数学2 軌跡 問題 5 解説

方針・初手
(1) 放物線と直線の式から $y$ を消去し、$x$ についての2次方程式を作成する。異なる2点で交わる条件は、その2次方程式が異なる2つの実数解をもつことであるから、判別式 $D > 0$ を用いる。 (2) 交点 A, B の $x$ 座標を $\alpha, \beta$ とおき、解と係数の関係を利用して中点の座標 $(X, Y)$ を $m$ で表す。その後、媒介変数 $m$ を消去して $X, Y$ の関係式を導く。(1)で求めた $m$ の範囲から、$X$ のとり得る値の範囲を忘れずに確認する。
解法1
(1)
放物線 $y = x^2$ と直線 $y = m(x+2)$ の交点の $x$ 座標は、次の方程式の実数解である。
$$x^2 = m(x+2)$$
整理すると、
$$x^2 - mx - 2m = 0 \quad \cdots ①$$
放物線と直線が異なる2点で交わるための条件は、2次方程式①が異なる2つの実数解をもつことである。 ①の判別式を $D$ とすると、$D > 0$ であればよいので、
$$D = (-m)^2 - 4 \cdot 1 \cdot (-2m) = m^2 + 8m > 0$$
$$m(m+8) > 0$$
これを解いて、
$$m < -8, \ 0 < m$$
(2)
2点 A, B の $x$ 座標をそれぞれ $\alpha, \beta$ とおくと、これらは2次方程式①の異なる2つの実数解である。 解と係数の関係より、
$$\alpha + \beta = m$$
線分 AB の中点を $P(X, Y)$ とおくと、$P$ は直線 $y = m(x+2)$ 上にあることから、
$$\begin{aligned} X &= \frac{\alpha + \beta}{2} = \frac{m}{2} \\ Y &= m(X + 2) \end{aligned}$$
$X = \frac{m}{2}$ より $m = 2X$ であるから、これを $Y$ の式に代入して $m$ を消去する。
$$Y = 2X(X + 2) = 2X^2 + 4X$$
また、(1) で求めた $m$ の範囲より、
$$2X < -8, \ 0 < 2X$$
すなわち、
$$X < -4, \ 0 < X$$
したがって、求める軌跡は放物線 $y = 2x^2 + 4x$ の $x < -4, \ 0 < x$ の部分である。
解説
放物線と直線の交点の中点の軌跡を求める典型問題である。 交点の座標を直接求めると計算が煩雑になるため、解と係数の関係を利用して中点の座標を媒介変数(本問では $m$)で表すのが定石である。 また、軌跡の問題において、媒介変数の値の範囲に制限がある場合は、結果として得られる図形(本問では放物線)の定義域にも制限が生じる。この隠れた条件(本問では(1)の結果)を忘れずに反映させることが重要である。
中点の $y$ 座標は、放物線の式 $y = x^2$ を用いて $Y = \frac{\alpha^2 + \beta^2}{2}$ として計算することも可能であるが、本解のように 1次式である直線の式 $y = m(x+2)$ に $x = X$ を代入する方が計算量が少なく、ミスを防ぎやすい。
答え
(1) $m < -8, \ 0 < m$
(2) 放物線 $y = 2x^2 + 4x$ の $x < -4, \ 0 < x$ の部分
自分の記録
誤りを報告
解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。





