トップ 基礎問題 数学2 図形と式 軌跡 問題 17

数学2 軌跡 問題 17 解説

数学2 軌跡 問題 17 解説

方針・初手

点 $\text{P}$ の座標を変数 $(s, t)$ とおき、重心 $\text{G}$ の座標 $(X, Y)$ を $s, t$ で表す。その後、$s, t$ を $X, Y$ の式で表して円 $C$ の方程式に代入し、$X, Y$ の関係式を導く。また、$\triangle\text{ABP}$ が成立する条件(点 $\text{P}$ が直線 $\text{AB}$ 上にないこと)についても確認が必要である。

解法1

点 $\text{P}$ の座標を $(s, t)$、$\triangle\text{ABP}$ の重心 $\text{G}$ の座標を $(X, Y)$ とおく。

点 $\text{P}$ は円 $C: (x - 1)^2 + (y - 1)^2 = 2^2$ 上の点であるから、

$$(s - 1)^2 + (t - 1)^2 = 4 \quad \cdots \text{①}$$

が成り立つ。

また、$\text{A}(5, 1)$、$\text{B}(3, 4)$、$\text{P}(s, t)$ を頂点とする $\triangle\text{ABP}$ の重心 $\text{G}$ の座標は、

$$X = \frac{5 + 3 + s}{3} = \frac{s + 8}{3}$$

$$Y = \frac{1 + 4 + t}{3} = \frac{t + 5}{3}$$

と表される。これらを $s, t$ について解くと、

$$s = 3X - 8$$

$$t = 3Y - 5$$

となる。これらを①に代入して整理する。

$$(3X - 8 - 1)^2 + (3Y - 5 - 1)^2 = 4$$

$$(3X - 9)^2 + (3Y - 6)^2 = 4$$

$$9(X - 3)^2 + 9(Y - 2)^2 = 4$$

$$(X - 3)^2 + (Y - 2)^2 = \frac{4}{9}$$

したがって、点 $\text{G}$ は円 $(x - 3)^2 + (y - 2)^2 = \frac{4}{9}$ 上にある。

ここで、$\triangle\text{ABP}$ が成立するためには、点 $\text{P}$ が直線 $\text{AB}$ 上にないことが必要である。 直線 $\text{AB}$ の方程式は、

$$y - 1 = \frac{4 - 1}{3 - 5}(x - 5)$$

$$y - 1 = -\frac{3}{2}(x - 5)$$

$$3x + 2y - 17 = 0$$

円 $C$ の中心 $(1, 1)$ と直線 $\text{AB}$ の距離 $d$ は、

$$d = \frac{|3 \cdot 1 + 2 \cdot 1 - 17|}{\sqrt{3^2 + 2^2}} = \frac{12}{\sqrt{13}} = \sqrt{\frac{144}{13}}$$

円 $C$ の半径 $r$ は $2$ であり、$r = \sqrt{4} = \sqrt{\frac{52}{13}}$ であるから、$d > r$ が成り立つ。 よって、円 $C$ と直線 $\text{AB}$ は共有点をもたないため、点 $\text{P}$ が円 $C$ 上のどこにあっても常に $\triangle\text{ABP}$ は成立する。

ゆえに、求める軌跡は円 $(x - 3)^2 + (y - 2)^2 = \frac{4}{9}$ の全体である。

解法2

図形的な相似を利用して軌跡を求める。

線分 $\text{AB}$ の中点を $\text{M}$ とすると、その座標は、

$$\text{M} \left( \frac{5 + 3}{2}, \frac{1 + 4}{2} \right) = \text{M} \left( 4, \frac{5}{2} \right)$$

である。

$\triangle\text{ABP}$ の重心 $\text{G}$ は、線分 $\text{MP}$ を $1 : 2$ に内分する点であるから、点 $\text{P}$ が円 $C$ 上を動くとき、点 $\text{G}$ は円 $C$ を点 $\text{M}$ を相似の中心として $\frac{1}{3}$ 倍に縮小した円上を動く。

円 $C$ の中心を $\text{C}_0(1, 1)$ とすると、求める軌跡(円)の中心 $\text{G}_0$ は、線分 $\text{MC}_0$ を $1 : 2$ に内分する点である。 その座標 $(x_0, y_0)$ は、

$$x_0 = \frac{2 \cdot 4 + 1 \cdot 1}{1 + 2} = \frac{9}{3} = 3$$

$$y_0 = \frac{2 \cdot \frac{5}{2} + 1 \cdot 1}{1 + 2} = \frac{6}{3} = 2$$

となるため、軌跡の中心の座標は $(3, 2)$ である。

また、求める円の半径 $r'$ は、円 $C$ の半径 $2$ を $\frac{1}{3}$ 倍したものになるから、

$$r' = 2 \times \frac{1}{3} = \frac{2}{3}$$

である。

解法1と同様に、円 $C$ と直線 $\text{AB}$ は交わらないため、点 $\text{P}$ が円 $C$ 上のどこにあっても除外点は生じない。 したがって、求める軌跡は中心 $(3, 2)$、半径 $\frac{2}{3}$ の円である。

解説

動点 $\text{P}$ が特定の図形(本問では円)上を動くときの、別の点 $\text{G}$ の軌跡を求める典型的な問題である。軌跡を求める点 $\text{G}$ の座標を $(X, Y)$ とおき、条件から媒介変数(動点 $\text{P}$ の座標)を消去して $X, Y$ の関係式を導くのが定石の手法となる。

この際、見落としがちなのが「$\triangle\text{ABP}$ の重心」という条件による暗黙の制約である。3点 $\text{A, B, P}$ で三角形が作れる、すなわち「3点が同一直線上にない」ことが必要条件となる。本問では、直線 $\text{AB}$ と円 $C$ の位置関係を調べ、交わらないことを示すことで、軌跡の除外点が存在しないことを確認する手順が論理構成上不可欠である。

解法2のように、重心の位置関係から図形の相似(またはベクトルの演算)を思い浮かべることができれば、式変形の計算量を減らし、幾何的に見通しよく解くことができる。

答え

中心 $(3, 2)$、半径 $\frac{2}{3}$ の円

(または、円 $(x - 3)^2 + (y - 2)^2 = \frac{4}{9}$)

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