数学2 多項式の割り算 問題 8 解説

方針・初手
割る式が2次式 $x^2-1$ であるから、求める余りは1次以下の整式である。 余りを $ax+b$ ($a, b$ は定数)とおき、整式の割り算の基本等式を立てる。割る式を $0$ にするような $x$ の値を代入して、連立方程式を導くのが定石である。
解法1
整式 $x^{99}$ を2次式 $x^2-1$ で割ったときの商を $Q(x)$、余りを $ax+b$ ($a, b$ は定数)とおく。
$$x^{99} = (x^2-1)Q(x) + ax + b$$
右辺の $x^2-1$ は $(x-1)(x+1)$ と因数分解できるので、次のように書ける。
$$x^{99} = (x-1)(x+1)Q(x) + ax + b$$
この等式は $x$ についての恒等式である。
両辺に $x=1$ を代入すると、
$$1^{99} = a \cdot 1 + b$$
$$a + b = 1 \quad \cdots (1)$$
両辺に $x=-1$ を代入すると、
$$(-1)^{99} = a \cdot (-1) + b$$
$$-a + b = -1 \quad \cdots (2)$$
式 (1) と式 (2) を連立して解く。 辺々を加えると $2b = 0$ となり、$b = 0$ である。 これを (1) に代入して $a = 1$ を得る。
したがって、求める余りは $x$ である。
解法2
$x^2-1 = 0$ とすると、$x^2 = 1$ である。 整式の割り算において、$x^2-1$ で割った余りを求めることは、式中の $x^2$ を $1$ に置き換えて1次以下の式になるまで次数を下げていくことと同値である。
$x^{99}$ を $x^2$ の累乗を用いて次のように変形する。
$$x^{99} = x \cdot x^{98} = x(x^2)^{49}$$
$x^2-1$ を法とする多項式の合同式において $x^2 \equiv 1 \pmod{x^2-1}$ が成り立つから、次のように計算できる。
$$x^{99} \equiv x \cdot 1^{49} \equiv x \pmod{x^2-1}$$
したがって、求める余りは $x$ である。
解説
整式の割り算に関する非常に典型的な問題である。 「割る式 $= 0$」となるような $x$ の値を代入して、未知数の連立方程式を作る解法1が最も基本であり、確実に解ける方針である。 解法2のように、割る式から導かれる関係式(今回は $x^2=1$)を用いて次数を下げる手法は、計算量を減らすことができるため、穴埋め式の問題などでは非常に強力な武器となる。
答え
$x$
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