トップ 基礎問題 数学3 積分法 体積 問題 50

数学3 体積 問題 50 解説

数学3 体積 問題 50 解説

方針・初手

交点は

$$ k\cos x=\frac{1}{\cos x} $$

を満たす点である。区間 $-\dfrac{\pi}{2}<x<\dfrac{\pi}{2}$ では $\cos x>0$ なので、この式を整理すると $\cos^2 x=\dfrac{1}{k}$ となる。

この交点条件を使えば、(1) は交点の個数から $k$ の範囲が決まり、(2) は交点での微分係数を計算すればよく、(3) は $k=2$ のときの交点を先に求めてから円環法で体積を求めればよい。

解法1

(1)

2曲線の交点は

$$ k\cos x=\frac{1}{\cos x} $$

より

$$ k\cos^2 x=1 $$

すなわち

$$ \cos^2 x=\frac{1}{k} $$

を満たす。

ここで、区間 $-\dfrac{\pi}{2}<x<\dfrac{\pi}{2}$ では $\cos x>0$ であるから、

$$ \cos x=\frac{1}{\sqrt{k}} $$

と書ける。

この区間で $\cos x$ は $x=0$ を中心に左右対称であり、$[0,\dfrac{\pi}{2})$ では単調減少する。したがって、交点がちょうど2点あるためには、$\dfrac{1}{\sqrt{k}}$ が $0$ と $1$ の間にあることが必要十分である。

$$ 0<\frac{1}{\sqrt{k}}<1 $$

より

$$ k>1 $$

である。

実際、$k=1$ なら $\cos x=1$ となり交点は $x=0$ の1点、$0<k<1$ または $k\le 0$ では2点交わることはない。

よって、求める範囲は

$$ k>1 $$

である。

(2)

$x$ 座標が正である交点を $P$ とし、その $x$ 座標を $a$ とおく。ただし

$$ 0<a<\frac{\pi}{2} $$

である。

交点であるから

$$ k\cos a=\frac{1}{\cos a} $$

より

$$ \cos^2 a=\frac{1}{k} $$

が成り立つ。

まず、$C_1:y=k\cos x$ の接線の傾き $m_1$ は

$$ m_1=\frac{d}{dx}(k\cos x)\Big|_{x=a}=-k\sin a $$

である。

次に、$C_2:y=\dfrac{1}{\cos x}=\sec x$ の接線の傾き $m_2$ は

$$ m_2=\frac{d}{dx}(\sec x)\Big|_{x=a} =\sec a\tan a =\frac{\sin a}{\cos^2 a} $$

である。

ここで $\cos^2 a=\dfrac{1}{k}$ を用いると、

$$ m_2=\frac{\sin a}{\cos^2 a} =k\sin a $$

となる。したがって

$$ m_2=k\sin a=-(-k\sin a)=-m_1 $$

である。

よって、

$$ m_2=-m_1 $$

が成り立つ。

(3)

$k=2$ のとき、交点は

$$ 2\cos x=\frac{1}{\cos x} $$

より

$$ 2\cos^2 x=1 $$

すなわち

$$ \cos x=\frac{1}{\sqrt{2}} $$

を満たすから、

$$ x=\pm \frac{\pi}{4} $$

である。

また、区間 $-\dfrac{\pi}{4}\le x\le \dfrac{\pi}{4}$ では

$$ 2\cos x-\frac{1}{\cos x} =\frac{2\cos^2 x-1}{\cos x} =\frac{\cos 2x}{\cos x} $$

であり、$\cos x>0$ かつ $\cos 2x\ge 0$ であるから

$$ 2\cos x\ge \frac{1}{\cos x} $$

となる。したがって、回転体の体積 $V$ は円環法により

$$ V=\pi\int_{-\pi/4}^{\pi/4}\left\{(2\cos x)^2-\left(\frac{1}{\cos x}\right)^2\right\},dx $$

である。

これを計算すると

$$ V=\pi\int_{-\pi/4}^{\pi/4}\left(4\cos^2 x-\sec^2 x\right),dx $$

であり、

$$ \int 4\cos^2 x,dx =\int (2+2\cos 2x),dx =2x+\sin 2x $$

だから

$$ \int \left(4\cos^2 x-\sec^2 x\right),dx =2x+\sin 2x-\tan x $$

となる。よって

$$ \begin{aligned} V &=\pi\left[2x+\sin 2x-\tan x\right]_{-\pi/4}^{\pi/4} \\ &=\pi\left\{\left(\frac{\pi}{2}+1-1\right)-\left(-\frac{\pi}{2}-1+1\right)\right\} \\ &=\pi\cdot \pi \\ &=\pi^2 \end{aligned} $$

したがって

$$ V=\pi^2 $$

である。

解説

交点条件を先に整理して

$$ \cos^2 x=\frac{1}{k} $$

とするのが全体の出発点である。これにより、(1) では交点の個数がそのまま $k$ の条件になる。

(2) では、交点で $\cos^2 a=\dfrac{1}{k}$ が成り立つことを微分係数の式に代入するだけで、2本の接線の傾きが正負反対になることが分かる。

(3) では、どちらが上側の曲線かを確認してから円環法を使うことが重要である。交点の $x$ 座標が $\pm \dfrac{\pi}{4}$ と簡単に出るので、積分も素直に処理できる。

答え

(1)

$$ k>1 $$

(2)

交点 $P$ の $x$ 座標を $a$ とすると、

$$ m_1=-k\sin a,\qquad m_2=\frac{\sin a}{\cos^2 a}=k\sin a $$

より

$$ m_2=-m_1 $$

(3)

$$ V=\pi^2 $$

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