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数学2 多項式の割り算 問題 7 解説

数学2 多項式の割り算 問題 7 解説

方針・初手

与えられた3次式が2次式で割り切れるという条件から、未定係数を決定する問題である。 割り算の等式を立てて係数比較を行う方法、微分を用いて重解の条件に帰着させる方法、$x+1=t$ と平行移動して考える方法などが有効である。

解法1

整式 $ax^3 + bx^2 - 2$ は3次式であり、2次式 $(x+1)^2 = x^2 + 2x + 1$ で割り切れるため、商は1次式となる。 3次の係数が $a$ であることと、定数項が $-2$ であることに着目すると、商は $ax - 2$ とおける。 したがって、次の等式が恒等式として成り立つ。

$$ax^3 + bx^2 - 2 = (x^2 + 2x + 1)(ax - 2)$$

右辺を展開して整理する。

$$\begin{aligned} (x^2 + 2x + 1)(ax - 2) &= ax^3 - 2x^2 + 2ax^2 - 4x + ax - 2 \\ &= ax^3 + (2a - 2)x^2 + (a - 4)x - 2 \end{aligned}$$

これが $ax^3 + bx^2 - 2$ と等しいので、両辺の各次数の係数を比較する。

$$\begin{cases} b = 2a - 2 \\ 0 = a - 4 \end{cases}$$

第2式より、$a = 4$ を得る。 これを第1式に代入して、$b = 2 \cdot 4 - 2 = 6$ となる。

解法2

$f(x) = ax^3 + bx^2 - 2$ とおく。 $f(x)$ が $(x+1)^2$ で割り切れるための必要十分条件は、$f(-1) = 0$ かつ $f'(-1) = 0$ が成り立つことである。

導関数は以下のようになる。

$$f'(x) = 3ax^2 + 2bx$$

それぞれに $x = -1$ を代入して条件を立てる。

$$\begin{aligned} f(-1) &= -a + b - 2 = 0 \\ f'(-1) &= 3a - 2b = 0 \end{aligned}$$

第1式より、$b = a + 2$ である。 これを第2式に代入する。

$$\begin{aligned} 3a - 2(a + 2) &= 0 \\ a - 4 &= 0 \end{aligned}$$

これより、$a = 4$ を得る。 このとき、$b = 4 + 2 = 6$ である。

解法3

$x+1=t$、すなわち $x=t-1$ とおく。 整式 $ax^3 + bx^2 - 2$ が $(x+1)^2$ で割り切れる条件は、$a(t-1)^3 + b(t-1)^2 - 2$ が $t^2$ で割り切れることと言い換えられる。

与式を展開して $t$ について整理する。

$$\begin{aligned} a(t-1)^3 + b(t-1)^2 - 2 &= a(t^3 - 3t^2 + 3t - 1) + b(t^2 - 2t + 1) - 2 \\ &= at^3 + (-3a+b)t^2 + (3a-2b)t - a + b - 2 \end{aligned}$$

これが $t^2$ で割り切れるためには、1次の項の係数と定数項がともに $0$ であればよい。

$$\begin{cases} 3a - 2b = 0 \\ -a + b - 2 = 0 \end{cases}$$

この連立方程式を解く。 第2式より $b = a + 2$ となり、これを第1式に代入すると $3a - 2(a+2) = 0$ より $a = 4$ となる。 したがって、$b = 6$ を得る。

解説

整式が完全平方式 $(x-\alpha)^2$ で割り切れる問題は頻出のテーマである。 解法1のように商を文字でおいて係数比較をする方法は、整式が低次の場合に見通しよく計算が進むため実用的である。 解法2の微分を利用する方法は、次数が高くなった場合や式が複雑な場合でも機械的に処理できる強力な手法である。 解法3の平行移動(文字の置き換え)によるアプローチは、剰余の定理や微分を用いずに展開後の低次の項に注目するだけで済む点が優れており、計算ミスを防ぎやすい。

答え

$a=4$

$b=6$

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