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数学2 点と直線の距離 問題 4 解説

数学2 点と直線の距離 問題 4 解説

方針・初手

曲線上の点 $\text{P}$ と直線上の点 $\text{Q}$ の距離が最小となるのは、点 $\text{P}$ を固定したときに点 $\text{Q}$ が点 $\text{P}$ から直線に下ろした垂線の足となるときである。したがって、まずは曲線上の動点 $\text{P}$ と直線の距離を点 $\text{P}$ の座標の関数として表し、その最小値を求める。あるいは、直線と平行な曲線の接線を考え、その接点を $\text{P}$ と求める方法も有効である。

解法1

曲線 $y = x^2 - 1$ 上の点 $\text{P}$ の座標を $(t, t^2 - 1)$ とおく。

直線の方程式は $y = x - 3$ より $x - y - 3 = 0$ である。

点 $\text{P}$ と直線の距離 $d$ は、点と直線の距離の公式より

$$d = \frac{|t - (t^2 - 1) - 3|}{\sqrt{1^2 + (-1)^2}} = \frac{|-t^2 + t - 2|}{\sqrt{2}}$$

となる。ここで、絶対値の中身を平方完成すると

$$-t^2 + t - 2 = -\left(t - \frac{1}{2}\right)^2 - \frac{7}{4} < 0$$

であるから、すべての実数 $t$ において $-t^2 + t - 2$ は負の値をとる。

よって、絶対値を外すと

$$d = \frac{t^2 - t + 2}{\sqrt{2}} = \frac{1}{\sqrt{2}} \left\{ \left(t - \frac{1}{2}\right)^2 + \frac{7}{4} \right\}$$

となる。

したがって、$d$ は $t = \frac{1}{2}$ のとき、最小値 $\frac{7}{4\sqrt{2}} = \frac{7\sqrt{2}}{8}$ をとる。

このとき、点 $\text{P}$ の座標は $\left(\frac{1}{2}, -\frac{3}{4}\right)$ である。

距離が最小となるときの点 $\text{Q}$ は、点 $\text{P}$ から直線 $y = x - 3$ に下ろした垂線の足である。 直線 $y = x - 3$ の傾きは $1$ であるから、直線 $\text{PQ}$ の傾きは $-1$ である。

点 $\text{P}\left(\frac{1}{2}, -\frac{3}{4}\right)$ を通り、傾きが $-1$ の直線の方程式は

$$y - \left(-\frac{3}{4}\right) = -1 \left(x - \frac{1}{2}\right)$$

$$y = -x - \frac{1}{4}$$

である。

点 $\text{Q}$ の座標は、この直線 $\text{PQ}$ と直線 $y = x - 3$ の交点であるから、連立方程式

$$\begin{cases} y = -x - \frac{1}{4} \\ y = x - 3 \end{cases}$$

を解く。

$$-x - \frac{1}{4} = x - 3$$

$$2x = \frac{11}{4}$$

$$x = \frac{11}{8}$$

これを $y = x - 3$ に代入して

$$y = \frac{11}{8} - 3 = -\frac{13}{8}$$

以上より、求める点 $\text{Q}$ の座標は $\left(\frac{11}{8}, -\frac{13}{8}\right)$ であり、そのときの距離は $\frac{7\sqrt{2}}{8}$ である。

解法2

曲線と直線の距離が最小となるのは、直線 $y = x - 3$ と平行な曲線の接線の接点を $\text{P}$ としたときである。

$f(x) = x^2 - 1$ とおくと、$f'(x) = 2x$ である。

接線の傾きが直線 $y = x - 3$ の傾きと等しくなるので

$$2x = 1$$

$$x = \frac{1}{2}$$

このとき、$y = \left(\frac{1}{2}\right)^2 - 1 = -\frac{3}{4}$ であるから、点 $\text{P}$ の座標は $\left(\frac{1}{2}, -\frac{3}{4}\right)$ となる。

点 $\text{Q}$ は点 $\text{P}$ を通り直線 $y = x - 3$ に垂直な直線との交点である。 直線 $y = x - 3$ に垂直な直線の傾きは $-1$ なので、直線 $\text{PQ}$ の方程式は

$$y - \left(-\frac{3}{4}\right) = -1 \left(x - \frac{1}{2}\right)$$

$$y = -x - \frac{1}{4}$$

直線 $y = x - 3$ と直線 $y = -x - \frac{1}{4}$ の交点を求める。

$$x - 3 = -x - \frac{1}{4}$$

$$2x = \frac{11}{4}$$

$$x = \frac{11}{8}$$

$y = \frac{11}{8} - 3 = -\frac{13}{8}$ となり、点 $\text{Q}$ の座標は $\left(\frac{11}{8}, -\frac{13}{8}\right)$ となる。

また、求める距離は線分 $\text{PQ}$ の長さであるから

$$\text{PQ} = \sqrt{\left(\frac{11}{8} - \frac{1}{2}\right)^2 + \left(-\frac{13}{8} - \left(-\frac{3}{4}\right)\right)^2}$$

$$= \sqrt{\left(\frac{7}{8}\right)^2 + \left(-\frac{7}{8}\right)^2}$$

$$= \sqrt{2 \times \frac{49}{64}}$$

$$= \frac{7\sqrt{2}}{8}$$

解説

2点間の距離の最小値を求める基本的な問題である。点と直線の距離の公式を用いる解法1は、計算量が少なく最も確実な手法である。二次関数の最小値問題に帰着するため、絶対値の処理を間違えないように注意したい。

解法2のように、微分を用いて傾きが一致する点を探す方法も視覚的に分かりやすく、放物線以外の曲線に対しても応用が利く優れた発想である。どちらの解法でも正解にたどり着けるようにしておきたい。

答え

点 $\text{Q}$ の座標: $\left(\frac{11}{8}, -\frac{13}{8}\right)$

距離: $\frac{7\sqrt{2}}{8}$

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