トップ 基礎問題 数学2 図形と式 領域 問題 25

数学2 領域 問題 25 解説

数学2 領域 問題 25 解説

方針・初手

絶対値を含む方程式および不等式が表す図形や領域を求める問題である。$|x|$ や $|y|$ を含む方程式・不等式は、$x, y$ の符号によって場合分けを行うのが基本である。しかし、$f(|x|, |y|) = 0$ の形をしているため、第1象限($x \ge 0, y \ge 0$)におけるグラフを描き、それを $x$ 軸、$y$ 軸、原点に関して対称移動させると効率よく図示できる。(3)は(1)と(2)の図形を境界線とする領域であるから、積の符号が正になる条件を立式し、それぞれの領域の共通部分と和集合をとる。

解法1

(1) 方程式 $|x| + |y| = 3$ について、$x \ge 0, y \ge 0$ のとき、方程式は

$$x + y = 3 \iff y = -x + 3$$

となる。これは、点 $(3, 0)$ と点 $(0, 3)$ を結ぶ線分である。

与えられた方程式は $x$ を $-x$、$y$ を $-y$ に置き換えても同値であるから、求める図形は $x$ 軸、$y$ 軸、原点に関して対称である。 したがって、求める図形は4点 $(3, 0), (0, 3), (-3, 0), (0, -3)$ を頂点とする正方形の周となる。

(2) 方程式 $|y| = \frac{1}{2}|x| + 1$ について、$x \ge 0, y \ge 0$ のとき、方程式は

$$y = \frac{1}{2}x + 1$$

となる。これは、点 $(0, 1)$ を端点とし、点 $(2, 2)$ などを通る半直線である。

(1)と同様に、方程式は $x$ を $-x$、$y$ を $-y$ に置き換えても同値であるから、求める図形は $x$ 軸、$y$ 軸、原点に関して対称である。 したがって、求める図形は、$y \ge 0$ においては $y = \frac{1}{2}|x| + 1$ が表す折れ線(頂点が $(0, 1)$、傾きが $\pm\frac{1}{2}$ の V字型)、$y < 0$ においては $y = -\frac{1}{2}|x| - 1$ が表す折れ線(頂点が $(0, -1)$、傾きが $\pm\frac{1}{2}$ の逆 V字型)となる。

(3) 与えられた不等式は、

$$(|x| + |y| - 3)\left(|y| - \frac{1}{2}|x| - 1\right) > 0$$

である。この不等式が成り立つ条件は、次の (i) または (ii) が成り立つことである。

(i) $|x| + |y| - 3 > 0$ かつ $|y| - \frac{1}{2}|x| - 1 > 0$

(ii) $|x| + |y| - 3 < 0$ かつ $|y| - \frac{1}{2}|x| - 1 < 0$

まず、境界線となる(1)と(2)の図形の交点を求める。 第1象限 ($x \ge 0, y \ge 0$) において、$x + y = 3$ と $y = \frac{1}{2}x + 1$ を連立すると、

$$x + \left(\frac{1}{2}x + 1\right) = 3 \iff \frac{3}{2}x = 2 \iff x = \frac{4}{3}$$

このとき $y = 3 - \frac{4}{3} = \frac{5}{3}$ となるため、第1象限での交点は $\left(\frac{4}{3}, \frac{5}{3}\right)$ である。 対称性より、(1)と(2)の図形の4つの交点は $\left(\pm\frac{4}{3}, \pm\frac{5}{3}\right)$(複号任意)となる。

次に領域を考える。 (i) の条件は、$|x| + |y| > 3$ かつ $|y| > \frac{1}{2}|x| + 1$ である。 これは、(1)の正方形の「外部」であり、かつ(2)の2つの折れ線において「上側の折れ線より上、または下側の折れ線より下」の領域である。

(ii) の条件は、$|x| + |y| < 3$ かつ $|y| < \frac{1}{2}|x| + 1$ である。 これは、(1)の正方形の「内部」であり、かつ(2)の2つの折れ線において「上側の折れ線より下、かつ下側の折れ線より上」の領域(2つの折れ線に挟まれた領域)である。原点 $(0, 0)$ を代入すると、条件を満たすため原点はこの領域に含まれる。

求める領域は (i)(ii) の和集合であり、境界線を含まない。

解説

絶対値のグラフの描き方に関する典型問題である。$f(x, y) = 0$ が $f(|x|, |y|) = 0$ の形をしているときは、第1象限だけを描き、それを対称移動させるアプローチが最もミスが少なく早い。 また、(3)のような積の形の不等式 $AB > 0$ は、「$A>0$ かつ $B>0$」または「$A<0$ かつ $B<0$」と同値であることを利用して領域を特定する。境界を先に描いておき、適当なテストポイント(例えば原点 $(0, 0)$)を代入してどの領域が含まれるかをチェックすると、直感的に分かりやすい。今回の問題では原点が $(A, B) = (-3, -1)$ となり積が正になるため、原点を含む領域が条件を満たす領域の1つであることがすぐに分かる。

答え

(1) 4点 $(3, 0), (0, 3), (-3, 0), (0, -3)$ を頂点とする正方形の周。

(2) $y \ge 0$ の領域にある折れ線 $y = \frac{1}{2}|x| + 1$ と、$y \le 0$ の領域にある折れ線 $y = -\frac{1}{2}|x| - 1$ を合わせた図形。

(3) (1)の正方形と(2)の折れ線を境界線とし、それらの交点は $\left(\pm\frac{4}{3}, \pm\frac{5}{3}\right)$ である。求める領域は、「正方形の外部かつ、2つの折れ線のうち $y > \frac{1}{2}|x| + 1$ または $y < -\frac{1}{2}|x| - 1$ を満たす部分」、および「正方形の内部かつ、2つの折れ線に挟まれた部分(原点を含む)」を合わせた領域。境界線はすべて含まない。

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