数学2 接線・不等式 問題 30 解説

方針・初手
放物線 $y=x^2$ 上の点を接点とする接線の方程式を立て、それがもう一方の放物線 $x = \frac{1}{2a}y^2 + \frac{3a}{4}$ にも接する条件を求める。 接線の本数は、この条件を満たす接点の個数に帰着される。
解法1
放物線 $y=x^2$ 上の点 $(t, t^2)$ における接線の方程式は、$y'=2x$ より、
$$y - t^2 = 2t(x - t)$$
すなわち、
$$y = 2tx - t^2$$
となる。この直線が放物線 $x = \frac{1}{2a}y^2 + \frac{3a}{4}$ にも接する条件を考える。
直線 $y = 2tx - t^2$ の傾きは $2t$ であり、$y$ 軸と平行になることはない。一方、放物線 $y=x^2$ の共通接線が $y$ 軸と平行になることはないため、すべての共通接線はこの形で表される。
$t=0$ のとき、接線は $y=0$ となる。これを $x = \frac{1}{2a}y^2 + \frac{3a}{4}$ に代入すると $x = \frac{3a}{4}$ となり交点は $1$ つであるが、直線 $y=0$ はこの放物線の軸であり、接線ではない。よって $t \neq 0$ としてよい。
$t \neq 0$ のとき、接線の方程式を $x$ について解くと、
$$x = \frac{1}{2t}y + \frac{t}{2}$$
これを $x = \frac{1}{2a}y^2 + \frac{3a}{4}$ に代入して整理する。
$$\frac{1}{2t}y + \frac{t}{2} = \frac{1}{2a}y^2 + \frac{3a}{4}$$
両辺に $2at$ を掛けると、
$$ay + at^2 = ty^2 + \frac{3}{2}a^2 t$$
$$ty^2 - ay + \frac{3}{2}a^2 t - at^2 = 0$$
この $y$ についての $2$ 次方程式が重解をもてばよいので、判別式を $D$ とすると、$D=0$ となる。
$$D = (-a)^2 - 4t \left( \frac{3}{2}a^2 t - at^2 \right) = 0$$
$$a^2 - 6a^2 t^2 + 4at^3 = 0$$
$a \neq 0$ であるから、両辺を $a$ で割って、
$$4t^3 - 6at^2 + a = 0$$
共通接線がちょうど $3$ 本存在するための条件は、この $t$ についての $3$ 次方程式が異なる $3$ つの実数解をもつことである。($t$ が異なれば接線の傾き $2t$ が異なるため、異なる接線となる)
$f(t) = 4t^3 - 6at^2 + a$ とおく。
$$f'(t) = 12t^2 - 12at = 12t(t - a)$$
$f'(t) = 0$ とすると、$t = 0, a$ である。
$f(t) = 0$ が異なる $3$ つの実数解をもつ条件は、関数 $f(t)$ が極値をもち、極大値と極小値の積が負になることである。すなわち、
$$f(0)f(a) < 0$$
$$a(4a^3 - 6a^3 + a) < 0$$
$$a(-2a^3 + a) < 0$$
$$a^2(1 - 2a^2) < 0$$
$a \neq 0$ より $a^2 > 0$ であるから、
$$1 - 2a^2 < 0$$
$$a^2 > \frac{1}{2}$$
これを解いて、求める $a$ の範囲は、
$$a < -\frac{\sqrt{2}}{2}, \quad \frac{\sqrt{2}}{2} < a$$
解説
2つの曲線の共通接線を求める典型的な問題である。一方の曲線上の点における接線を文字で設定し、それがもう一方の曲線にも接するという条件を立式する。
本問では、放物線 $y=x^2$ を基準に接線を $y = 2tx - t^2$ と設定するのが最も見通しがよい。もう一方の放物線が $x = f(y)$ の形をしているため、接線を $x$ について解いて代入し、$y$ についての2次方程式の判別式 $D=0$ に帰着させるのが自然な流れとなる。
最終的に接線の本数を $t$ の方程式の実数解の個数にすり替えるが、「$t$ が異なれば接線も必ず異なる」ことの確認は論理の飛躍を防ぐために意識しておきたい。
答え
$$a < -\frac{\sqrt{2}}{2}, \quad \frac{\sqrt{2}}{2} < a$$
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