トップ 基礎問題 数学2 三角関数 数2解の個数・三角関数 問題 10

数学2 数2解の個数・三角関数 問題 10 解説

数学2 数2解の個数・三角関数 問題 10 解説

方針・初手

与えられた方程式は $\sin x$ と $\cos x$ の対称式になっているため、$t = \sin x + \cos x$ とおくのが定石である。これにより、方程式を $t$ の3次方程式に帰着させることができる。

まず $x$ の定義域から $t$ のとり得る値の範囲を求め、その範囲内で3次方程式がどのような実数解をもつかを調べる。最後に、求まった $t$ の値それぞれに対して、対応する $x$ がいくつ存在するかを確認して総数を求める。

解法1

$t = \sin x + \cos x$ とおく。三角関数の合成により、

$$t = \sqrt{2}\sin\left(x + \frac{\pi}{4}\right)$$

$0 \leqq x < 2\pi$ より $\frac{\pi}{4} \leqq x + \frac{\pi}{4} < \frac{9\pi}{4}$ であるから、$-1 \leqq \sin\left(x + \frac{\pi}{4}\right) \leqq 1$ となる。 したがって、$t$ のとり得る値の範囲は

$$-\sqrt{2} \leqq t \leqq \sqrt{2}$$

である。

次に、$t = \sin x + \cos x$ の両辺を2乗すると、 $t^2 = 1 + 2\sin x \cos x$ より

$$\sin x \cos x = \frac{t^2 - 1}{2}$$

また、$\sin^3 x + \cos^3 x$ は次のように変形できる。

$$\begin{aligned} \sin^3 x + \cos^3 x &= (\sin x + \cos x)(\sin^2 x - \sin x \cos x + \cos^2 x) \\ &= t \left( 1 - \frac{t^2 - 1}{2} \right) \\ &= \frac{t(3 - t^2)}{2} \end{aligned}$$

これらを元の与方程式に代入する。

$$2\sqrt{2} \cdot \frac{t(3 - t^2)}{2} + 3 \cdot \frac{t^2 - 1}{2} = 0$$

両辺を展開して整理する。

$$\sqrt{2}t(3 - t^2) + \frac{3}{2}(t^2 - 1) = 0$$

$$3\sqrt{2}t - \sqrt{2}t^3 + \frac{3}{2}t^2 - \frac{3}{2} = 0$$

両辺に $-2$ を掛けて降べきの順に整理すると、次の $t$ の3次方程式を得る。

$$2\sqrt{2}t^3 - 3t^2 - 6\sqrt{2}t + 3 = 0$$

ここで、$f(t) = 2\sqrt{2}t^3 - 3t^2 - 6\sqrt{2}t + 3$ とおく。

$$\begin{aligned} f'(t) &= 6\sqrt{2}t^2 - 6t - 6\sqrt{2} \\ &= 6(\sqrt{2}t^2 - t - \sqrt{2}) \\ &= 6(\sqrt{2}t + 1)(t - \sqrt{2}) \end{aligned}$$

$f'(t) = 0$ とすると、$t = -\frac{1}{\sqrt{2}}, \sqrt{2}$ である。 $-\sqrt{2} \leqq t \leqq \sqrt{2}$ における $f(t)$ の増減表は次のようになる。

$t$ $-\sqrt{2}$ $\cdots$ $-\frac{1}{\sqrt{2}}$ $\cdots$ $\sqrt{2}$
$f'(t)$ $+$ $0$ $-$ $0$
$f(t)$ $1$ $\nearrow$ $\frac{13}{2}$ $\searrow$ $-7$

ここで、極値および端点の値は以下の通り計算した。

増減表より、$f(t) = 0$ は $-\sqrt{2} \leqq t \leqq \sqrt{2}$ の範囲でただ1つの実数解をもつ。この解を $\alpha$ とおく。 $f(0) = 3 > 0$ であり、$f(\sqrt{2}) = -7 < 0$ であるから、中間値の定理より

$$0 < \alpha < \sqrt{2}$$

であることがわかる。

最後に、$t = \alpha$ に対応する $x$ の個数を調べる。

$$\sqrt{2}\sin\left(x + \frac{\pi}{4}\right) = \alpha$$

$$\sin\left(x + \frac{\pi}{4}\right) = \frac{\alpha}{\sqrt{2}}$$

$0 < \alpha < \sqrt{2}$ より、$0 < \frac{\alpha}{\sqrt{2}} < 1$ である。 また、$x$ の変域より $\theta = x + \frac{\pi}{4}$ とおくと $\frac{\pi}{4} \leqq \theta < \frac{9\pi}{4}$ となり、これは区間幅が $2\pi$ であるから単位円をちょうど1周する。

この1周の範囲において、$\sin \theta = k \ (0 < k < 1)$ となる $\theta$ は必ず2つ存在する。それぞれに対して $x$ がただ1つ定まるため、方程式を満たす $x$ は2個である。

解説

$\sin x$ と $\cos x$ の対称式を含む方程式・関数の問題では、$t = \sin x + \cos x$ とおくのが最大のポイントである。これにより、$\sin x \cos x$ や高次の対称式をすべて $t$ で表すことができる。

注意すべき点は以下の2つである。

  1. $t$ の変域の確認:三角関数の合成を用いて $-\sqrt{2} \leqq t \leqq \sqrt{2}$ を正しく求めること。
  2. $t$ と $x$ の対応関係の確認:求まった $t$ の値1つに対して、$x$ がいくつ対応するかを調べること。とくに $t = \pm\sqrt{2}$ のときは $x$ が1つ、$-\sqrt{2} < t < \sqrt{2}$ のときは $x$ が2つ対応するという関係を正確に把握しておく必要がある。今回は $0 < \alpha < \sqrt{2}$ であることが分かったため、対応する $x$ は2個と即座に結論づけられる。

答え

2個

自分の記録

ログインすると保存できます。

誤りを報告

問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。