数学3 その他応用 問題 34 解説

方針・初手
条件 (B) は加法に関する関数方程式であり,まず $y=0$ を代入すると $f(0)$ が決まる。
その後,条件 (A) により $f(x)>0$ なので $g(x)=\log f(x)$ をおくことができる。すると積の形の関数方程式が和の形に直せるため,微分して $g'(x)$ を求めやすくなる。
最後に $f'(0)=2$ を用いて $g'(x)$ を積分し,$f(x)=e^{g(x)}$ に戻せばよい。
解法1
(1)
$f(0)=1$ を示す。
条件 (B) において $y=0$ とすると,
$$ f(x)=f(x)f(0)e^{0}=f(x)f(0) $$
となる。
ここで条件 (A) より $f(x)>0$ であるから,特に $f(x)\neq 0$ である。したがって両辺を $f(x)$ で割ることができ,
$$ f(0)=1 $$
を得る。
(2)
$g(x)=\log f(x)$ とするとき,$g'(x)=f'(0)-x$ を示す。
条件 (A) より $f(x)>0$ なので,$g(x)=\log f(x)$ は実数全体で定義される。
条件 (B) の両辺の対数をとると,
$$ g(x+y)=g(x)+g(y)-xy $$
が成り立つ。
ここでこの式を $y$ で微分する。左辺は合成関数の微分により
$$ \frac{\partial}{\partial y}g(x+y)=g'(x+y) $$
であり,右辺は $g(x)$ を定数とみて
$$ \frac{\partial}{\partial y}{g(x)+g(y)-xy}=g'(y)-x $$
となる。よって
$$ g'(x+y)=g'(y)-x $$
が成り立つ。
ここで $y=0$ とすると,
$$ g'(x)=g'(0)-x $$
を得る。
さらに
$$ g'(0)=\frac{f'(0)}{f(0)} $$
であり,(1) より $f(0)=1$ だから,
$$ g'(0)=f'(0) $$
である。したがって
$$ g'(x)=f'(0)-x $$
が成り立つ。
(3)
$f'(0)=2$ となるような $f(x)$ を求める。
(2) で得た式に $f'(0)=2$ を代入すると,
$$ g'(x)=2-x $$
である。
これを積分して,
$$ g(x)=2x-\frac{x^2}{2}+C $$
となる。
ここで (1) より $f(0)=1$ だから,
$$ g(0)=\log f(0)=\log 1=0 $$
である。よって $C=0$ であり,
$$ g(x)=2x-\frac{x^2}{2} $$
を得る。
したがって
$$ f(x)=e^{g(x)}=e^{,2x-\frac{x^2}{2}} $$
である。
最後に確認すると,
$$ \begin{aligned} f(x)f(y)e^{-xy} &= e^{,2x-\frac{x^2}{2}}e^{,2y-\frac{y^2}{2}}e^{-xy} \\ e^{,2(x+y)-\frac{x^2+2xy+y^2}{2}} \\ e^{,2(x+y)-\frac{(x+y)^2}{2}} \\ f(x+y) \end{aligned} $$
となり,条件 (B) を満たす。また指数関数なので常に正であり,条件 (A) も満たす。
解説
この問題の核は,条件 (B) をそのまま扱うのではなく,$f(x)>0$ を使って対数をとることである。
すると
$$ g(x+y)=g(x)+g(y)-xy $$
という,加法型の扱いやすい式になる。ここから微分によって $g'(x)$ が一次式と分かるので,あとは積分して定数を $f(0)=1$ で決めればよい。
特に (1) の $f(0)=1$ は,後の $g(0)=0$ を導くためにも重要である。
答え
(1)
$$ f(0)=1 $$
(2)
$$ g'(x)=f'(0)-x $$
(3)
$$ f(x)=e^{,2x-\frac{x^2}{2}} $$
である。
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