - x^2 \right\} dx \\ &= \int_{\alpha}^{\beta} (-2x^2 + 2ax - a^2 + b) dx \\ &= -2 \int_{\alpha}^{\beta} (x - \alpha)(x - \beta) dx \\ &= -2 \left\{ -\frac{1}{6}(\beta - \alpha)^3 \right\} \\ &= \frac{1}{3}(\beta - \alpha)^3 \\ &= \frac{1}{3}(-a^2 + 2b)^{\frac{3}{2}} \end{aligned}$$

面積が常に $\frac{8}{3}$ であるから

$$\frac{1}{3}(-a^2 + 2b)^{\frac{3}{2}} = \frac{8}{3}$$

$$(-a^2 + 2b)^{\frac{3}{2}} = 8$$

実数の範囲で考えて

$$-a^2 + 2b = 2^2 = 4$$

よって

$$b = \frac{1}{2}a^2 + 2$$

これは条件②($b > \frac{1}{2}a^2$)を常に満たす。 点 $(a, b)$ を $(x, y)$ とおきかえて、求める軌跡の方程式が得られる。

解説

放物線同士で囲まれた面積を求める典型問題である。交点の $x$ 座標を解の公式で具体的に求めるよりも、$\alpha, \beta$ とおいて解と係数の関係と定積分の $\frac{1}{6}$ 公式を利用する方が計算の見通しが良い。また、問題文の「交わり」という条件から、交点をもつ(=連立方程式が異なる2つの実数解をもつ)ための判別式の条件を忘れずに確認すること。

答え

放物線 $y = \frac{1}{2}x^2 + 2$

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