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数学C 平面ベクトル 問題 67 解説

数学C 平面ベクトル 問題 67 解説

方針・初手

$\vec v_1,\vec v_2$ は一次独立なので、座標平面上の任意のベクトルは $\vec v_1,\vec v_2$ の一次結合で表せる。

条件 $(*)$ は

$$ T(\vec p)=(\vec v_1\cdot \vec p)\vec v_1+(\vec v_2\cdot \vec p)\vec v_2+(\vec v_3\cdot \vec p)\vec v_3 $$

とおくと、$T(\vec p)=c\vec p$ という形である。$T$ は線形写像なので、$\vec v_1,\vec v_2$ で成り立てばすべてのベクトルで成り立つことを利用する。

解法1

まず

$$ \vec v_1=(3,0),\qquad \vec v_2=(1,2\sqrt2) $$

である。

(1)

任意のベクトル $\vec v=(x,y)$ が

$$ \vec v=s\vec v_1+t\vec v_2 $$

と表されるとする。このとき

$$ (x,y)=s(3,0)+t(1,2\sqrt2)=(3s+t,2\sqrt2,t) $$

であるから、

$$ \begin{cases} x=3s+t,\\ y=2\sqrt2,t \end{cases} $$

を得る。

第2式より

$$ t=\frac{y}{2\sqrt2} $$

である。これを第1式に代入すると

$$ s=\frac{x-t}{3} =\frac{x}{3}-\frac{y}{6\sqrt2} $$

となる。

したがって

$$ s=\frac{x}{3}-\frac{y}{6\sqrt2},\qquad t=\frac{y}{2\sqrt2} $$

である。

(2)

写像 $T$ を

$$ T(\vec p)=(\vec v_1\cdot \vec p)\vec v_1+(\vec v_2\cdot \vec p)\vec v_2+(\vec v_3\cdot \vec p)\vec v_3 $$

とおく。内積は $\vec p$ について線形であるから、$T$ も線形である。

(1)より、任意のベクトル $\vec v$ はある実数 $s,t$ を用いて

$$ \vec v=s\vec v_1+t\vec v_2 $$

と表される。

仮定より

$$ T(\vec v_1)=c\vec v_1,\qquad T(\vec v_2)=c\vec v_2 $$

であるから、線形性より

$$ \begin{aligned} T(\vec v) &=T(s\vec v_1+t\vec v_2)\\ &=sT(\vec v_1)+tT(\vec v_2)\\ &=sc\vec v_1+tc\vec v_2\\ &=c(s\vec v_1+t\vec v_2)\\ &=c\vec v. \end{aligned} $$

よって、座標平面上のすべてのベクトル $\vec v$ に対して、$\vec p=\vec v$ が条件 $(*)$ をみたす。

(3)

すべてのベクトル $\vec v$ に対して $\vec p=\vec v$ が条件 $(*)$ をみたすなら、特に $\vec p=\vec v_1,\vec p=\vec v_2$ で条件 $(*)$ をみたす。

まず内積を計算すると、

$$ \vec v_1\cdot \vec v_1=9,\qquad \vec v_2\cdot \vec v_2=9,\qquad \vec v_1\cdot \vec v_2=3 $$

である。また

$$ \vec v_3=a\vec v_1+b\vec v_2 $$

より、

$$ \vec v_3\cdot \vec v_1 =a(\vec v_1\cdot \vec v_1)+b(\vec v_2\cdot \vec v_1) =9a+3b =3(3a+b) $$

