トップ 基礎問題 数学2 図形と式 領域 問題 33

数学2 領域 問題 33 解説

数学2 領域 問題 33 解説

方針・初手

(1) 与えられた条件式を $x+y$ と $xy$ の対称式と捉えて変形する。$x+y=s, xy=t$ とおき、$s$ と $t$ の関係式を導く。実数 $x, y$ が存在するための条件として、2次方程式の実数解条件(判別式)を利用して $s$ の範囲を求め、そこから $t$ の範囲を求める。 (2) 解と係数の関係を利用して $\alpha+\beta$ と $\alpha\beta$ を $k$ で表し、(1)で求めた関係式と範囲を用いて $k$ の値を決定する。

解法1

(1)

$x+y=s$、$xy=t$ とおく。

与えられた条件式 $(x-3)^2+(y-3)^2=8$ を展開して整理する。

$$x^2-6x+9+y^2-6y+9=8$$

$$x^2+y^2-6(x+y)+10=0$$

$x^2+y^2 = (x+y)^2-2xy = s^2-2t$ であるから、これを代入して整理する。

$$s^2-2t-6s+10=0$$

$$2t = s^2-6s+10 \cdots \text{①}$$

また、$x, y$ は実数であるから、これらを2つの解にもつ2次方程式 $X^2-sX+t=0$ は実数解をもつ。 判別式を $D$ とすると、$D \geqq 0$ であるから、

$$D = s^2-4t \geqq 0$$

この不等式に①を代入する。

$$s^2 - 2(s^2-6s+10) \geqq 0$$

$$-s^2+12s-20 \geqq 0$$

$$s^2-12s+20 \leqq 0$$

$$(s-2)(s-10) \leqq 0$$

$$2 \leqq s \leqq 10$$

したがって、$x+y$ のとりうる値の範囲は $2 \leqq x+y \leqq 10$ である。

次に、$xy$ すなわち $t$ のとりうる値の範囲を求める。 ①より、$t$ を $s$ の関数として平方完成する。

$$t = \frac{1}{2}(s^2-6s+10) = \frac{1}{2}(s-3)^2 + \frac{1}{2}$$

定義域は $2 \leqq s \leqq 10$ である。 この2次関数は、グラフの軸が $s=3$ であり、下に凸の放物線である。 したがって、$t$ は $s=3$ のとき最小値 $\frac{1}{2}$ をとり、$s=10$ のとき最大値をとる。

最大値は、

$$t = \frac{1}{2}(10-3)^2 + \frac{1}{2} = \frac{49}{2} + \frac{1}{2} = 25$$

したがって、$xy$ のとりうる値の範囲は $\frac{1}{2} \leqq xy \leqq 25$ である。

(2)

$\alpha, \beta$ は2次方程式 $x^2-kx+\frac{5}{2}=0$ の2つの解であるから、解と係数の関係より、

$$\begin{aligned} \alpha+\beta &= k \\ \alpha\beta &= \frac{5}{2} \end{aligned}$$

また、$\alpha, \beta$ は $(\alpha-3)^2+(\beta-3)^2=8$ を満たすので、(1)における $x, y$ をそれぞれ $\alpha, \beta$ に置き換えることができる。 すなわち、(1)での $s, t$ がそれぞれ $s=k$、$t=\frac{5}{2}$ に対応する。

これを(1)の①式 $2t = s^2-6s+10$ に代入する。

$$2 \cdot \frac{5}{2} = k^2-6k+10$$

$$5 = k^2-6k+10$$

$$k^2-6k+5=0$$

$$(k-1)(k-5)=0$$

これを解いて、$k=1, 5$ を得る。 ここで、(1)より $\alpha+\beta$ のとりうる値の範囲は $2 \leqq \alpha+\beta \leqq 10$ であるため、$2 \leqq k \leqq 10$ を満たす必要がある。 よって、$k=1$ は不適であり、$k=5$ と定まる。

このとき、もとの2次方程式は $x^2-5x+\frac{5}{2}=0$ となる。 解の公式を用いて $x$ を求める。

$$x = \frac{5 \pm \sqrt{(-5)^2 - 4 \cdot 1 \cdot \frac{5}{2}}}{2} = \frac{5 \pm \sqrt{25-10}}{2} = \frac{5 \pm \sqrt{15}}{2}$$

条件より $\alpha < \beta$ であるため、

$$\alpha = \frac{5-\sqrt{15}}{2}, \quad \beta = \frac{5+\sqrt{15}}{2}$$

解法2

(1)の前半における $x+y$ のとりうる値の範囲について、図形と方程式の知識を用いた別解を示す。

(1)の別解

$x+y=s$ とおくと、これは直線 $y = -x + s$ を表す。 また、条件式 $(x-3)^2+(y-3)^2=8$ は、中心が点 $(3, 3)$、半径が $2\sqrt{2}$ の円を表す。 実数 $x, y$ が存在するための条件は、この円と直線が共有点をもつことである。

円の中心 $(3, 3)$ と直線 $x+y-s=0$ との距離を $d$ とすると、点と直線の距離の公式より、

$$d = \frac{|3+3-s|}{\sqrt{1^2+1^2}} = \frac{|6-s|}{\sqrt{2}}$$

共有点をもつためには、$d \leqq 2\sqrt{2}$ (半径)であればよい。

$$\frac{|6-s|}{\sqrt{2}} \leqq 2\sqrt{2}$$

$$|6-s| \leqq 4$$

$$-4 \leqq 6-s \leqq 4$$

$$-10 \leqq -s \leqq -2$$

$$2 \leqq s \leqq 10$$

したがって、$x+y$ のとりうる値の範囲は $2 \leqq x+y \leqq 10$ である。 ($xy$ の範囲は解法1と同様の議論により求める)

解説

2変数の対称式が与えられた条件式の問題である。基本対称式である $x+y, xy$ をそれぞれ文字でおき、実数解の存在条件(判別式 $D \geqq 0$)を用いて取りうる値の範囲を絞り込むのが定番の解法である。 (1)の前半については、解法2で示したように「円と直線の共有点条件」として図形的に処理すると、計算量を抑えつつ視覚的に範囲を確信できる。 (2)では、(1)で求めた $x+y$ の範囲が $k$ の値を絞り込むための必須条件となる。誘導問題の典型的な構成であり、前の設問の結果を適切に利用することが重要である。

答え

(1)

$2 \leqq x+y \leqq 10$

$\frac{1}{2} \leqq xy \leqq 25$

(2)

$k=5$

$\alpha = \frac{5-\sqrt{15}}{2}$

$\beta = \frac{5+\sqrt{15}}{2}$

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