数学2 最大最小・解の個数 問題 22 解説

方針・初手
(1) は分母の有理化を行い、$\sqrt{5}$ のおよその値を評価して整数部分と小数部分を決定する。
(2) は方程式 $f(x) = 0$ が指定の区間に解をもつことを示す問題であるから、中間値の定理の利用を考える。すなわち、$f(c)$ と $f(a)$ が異符号であることを示せばよい。直接代入すると計算が煩雑になるため、$a$ と $c$ を解にもつ2次方程式をそれぞれ作成し、整式の割り算を利用して次数を下げてから値を求める。
解法1
(1)
実数 $a$ の分母を有理化する。
$$a = \frac{1}{3 - \sqrt{5}} = \frac{3 + \sqrt{5}}{(3 - \sqrt{5})(3 + \sqrt{5})} = \frac{3 + \sqrt{5}}{9 - 5} = \frac{3 + \sqrt{5}}{4}$$
ここで、$2 < \sqrt{5} < 3$ であるから、各辺に $3$ を加えて $4$ で割ると以下の不等式を得る。
$$\frac{5}{4} < \frac{3 + \sqrt{5}}{4} < \frac{6}{4}$$
すなわち $1.25 < a < 1.5$ である。 $b \leqq a < b + 1$ を満たす整数 $b$ は、 $a$ の整数部分であるから、
$$b = 1$$
となる。また、小数部分 $c$ は $c = a - b$ より、
$$c = \frac{3 + \sqrt{5}}{4} - 1 = \frac{\sqrt{5} - 1}{4}$$
となる。
(2)
$f(x) = 4x^3 - 6x^2 - x + 1$ とおく。関数 $f(x)$ は多項式であるから、すべての実数 $x$ で連続である。
(1) より $c = \frac{\sqrt{5} - 1}{4}$ であるから、$4c + 1 = \sqrt{5}$ が成り立つ。両辺を2乗して整理する。
$$16c^2 + 8c + 1 = 5$$
$$4c^2 + 2c - 1 = 0$$
多項式 $4x^3 - 6x^2 - x + 1$ を $4x^2 + 2x - 1$ で割ると、次のように変形できる。
$$4x^3 - 6x^2 - x + 1 = (x - 2)(4x^2 + 2x - 1) + 4x - 1$$
したがって、$f(c)$ の値は $4c^2 + 2c - 1 = 0$ を用いて次のように求まる。
$$f(c) = (c - 2)(4c^2 + 2c - 1) + 4c - 1 = 4c - 1 = 4 \left( \frac{\sqrt{5} - 1}{4} \right) - 1 = \sqrt{5} - 2$$
$\sqrt{5} > 2$ であるから、$f(c) > 0$ である。
次に、(1) より $a = \frac{3 + \sqrt{5}}{4}$ であるから、$4a - 3 = \sqrt{5}$ が成り立つ。両辺を2乗して整理する。
$$16a^2 - 24a + 9 = 5$$
$$4a^2 - 6a + 1 = 0$$
多項式 $4x^3 - 6x^2 - x + 1$ を $4x^2 - 6x + 1$ で割ると、次のように変形できる。
$$4x^3 - 6x^2 - x + 1 = x(4x^2 - 6x + 1) - 2x + 1$$
したがって、$f(a)$ の値は $4a^2 - 6a + 1 = 0$ を用いて次のように求まる。
$$f(a) = a(4a^2 - 6a + 1) - 2a + 1 = -2a + 1 = -2 \left( \frac{3 + \sqrt{5}}{4} \right) + 1 = \frac{-1 - \sqrt{5}}{2}$$
$\sqrt{5} > 0$ であるから、$f(a) < 0$ である。
以上より、$f(c) > 0$ かつ $f(a) < 0$ が成り立つ。 関数 $f(x)$ は区間 $[c, a]$ において連続であるため、中間値の定理より、方程式 $f(x) = 0$ は $c < x < a$ の範囲に少なくとも1つの実数解をもつ。
解説
無理数を代入して式の値を求める手法と、解の存在を示す中間値の定理を組み合わせた典型的な問題である。 (2) において、与えられた3次式に直接 $a$ や $c$ を代入すると計算が非常に煩雑になり、ミスを誘発しやすい。そのため、無理数を解にもつ2次方程式を自ら構築し、整式の割り算(剰余の定理の応用)を用いて次数を下げる工夫が求められる。この「次数下げ」は入試数学において頻出の処理であるため、確実に押さえておきたい。
答え
(1) $b = 1$, $c = \frac{\sqrt{5} - 1}{4}$
(2) 題意は示された。(証明は解法1に記載の通り)
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