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数学2 二項定理 問題 15 解説

数学2 二項定理 問題 15 解説

方針・初手

二項定理および多項定理を用いて展開式の特定の項の係数を求める。 (2)は(1)の結果を利用できる形に変形すると見通しが良い。 (3)は2つの累乗の積であるため、それぞれの展開式の一般項を求めて掛け合わせ、条件に合う項の組み合わせを全て探す。

解法1

(1) 二項定理を用いて展開する。

$$(x+2y)^4 = {}_4\mathrm{C}_0 x^4 + {}_4\mathrm{C}_1 x^3(2y)^1 + {}_4\mathrm{C}_2 x^2(2y)^2 + {}_4\mathrm{C}_3 x^1(2y)^3 + {}_4\mathrm{C}_4 (2y)^4$$

各項を計算する。

$$\begin{aligned} (x+2y)^4 &= 1 \cdot x^4 + 4 \cdot x^3(2y) + 6 \cdot x^2(4y^2) + 4 \cdot x(8y^3) + 1 \cdot 16y^4 \\ &= x^4 + 8x^3y + 24x^2y^2 + 32xy^3 + 16y^4 \end{aligned}$$

(2) $(x+2y)$ を一つの文字の塊とみて、二項定理を用いる。 $( (x+2y) + z )^7$ の展開式において、$z^3$ を含む項は以下のようになる。

$${}_7\mathrm{C}_3 (x+2y)^4 z^3$$

ここで、(1)の計算結果より $(x+2y)^4$ の展開式における $x^2y^2$ の項の係数は $24$ である。 したがって、求める $x^2y^2z^3$ の係数は以下の通りである。

$${}_7\mathrm{C}_3 \times 24 = 35 \times 24 = 840$$

(3) $(1+ax)^5$ の展開式における一般項は、以下のようになる。

$${}_5\mathrm{C}_k (ax)^k = {}_5\mathrm{C}_k a^k x^k \quad (k=0, 1, 2, 3, 4, 5)$$

$\left(x-\frac{2}{x}\right)^4$ の展開式における一般項は、以下のようになる。

$${}_4\mathrm{C}_l x^{4-l} \left(-\frac{2}{x}\right)^l = {}_4\mathrm{C}_l (-2)^l x^{4-2l} \quad (l=0, 1, 2, 3, 4)$$

よって、与えられた式の展開式における一般項は、これらを掛け合わせたものになる。

$${}_5\mathrm{C}_k {}_4\mathrm{C}_l a^k (-2)^l x^{k+4-2l}$$

$x^4$ の項となる条件は、$x$ の指数を比較して以下のようになる。

$$k+4-2l = 4$$

これを整理すると $k=2l$ となる。 $0 \leqq k \leqq 5$、$0 \leqq l \leqq 4$ を満たす整数の組 $(k, l)$ は、以下の3組である。 $(k, l) = (0, 0), (2, 1), (4, 2)$

それぞれの組に対する $x^4$ の係数を計算する。

(i) $(k, l) = (0, 0)$ のとき

$${}_5\mathrm{C}_0 {}_4\mathrm{C}_0 a^0 (-2)^0 = 1 \cdot 1 \cdot 1 \cdot 1 = 1$$

(ii) $(k, l) = (2, 1)$ のとき

$${}_5\mathrm{C}_2 {}_4\mathrm{C}_1 a^2 (-2)^1 = 10 \cdot 4 \cdot a^2 \cdot (-2) = -80a^2$$

(iii) $(k, l) = (4, 2)$ のとき

$${}_5\mathrm{C}_4 {}_4\mathrm{C}_2 a^4 (-2)^2 = 5 \cdot 6 \cdot a^4 \cdot 4 = 120a^4$$

これらすべての和が $x^4$ の係数となるため、方程式を立てる。

$$120a^4 - 80a^2 + 1 = 41$$

整理して因数分解する。

$$\begin{aligned} 120a^4 - 80a^2 - 40 &= 0 \\ 3a^4 - 2a^2 - 1 &= 0 \\ (3a^2 + 1)(a^2 - 1) &= 0 \end{aligned}$$

$a$ は実数であるから $a^2 \geqq 0$ であり、$3a^2+1 > 0$ である。 したがって、$a^2 - 1 = 0$ となる。

$$\begin{aligned} a^2 &= 1 \\ a &= \pm 1 \end{aligned}$$

解法2

(2)の別解 多項定理を用いて係数を直接求める。 $(x+2y+z)^7$ の展開式の一般項は以下のようになる。

$$\frac{7!}{p!q!r!} x^p (2y)^q z^r = \frac{7!}{p!q!r!} 2^q x^p y^q z^r$$

ただし、$p, q, r$ は $p+q+r=7$ を満たす $0$ 以上の整数である。 $x^2y^2z^3$ の係数を求めるので、$p=2, q=2, r=3$ となる。これを代入する。

$$\frac{7!}{2!2!3!} \times 2^2 = \frac{7 \cdot 6 \cdot 5 \cdot 4 \cdot 3 \cdot 2 \cdot 1}{2 \cdot 1 \cdot 2 \cdot 1 \cdot 3 \cdot 2 \cdot 1} \times 4 = 210 \times 4 = 840$$

解説

特定の項の係数を求める問題では、一般項を正しく書き下すことが基本となる。(2)は(1)が誘導になっていることに気づけると計算を少なく抑えることができるが、多項定理を直接用いても手間は大きく変わらない。(3)のように2つの多項式の積になっている場合は、それぞれの一般項で使用する文字($k$ や $l$ など)を変えて立式し、次数に関する条件式から変数の組み合わせを全て洗い出すことが重要である。また、最後に $a$ が実数であるという条件を見落とさないように注意したい。

答え

(1) $x^4 + 8x^3y + 24x^2y^2 + 32xy^3 + 16y^4$

(2) $840$

(3) $a = \pm 1$

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