数学1 二次不等式 問題 28 解説

方針・初手
与えられた不等式の左辺が因数分解できることに着目する。その後、$x^2$ の係数である $a-1$ の符号(正、$0$、負)によって場合分けを行う。さらに、$a-1>0$ の場合は、出てくる2つの境界値の大小関係による場合分けも必要になる。
解法1
与えられた不等式は、
$$(a-1)x^2 - ax + 1 \geqq 0$$
左辺をたすき掛けにより因数分解すると、
$$(x - 1) \{ (a-1)x - 1 \} \geqq 0$$
となる。ここで、$x$ の係数である $a-1$ の符号によって場合分けを行う。
(i) $a - 1 > 0$ すなわち $a > 1$ のとき
両辺を正の数 $a - 1$ で割ると、不等号の向きは変わらず、
$$(x - 1) \left( x - \frac{1}{a-1} \right) \geqq 0$$
となる。ここで、2つの値 $1$ と $\frac{1}{a-1}$ の大小関係を調べる。
$$1 - \frac{1}{a-1} = \frac{a-2}{a-1}$$
$a > 1$ より分母 $a-1$ は正であるから、分子 $a-2$ の符号によって大小関係が変わる。
・$a - 2 > 0$ すなわち $a > 2$ のとき、$1 > \frac{1}{a-1}$ となるから、
$$x \leqq \frac{1}{a-1}, \quad 1 \leqq x$$
・$a - 2 = 0$ すなわち $a = 2$ のとき、$1 = \frac{1}{a-1}$ となるから、不等式は $(x - 1)^2 \geqq 0$ となり、解はすべての実数。
・$a - 2 < 0$ すなわち $1 < a < 2$ のとき、$1 < \frac{1}{a-1}$ となるから、
$$x \leqq 1, \quad \frac{1}{a-1} \leqq x$$
(ii) $a - 1 = 0$ すなわち $a = 1$ のとき
元の不等式に $a = 1$ を代入すると、
$$-x + 1 \geqq 0$$
よって、
$$x \leqq 1$$
(iii) $a - 1 < 0$ すなわち $a < 1$ のとき
不等式 $(x - 1) \{ (a-1)x - 1 \} \geqq 0$ の両辺を負の数 $a-1$ で割ると、不等号の向きが変わり、
$$(x - 1) \left( x - \frac{1}{a-1} \right) \leqq 0$$
となる。$a < 1$ のとき $a - 1 < 0$ より $\frac{1}{a-1} < 0$ であるから、明らかに $\frac{1}{a-1} < 1$ が成り立つ。よって、
$$\frac{1}{a-1} \leqq x \leqq 1$$
解説
文字係数を含む不等式の典型的な問題である。
まずは左辺を因数分解できるか検討することが定石である。因数分解できた後は、最高次の係数が文字を含んでいるため、それが正、$0$、負のいずれであるかで大きく状況が変わることに注意する(特に $0$ の場合は1次不等式になる)。
また、2次不等式として解く際にも、$(x-\alpha)(x-\beta) \geqq 0$ の形を導いた後、$\alpha$ と $\beta$ の大小関係が文字の値によって変化する場合は、さらに細かく場合分けを行わなければならない点を受験生は忘れやすいので注意が必要である。
答え
$a > 2$ のとき、$x \leqq \frac{1}{a-1}, \quad 1 \leqq x$ $a = 2$ のとき、すべての実数 $1 < a < 2$ のとき、$x \leqq 1, \quad \frac{1}{a-1} \leqq x$ $a = 1$ のとき、$x \leqq 1$ $a < 1$ のとき、$\frac{1}{a-1} \leqq x \leqq 1$
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