数学1 不等式 問題 4 解説

方針・初手
絶対値記号をはずすため、絶対値の中の式の符号によって場合分けを行う。 得られたそれぞれの不等式の解と、場合分けの条件との共通範囲を求め、最後にそれらの和集合をとる。 共通範囲を求める際、無理数を含む値と条件の境界値との大小関係を正確に評価する必要がある。
解法1
絶対値の中の式 $3-x$ の符号により、場合分けを行う。
(i) $3-x \ge 0$ すなわち $x \le 3$ のとき
与えられた不等式は絶対値記号がそのままはずれ、次のようになる。
$$ x^2 - 3x - 4 > 3 - x $$
整理すると
$$ x^2 - 2x - 7 > 0 $$
方程式 $x^2 - 2x - 7 = 0$ の解は解の公式より $x = 1 \pm 2\sqrt{2}$ であるから、この不等式の解は
$$ x < 1 - 2\sqrt{2}, \quad 1 + 2\sqrt{2} < x $$
ここで、$2 < \sqrt{8} < 3$ であるから、$1+2\sqrt{2} > 4$ となり、条件 $x \le 3$ を満たさない。
一方、$1-2\sqrt{2} < 0$ であり、条件 $x \le 3$ を満たす。
したがって、条件 $x \le 3$ との共通範囲は
$$ x < 1 - 2\sqrt{2} $$
(ii) $3-x < 0$ すなわち $x > 3$ のとき
与えられた不等式は絶対値記号がマイナスをつけてはずれ、次のようになる。
$$ x^2 - 3x - 4 > -(3 - x) $$
整理すると
$$ x^2 - 4x - 1 > 0 $$
方程式 $x^2 - 4x - 1 = 0$ の解は解の公式より $x = 2 \pm \sqrt{5}$ であるから、この不等式の解は
$$ x < 2 - \sqrt{5}, \quad 2 + \sqrt{5} < x $$
ここで、$2 < \sqrt{5} < 3$ であるから、$2+\sqrt{5} > 4$ となり、条件 $x > 3$ を満たす。
一方、$2-\sqrt{5} < 0$ であり、条件 $x > 3$ を満たさない。
したがって、条件 $x > 3$ との共通範囲は
$$ 2 + \sqrt{5} < x $$
(i), (ii) より、求める解はこれらの範囲を合わせて
$$ x < 1 - 2\sqrt{2}, \quad 2 + \sqrt{5} < x $$
解説
絶対値を含む不等式の基本的な問題である。原則通りに絶対値の中身の正負で場合分けを行えばよい。
この問題で受験生が詰まりやすいポイントは、2次不等式を解いて得られた無理数を含む解と、場合分けの条件($x \le 3$ または $x > 3$)との大小比較である。$\sqrt{8}$ や $\sqrt{5}$ がどの整数と整数の間にあるか(おおよその値)を評価し、図示などを交えながら確実に共通範囲を求める慎重さが求められる。
答え
$$ x < 1 - 2\sqrt{2}, \quad 2 + \sqrt{5} < x $$
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