トップ 基礎問題 数学1 方程式不等式 不等式 問題 5

数学1 不等式 問題 5 解説

数学1 不等式 問題 5 解説

方針・初手

分数不等式を解く問題である。分母に文字が含まれているため、安易に分母を払うと不等号の向きが変わるかどうかが分からず、誤答につながる。 解法としては、分母の正負で場合分けをして分母を払う方法、移項して通分し $\frac{A}{B} \geqq 0$ の形に持ち込む方法、または分数関数のグラフを利用する方法がある。

解法1

分母の式 $x+3$ が $0$ になることはないため、$x \neq -3$ である。 分母 $x+3$ の正負によって不等号の向きが変わるため、場合分けを行う。

(i) $x+3 > 0$ すなわち $x > -3$ のとき

与式の各辺に正の数 $x+3$ を掛けると、不等号の向きは変わらないので、

$$ -(x+3) \leqq 2x+1 \leqq 5(x+3) $$

この連立不等式を解く。まず左側の不等式 $-(x+3) \leqq 2x+1$ より、

$$ -x-3 \leqq 2x+1 $$

$$ -3x \leqq 4 $$

$$ x \geqq -\frac{4}{3} $$

次に右側の不等式 $2x+1 \leqq 5(x+3)$ より、

$$ 2x+1 \leqq 5x+15 $$

$$ -3x \leqq 14 $$

$$ x \geqq -\frac{14}{3} $$

これら2つの不等式の共通範囲は $x \geqq -\frac{4}{3}$ となる。 場合分けの条件 $x > -3$ との共通範囲をとると、

$$ x \geqq -\frac{4}{3} $$

(ii) $x+3 < 0$ すなわち $x < -3$ のとき

与式の各辺に負の数 $x+3$ を掛けると、不等号の向きが逆になるので、

$$ -(x+3) \geqq 2x+1 \geqq 5(x+3) $$

この連立不等式を解く。左側の不等式 $-(x+3) \geqq 2x+1$ より、

$$ -x-3 \geqq 2x+1 $$

$$ -3x \geqq 4 $$

$$ x \leqq -\frac{4}{3} $$

右側の不等式 $2x+1 \geqq 5(x+3)$ より、

$$ 2x+1 \geqq 5x+15 $$

$$ -3x \geqq 14 $$

$$ x \leqq -\frac{14}{3} $$

これら2つの不等式の共通範囲は $x \leqq -\frac{14}{3}$ となる。 場合分けの条件 $x < -3$ との共通範囲をとると、

$$ x \leqq -\frac{14}{3} $$

(i), (ii) より、求める解はこれらの和集合であるから、

$$ x \leqq -\frac{14}{3}, \quad -\frac{4}{3} \leqq x $$

解法2

与式は以下の連立不等式と同値である。

$$ \begin{cases} -1 \leqq \frac{2x+1}{x+3} \\ \frac{2x+1}{x+3} \leqq 5 \end{cases} $$

第1式を移項して整理する。

$$ \frac{2x+1}{x+3} + 1 \geqq 0 $$

$$ \frac{(2x+1)+(x+3)}{x+3} \geqq 0 $$

$$ \frac{3x+4}{x+3} \geqq 0 $$

$\frac{A}{B} \geqq 0 \iff AB \geqq 0 \text{ かつ } B \neq 0$ の関係を用いると、上式は $(3x+4)(x+3) \geqq 0 \ (x \neq -3)$ と同値である。これを解いて、

$$ x < -3, \quad x \geqq -\frac{4}{3} $$

同様に、第2式を移項して整理する。

$$ \frac{2x+1}{x+3} - 5 \leqq 0 $$

$$ \frac{(2x+1)-5(x+3)}{x+3} \leqq 0 $$

$$ \frac{-3x-14}{x+3} \leqq 0 $$

両辺に $-1$ を掛けて、

$$ \frac{3x+14}{x+3} \geqq 0 $$

先ほどと同様に、$(3x+14)(x+3) \geqq 0 \ (x \neq -3)$ と同値であるから、これを解いて、

$$ x \leqq -\frac{14}{3}, \quad x > -3 $$

これら2つの解の共通範囲を求めて、

$$ x \leqq -\frac{14}{3}, \quad x \geqq -\frac{4}{3} $$

解法3

関数 $y = \frac{2x+1}{x+3}$ のグラフを利用して解く。式を変形すると、

$$ y = \frac{2(x+3)-5}{x+3} = 2 - \frac{5}{x+3} $$

この関数のグラフは、直線 $x = -3$ および $y = 2$ を漸近線とする直角双曲線である。 グラフと直線 $y = -1$ の交点の $x$ 座標は、$-1 = \frac{2x+1}{x+3}$ より $x = -\frac{4}{3}$ である。 グラフと直線 $y = 5$ の交点の $x$ 座標は、$5 = \frac{2x+1}{x+3}$ より $x = -\frac{14}{3}$ である。

グラフを描画して、$-1 \leqq y \leqq 5$ となる $x$ の範囲を視覚的に読み取ると、

$$ x \leqq -\frac{14}{3}, \quad x \geqq -\frac{4}{3} $$

解説

分数不等式の解法としては、解法1の場合分けと解法2の同値変形が定石である。 解法1は論理の展開が素直であり、初学者が陥りやすい「負の数を掛けた際の不等号の反転忘れ」を防ぐための良い訓練になる。 解法2は式変形のみで完結するため、慣れれば記述量が減りスピーディに解くことができる。右辺を $0$ にしてから通分し、分母分子の積の符号を考えるアプローチは汎用性が高い。 解法3のグラフを利用する方法は、計算ミスを防ぐための検算としても非常に有効である。

答え

$$ x \leqq -\frac{14}{3}, \quad -\frac{4}{3} \leqq x $$

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