トップ 基礎問題 数学2 図形と式 領域 問題 9

数学2 領域 問題 9 解説

数学2 領域 問題 9 解説

方針・初手

(1) 円が直線に接するという条件から、円の半径は中心と直線の距離に等しいことを利用して方程式を立てる。

(2), (3) (1)で求めた円の方程式に、与えられた点の座標を代入し、$t$ についての方程式を解く。

(4) 「円 $C_t$ が通る領域」とは、「ある点 $(x, y)$ を通るような実数 $t$ が少なくとも1つ存在する」ような点 $(x, y)$ の集合である。したがって、円の方程式を $t$ についての方程式とみなし、それが実数解をもつための $(x, y)$ の条件を求める(逆手流)。

解法1

(1) 円 $C_t$ の中心は $(t, t^2)$ である。 円が直線 $y = -1$ (すなわち $y + 1 = 0$)に接するため、円の半径 $r$ は中心と直線の距離に等しい。 $t$ は実数であるから $t^2 \ge 0$ であり、

$$r = \frac{|t^2 + 1|}{\sqrt{0^2 + 1^2}} = t^2 + 1$$

となる。よって、円 $C_t$ の方程式は

$$(x - t)^2 + (y - t^2)^2 = (t^2 + 1)^2$$

(2) 点 $\left(a, -\frac{1}{2}\right)$ が $C_t$ 上にあるので、(1)の方程式に代入して

$$(a - t)^2 + \left(-\frac{1}{2} - t^2\right)^2 = (t^2 + 1)^2$$

展開して整理する。

$$a^2 - 2at + t^2 + \frac{1}{4} + t^2 + t^4 = t^4 + 2t^2 + 1$$

$$a^2 - 2at + \frac{1}{4} = 1$$

$$2at = a^2 - \frac{3}{4}$$

$a$ は $0$ でない定数より両辺を $2a$ で割ることができ、

$$t = \frac{4a^2 - 3}{8a}$$

(3) 点 $(5, 8)$ が $C_t$ 上にあるので、(1)の方程式に代入して

$$(5 - t)^2 + (8 - t^2)^2 = (t^2 + 1)^2$$

展開して整理する。

$$25 - 10t + t^2 + 64 - 16t^2 + t^4 = t^4 + 2t^2 + 1$$

$$17t^2 + 10t - 88 = 0$$

左辺を因数分解して

$$(t - 2)(17t + 44) = 0$$

よって、

$$t = 2, -\frac{44}{17}$$

(4) (1)で求めた円 $C_t$ の方程式を展開して $t$ について整理する。

$$x^2 - 2xt + t^2 + y^2 - 2yt^2 + t^4 = t^4 + 2t^2 + 1$$

$$(2y + 1)t^2 + 2xt - x^2 - y^2 + 1 = 0 \quad \cdots (*)$$

円 $C_t$ が通る領域は、方程式 $(*)$ を満たす実数 $t$ が存在するような点 $(x, y)$ の集合である。

(i) $2y + 1 = 0$ すなわち $y = -\frac{1}{2}$ のとき

方程式 $(*)$ は $2xt - x^2 + \frac{3}{4} = 0$ となる。 $x = 0$ のとき $\frac{3}{4} = 0$ となり不適。 $x \neq 0$ のとき $t = \frac{x^2 - \frac{3}{4}}{2x}$ という実数解をもつ。 よって、直線 $y = -\frac{1}{2}$ 上の点のうち、点 $\left(0, -\frac{1}{2}\right)$ のみ領域に含まれない。

(ii) $2y + 1 \neq 0$ すなわち $y \neq -\frac{1}{2}$ のとき

方程式 $(*)$ は $t$ についての2次方程式となる。実数解をもつ条件は、判別式を $D$ とすると $D \ge 0$ であることである。

$$\frac{D}{4} = x^2 + (2y + 1)(x^2 + y^2 - 1) \ge 0$$

展開して $x$ と $y$ について整理する。

$$x^2 + 2x^2y + x^2 + 2y^3 + y^2 - 2y - 1 \ge 0$$

$$2(y + 1)x^2 + 2y^3 + y^2 - 2y - 1 \ge 0$$

$$2(y + 1)x^2 + y^2(2y + 1) - (2y + 1) \ge 0$$

$$2(y + 1)x^2 + (y^2 - 1)(2y + 1) \ge 0$$

$$(y + 1) \{ 2x^2 + (y - 1)(2y + 1) \} \ge 0$$

$$(y + 1)(2x^2 + 2y^2 - y - 1) \ge 0$$

$$2(y + 1) \left\{ x^2 + \left(y - \frac{1}{4}\right)^2 - \frac{9}{16} \right\} \ge 0$$

この不等式が成り立つ条件は、以下の (ア) または (イ) である。

(ア) $y + 1 \ge 0$ かつ $x^2 + \left(y - \frac{1}{4}\right)^2 - \frac{9}{16} \ge 0$ のとき

$$y \ge -1 \text{ かつ } x^2 + \left(y - \frac{1}{4}\right)^2 \ge \frac{9}{16}$$

(イ) $y + 1 \le 0$ かつ $x^2 + \left(y - \frac{1}{4}\right)^2 - \frac{9}{16} \le 0$ のとき

不等式から $y \le -1$ であるが、円 $x^2 + \left(y - \frac{1}{4}\right)^2 \le \frac{9}{16}$ の $y$ 座標の最小値は $\frac{1}{4} - \frac{3}{4} = -\frac{1}{2}$ であるため、この2つの条件を同時に満たす点 $(x, y)$ は存在しない。

以上 (i), (ii) より、求める領域は

$$y \ge -1 \text{ かつ } x^2 + \left(y - \frac{1}{4}\right)^2 \ge \frac{9}{16} \text{ (ただし点 } \left(0, -\frac{1}{2}\right) \text{ を除く)}$$

となる。これを図示すると、直線 $y = -1$ の上側かつ、中心 $\left(0, \frac{1}{4}\right)$、半径 $\frac{3}{4}$ の円の外部となる(境界線はすべて含むが、円の最下点である $\left(0, -\frac{1}{2}\right)$ のみ白丸で除外される)。

解説

(4)の通過領域の問題が本題の核心である。図形が動くときの通過領域を求める際は、「ある点 $(x, y)$ が領域に含まれるための条件」を「方程式が実数解をもつ条件」に帰着させる手法(逆手流)が定石である。 本問では $t^2$ の係数に $y$ が含まれるため、$2y + 1 = 0$ の場合分けを忘れないように注意が必要である。この場合分けの結果から、境界線上にある1点 $\left(0, -\frac{1}{2}\right)$ が除外されるという精緻な結論に至る。 また、包絡線の知識があれば、円 $C_t$ を $t$ で偏微分して包絡線となる円を導出し、見通しよく領域を特定することも可能である。

答え

(1) $(x - t)^2 + (y - t^2)^2 = (t^2 + 1)^2$

(2) $t = \frac{4a^2 - 3}{8a}$

(3) $t = 2, -\frac{44}{17}$

(4) 領域は $y \ge -1$ かつ $x^2 + \left(y - \frac{1}{4}\right)^2 \ge \frac{9}{16}$。ただし、点 $\left(0, -\frac{1}{2}\right)$ を除く。(境界線を含む)

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