である。

$\vec p=\vec v_1$ を条件 $(*)$ に代入すると、

$$ 9\vec v_1+3\vec v_2+3(3a+b)\vec v_3=c\vec v_1 $$

である。ここで $\vec v_3=a\vec v_1+b\vec v_2$ を代入すると、

$$ {9+3a(3a+b)}\vec v_1+{3+3b(3a+b)}\vec v_2=c\vec v_1 $$

となる。$\vec v_1,\vec v_2$ は一次独立なので、係数を比較して

$$ c=9+3a(3a+b) $$

および

$$ 3+3b(3a+b)=0 $$

を得る。すなわち

$$ 1+b(3a+b)=0 $$

である。

次に

$$ \vec v_3\cdot \vec v_2 =a(\vec v_1\cdot \vec v_2)+b(\vec v_2\cdot \vec v_2) =3a+9b =3(a+3b) $$

である。

$\vec p=\vec v_2$ を条件 $(*)$ に代入すると、

$$ 3\vec v_1+9\vec v_2+3(a+3b)\vec v_3=c\vec v_2 $$

である。$\vec v_3=a\vec v_1+b\vec v_2$ を代入すると、

$$ {3+3a(a+3b)}\vec v_1+{9+3b(a+3b)}\vec v_2=c\vec v_2 $$

となる。係数を比較して

$$ 3+3a(a+3b)=0 $$

を得る。すなわち

$$ 1+a(a+3b)=0 $$

である。

したがって、$a,b$ は

$$ \begin{cases} 1+3ab+b^2=0,\\ 1+a^2+3ab=0 \end{cases} $$

をみたす。

2式を引くと

$$ a^2-b^2=0 $$

であるから、

$$ a=b\quad \text{または}\quad a=-b $$

である。

(i)

$a=b$ のとき

$$ 1+3ab+b^2=1+4b^2=0 $$

となるが、これは実数 $b$ では成り立たない。

(ii)

$a=-b$ のとき

$$ 1+3ab+b^2=1-3b^2+b^2=1-2b^2=0 $$

であるから、

$$ b^2=\frac12 $$

を得る。したがって

$$ b=\pm \frac{1}{\sqrt2},\qquad a=-b $$

である。

このとき

$$ c=9+3a(3a+b) $$

を用いる。$a=-b$ より $3a+b=2a$ なので、

$$ c=9+3a\cdot 2a=9+6a^2 $$

である。$a^2=\dfrac12$ より

$$ c=9+6\cdot \frac12=12 $$

となる。

よって候補は

$$ (a,b,c)=\left(\frac{1}{\sqrt2},-\frac{1}{\sqrt2},12\right), \left(-\frac{1}{\sqrt2},\frac{1}{\sqrt2},12\right) $$

である。

これらは $\vec p=\vec v_1,\vec p=\vec v_2$ で条件 $(*)$ をみたすように求めたものであり、(2)より、座標平面上のすべてのベクトル $\vec v$ に対して $\vec p=\vec v$ が条件 $(*)$ をみたす。

解説

この問題の中心は、条件 $(*)$ を線形写像の固有ベクトル条件として見ることである。

$\vec v_1,\vec v_2$ が座標平面の基底になっているため、すべてのベクトルで条件を確認する必要はない。基底である $\vec v_1,\vec v_2$ で確認すれば、線形性によって全体に拡張できる。

(3)では、全ベクトルで成り立つ条件を直接扱うのではなく、(2)を利用して $\vec p=\vec v_1,\vec p=\vec v_2$ の2つだけを調べるのが本質である。係数比較をするためには、$\vec v_1,\vec v_2$ の一次独立性を明確に使う必要がある。

答え

(1)

$$ s=\frac{x}{3}-\frac{y}{6\sqrt2},\qquad t=\frac{y}{2\sqrt2} $$

(2)

$\vec p=\vec v_1,\vec p=\vec v_2$ が条件 $(*)$ をみたすならば、座標平面上のすべてのベクトル $\vec v$ に対して $\vec p=\vec v$ が条件 $(*)$ をみたす。

(3)

$$ (a,b,c)=\left(\frac{1}{\sqrt2},-\frac{1}{\sqrt2},12\right), \left(-\frac{1}{\sqrt2},\frac{1}{\sqrt2},12\right) $$

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