数学2 高次不等式 問題 4 解説

方針・初手
与えられた3次式の因数分解を行う。因数定理を用いて解を1つ見つけ、式を1次式の積に分解する。その後、各因数を0とする $x$ の値の大小関係に注目し、定数 $a$ の値によって場合分けをして不等式を解く。
解法1
与えられた3次不等式の左辺を $P(x)$ とおく。
$$P(x) = x^3 - (a+2)x^2 + (2a-3)x + 3a$$
$x = -1$ を代入すると、
$$\begin{aligned} P(-1) &= (-1)^3 - (a+2)(-1)^2 + (2a-3)(-1) + 3a \\ &= -1 - (a+2) - (2a-3) + 3a \\ &= 0 \end{aligned}$$
となるため、因数定理より $P(x)$ は $x+1$ を因数にもつ。$P(x)$ を $x+1$ で割ると、商は $x^2 - (a+3)x + 3a$ となるから、
$$\begin{aligned} P(x) &= (x+1)(x^2 - (a+3)x + 3a) \\ &= (x+1)(x-a)(x-3) \end{aligned}$$
と因数分解できる。したがって、与えられた不等式は次のように変形できる。
$$(x+1)(x-a)(x-3) \leqq 0$$
$P(x) = 0$ の解は $x = -1, a, 3$ である。問題の条件より $a > 0$ であるため、$-1$ が最小の解であることは確定する。あとは $a$ と $3$ の大小関係によって場合分けを行う。
(i) $0 < a < 3$ のとき
3つの解の大小関係は $-1 < a < 3$ となる。したがって、不等式 $(x+1)(x-a)(x-3) \leqq 0$ の解は、
$$x \leqq -1, \quad a \leqq x \leqq 3$$
となる。
(ii) $a = 3$ のとき
不等式は $(x+1)(x-3)^2 \leqq 0$ となる。すべての実数 $x$ について $(x-3)^2 \geqq 0$ であるから、不等式が成り立つ条件は $x+1 \leqq 0$ または $x-3 = 0$ である。したがって、解は、
$$x \leqq -1, \quad x = 3$$
となる。
(iii) $a > 3$ のとき
3つの解の大小関係は $-1 < 3 < a$ となる。したがって、不等式 $(x+1)(x-a)(x-3) \leqq 0$ の解は、
$$x \leqq -1, \quad 3 \leqq x \leqq a$$
となる。
以上より、問題文の形と照らし合わせると、各空欄に入る値が定まる。
解説
文字定数を含む高次不等式の典型問題である。まずは因数定理を用いて因数分解し、因数となる1次式をすべて見つけることが第一歩となる。今回は $a$ が正であるという条件から $-1$ と他の解との大小関係は確定しているため、残りの $a$ と $3$ の大小比較のみに集中すればよい。3次不等式の解法は、各解の大小関係に基づきグラフの概形をイメージすると符号の変化が分かりやすい。また、$a=3$ のような重解をもつ場合の処理はミスが起きやすいので、式を正確に立てて確認することが重要である。
答え
ア: 3
イ: 1
ウ: 3
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