トップ 基礎問題 数学2 図形と式 領域 問題 30

数学2 領域 問題 30 解説

数学2 領域 問題 30 解説

方針・初手

点 $(x, y)$ が円 $x^2 + y^2 - 2ax - 2by - 1 = 0$ の外部にあるための条件は、$x^2 + y^2 - 2ax - 2by - 1 > 0$ となることである。線分 AB 上のすべての点がこの条件を満たすような $a, b$ の関係式を導く。 アプローチとしては、線分 AB 上の点を媒介変数で表して代数的に 2 次関数の最小値問題に帰着させる方法(解法 1)と、円の中心から線分 AB までの最短距離を考えて幾何的に解く方法(解法 2)の 2 通りが考えられる。

解法1

円の方程式を $f(x, y) = x^2 + y^2 - 2ax - 2by - 1 = 0$ とおく。 点 $(x, y)$ がこの円の外部にある条件は、$f(x, y) > 0$ である。

2点 A $(0, 1)$, B $(1, 1)$ を結ぶ線分 AB 上の点は、実数 $t$ を用いて $(t, 1)$ ただし $0 \leqq t \leqq 1$ と表すことができる。 線分 AB が円の外部にあるための条件は、$0 \leqq t \leqq 1$ を満たすすべての $t$ に対して、

$$f(t, 1) = t^2 + 1^2 - 2at - 2b - 1 > 0$$

すなわち、

$$t^2 - 2at - 2b > 0$$

が成り立つことである。 ここで、$g(t) = t^2 - 2at - 2b$ とおく。 $y = g(t)$ のグラフは下に凸の放物線であり、その軸は直線 $t = a$ である。 区間 $0 \leqq t \leqq 1$ における $g(t)$ の最小値が正であればよい。軸 $t = a$ の位置によって場合分けを行う。

(i) $a < 0$ のとき

区間 $0 \leqq t \leqq 1$ において、$g(t)$ は単調に増加する。 最小値は $g(0)$ であるから、

$$g(0) = -2b > 0$$

よって、

$$b < 0$$

(ii) $0 \leqq a \leqq 1$ のとき

区間 $0 \leqq t \leqq 1$ において、$g(t)$ は $t = a$ で最小となる。 最小値は $g(a)$ であるから、

$$g(a) = a^2 - 2a^2 - 2b = -a^2 - 2b > 0$$

よって、

$$b < -\frac{1}{2}a^2$$

(iii) $a > 1$ のとき

区間 $0 \leqq t \leqq 1$ において、$g(t)$ は単調に減少する。 最小値は $g(1)$ であるから、

$$g(1) = 1^2 - 2a - 2b = 1 - 2a - 2b > 0$$

よって、

$$b < -a + \frac{1}{2}$$

解法2

円の方程式 $x^2 + y^2 - 2ax - 2by - 1 = 0$ を平方完成すると、

$$(x-a)^2 + (y-b)^2 = a^2 + b^2 + 1$$

となる。これより、円の中心を $C(a, b)$、半径を $r = \sqrt{a^2 + b^2 + 1}$ とする。($r^2 = a^2 + b^2 + 1 > 0$ より、実数 $a, b$ に対してこの円は常に存在する。) 線分 AB が円の外部にある条件は、円の中心 $C(a, b)$ と線分 AB 上の点との距離の最小値 $d$ が、半径 $r$ よりも大きくなることである。すなわち、$d^2 > r^2$ を満たせばよい。

線分 AB は、直線 $y = 1$ の $0 \leqq x \leqq 1$ の部分である。 点 $C(a, b)$ から直線 $y = 1$ に下ろした垂線の足を $H(a, 1)$ とする。垂線の足 $H$ の $x$ 座標 $a$ の位置によって場合分けを行う。

(i) $a < 0$ のとき

点 $C$ に最も近い線分 AB 上の点は $A(0, 1)$ である。

$$d^2 = CA^2 = (0-a)^2 + (1-b)^2 = a^2 + b^2 - 2b + 1$$

$d^2 > r^2$ より、

$$a^2 + b^2 - 2b + 1 > a^2 + b^2 + 1$$

これを解いて、

$$b < 0$$

(ii) $0 \leqq a \leqq 1$ のとき

点 $C$ に最も近い線分 AB 上の点は $H(a, 1)$ である。

$$d^2 = CH^2 = (b-1)^2 = b^2 - 2b + 1$$

$d^2 > r^2$ より、

$$b^2 - 2b + 1 > a^2 + b^2 + 1$$

これを解いて、

$$b < -\frac{1}{2}a^2$$

(iii) $a > 1$ のとき

点 $C$ に最も近い線分 AB 上の点は $B(1, 1)$ である。

$$d^2 = CB^2 = (1-a)^2 + (1-b)^2 = a^2 - 2a + 1 + b^2 - 2b + 1$$

$d^2 > r^2$ より、

$$a^2 - 2a + 1 + b^2 - 2b + 1 > a^2 + b^2 + 1$$

これを解いて、

$$b < -a + \frac{1}{2}$$

解説

「ある図形が別の図形の外部にある」という条件を立式する問題である。 解法 1 のように、式に座標を代入して「常に正」となる条件に落とし込むアプローチは非常に汎用性が高い。2 次関数の区間における最小値が正、という頻出の形に帰着できるため、場合分けの練習として最適である。 解法 2 のような幾何的アプローチは、円が絡む問題で特に有効である。「中心からの距離と半径の大小」で考えることで、計算量を減らし直感的に解き進めることができる。 領域を図示する際、境界線の接続部分($a=0$ や $a=1$ の点)において、グラフが滑らかに繋がっていること(微分係数が一致していること)を確認しておくと、より正確な図を描くことができる。

答え

求める領域は、以下の不等式が表す領域である。

$a < 0$ のとき $b < 0$

$0 \leqq a \leqq 1$ のとき $b < -\frac{1}{2}a^2$

$a > 1$ のとき $b < -a + \frac{1}{2}$

これを $ab$ 平面に図示すると、$a$ 軸を横軸、$b$ 軸を縦軸として、

半直線 $b = 0$ ($a < 0$)

放物線の一部 $b = -\frac{1}{2}a^2$ ($0 \leqq a \leqq 1$)

半直線 $b = -a + \frac{1}{2}$ ($a > 1$)

をつないだ曲線の 下側の領域 となる。

なお、境界線はすべて含まない。

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