トップ 基礎問題 数学3 極限 無限級数 問題 5

数学3 無限級数 問題 5 解説

数学3 無限級数 問題 5 解説

方針・初手

和の形が与えられているため、$n$ 番目までの和を $S_n$ とおき、$S_n - S_{n-1}$ を計算して数列の一般項を求める定石を用いる。求めた数列の一般項が $n=1$ で成立するかどうかの確認を忘れないようにする。(2)(3) は求めた数列をもとに無限級数を計算するが、$a_1$ の規則が異なるため、和を分ける必要がある。(3) では $\sin \frac{n\pi}{2}$ の値が $n$ の偶奇や4で割った余りによって変化することに注意して項を整理する。

解法1

(1)

与えられた関係式の左辺を、数列の和 $S_n$ として次のように置く。

$$S_n = a_1 + 2a_2 + 2^2 a_3 + \cdots + 2^{n-1} a_n = 8 - 5n$$

$n=1$ のとき、

$$a_1 = S_1 = 8 - 5 \cdot 1 = 3$$

$n \ge 2$ のとき、$S_n - S_{n-1}$ を計算して第 $n$ 項を取り出すと、

$$\begin{aligned} 2^{n-1} a_n &= S_n - S_{n-1} \\ &= (8 - 5n) - \{8 - 5(n-1)\} \\ &= -5 \end{aligned}$$

よって、$n \ge 2$ に対して、

$$a_n = -\frac{5}{2^{n-1}}$$

これは $n=1$ のとき $-\frac{5}{2^0} = -5$ となり、$a_1 = 3$ とは一致しない。 したがって、$a_1$ と $a_n$ ($n \ge 2$) は別々に表される。

(2)

(1) の結果より、求める級数の和は第1項とそれ以降に分けられる。

$$\sum_{n=1}^{\infty} a_n = a_1 + \sum_{n=2}^{\infty} a_n$$

第2項以降の級数は、初項 $a_2 = -\frac{5}{2}$、公比 $\frac{1}{2}$ の無限等比級数である。公比の絶対値が $1$ より小さいためこの級数は収束し、その和は、

$$\sum_{n=2}^{\infty} a_n = \frac{-\frac{5}{2}}{1 - \frac{1}{2}} = \frac{-\frac{5}{2}}{\frac{1}{2}} = -5$$

したがって、求める級数の和は、

$$\sum_{n=1}^{\infty} a_n = 3 + (-5) = -2$$

(3)

$\sin \frac{n\pi}{2}$ の値について考える。 $n$ が偶数、すなわち $n=2k$ ($k$ は自然数) のとき、$\sin \frac{2k\pi}{2} = \sin k\pi = 0$ となるため、偶数番目の項はすべて $0$ である。 $n$ が奇数、すなわち $n=2k-1$ ($k$ は自然数) のとき、

$$\sin \frac{(2k-1)\pi}{2} = \sin \left( k\pi - \frac{\pi}{2} \right) = -\cos k\pi = (-1)^{k-1}$$

となる。 求める級数の和を $T$ とおくと、偶数項が $0$ であることから、奇数項だけの和として次のように表せる。

$$\begin{aligned} T &= \sum_{n=1}^{\infty} a_n \sin \frac{n\pi}{2} \\ &= \sum_{k=1}^{\infty} a_{2k-1} \sin \frac{(2k-1)\pi}{2} \\ &= \sum_{k=1}^{\infty} a_{2k-1} (-1)^{k-1} \\ &= a_1 + \sum_{k=2}^{\infty} a_{2k-1} (-1)^{k-1} \end{aligned}$$

ここで、$k \ge 2$ に対して $2k-1 \ge 3$ であるから、(1) で求めた $a_n$ ($n \ge 2$) の式が適用できる。

$$\begin{aligned} a_{2k-1} (-1)^{k-1} &= \left( -\frac{5}{2^{(2k-1)-1}} \right) (-1)^{k-1} \\ &= -\frac{5}{2^{2k-2}} (-1)^{k-1} \\ &= -5 \cdot \frac{(-1)^{k-1}}{4^{k-1}} \\ &= -5 \left( -\frac{1}{4} \right)^{k-1} \end{aligned}$$

ゆえに、$T$ の右辺における第2項以降の級数は、初項($k=2$のとき)$-5 \cdot \left(-\frac{1}{4}\right)^1 = \frac{5}{4}$、公比 $-\frac{1}{4}$ の無限等比級数となる。 公比の絶対値は $1$ より小さいため収束し、その和は、

$$\sum_{k=2}^{\infty} a_{2k-1} (-1)^{k-1} = \frac{\frac{5}{4}}{1 - \left(-\frac{1}{4}\right)} = \frac{\frac{5}{4}}{\frac{5}{4}} = 1$$

したがって、求める級数の和は、

$$T = a_1 + 1 = 3 + 1 = 4$$

解説

数列の和から一般項を求める基本的な問題と、無限等比級数の計算を組み合わせた問題である。(1) において、$n=1$ の場合と $n \ge 2$ の場合で規則が変わることに気づけるかが第一のポイントである。一般項の式が $n=1$ を代入したときに初項と一致するかどうかの確認は常に行う習慣をつけたい。

(2) や (3) で和を計算する際、初項 $a_1$ を級数の和の公式の中に混ぜてしまうと誤答となるため、第2項以降((3) では $k=2$ 以降)として等比数列の規則が成り立つ部分を分離する処理が重要である。(3) では三角関数の値の周期性を利用して、項がどのように残るかを丁寧に書き下すことで計算ミスを防げる。

答え

(1)

$a_1 = 3$

$a_n = -\frac{5}{2^{n-1}}$

(2)

$-2$

(3)

$4$

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