トップ 基礎問題 数学2 指数対数 常用対数 問題 10

数学2 常用対数 問題 10 解説

数学2 常用対数 問題 10 解説

方針・初手

(1) は、隣接2項間の線形漸化式 $a_{n+1} = p a_n + q$ の基本形である。特性方程式 $c = pc + q$ を解いて漸化式を変形し、等比数列に帰着させる。

(2) は、与えられた不等式に (1) で求めた一般項を代入して整理する。指数を含む不等式となるため、両辺の常用対数をとって $n$ の範囲を絞り込む方針をとる。その際、整数に関する不等式であることを活用し、評価を厳密に行う必要がある。

解法1

(1)

与えられた漸化式

$$a_{n+1} = 2a_n - 1$$

を変形すると、

$$a_{n+1} - 1 = 2(a_n - 1)$$

となる。

数列 $\{a_n - 1\}$ は初項 $a_1 - 1 = 2 - 1 = 1$、公比 $2$ の等比数列であるから、

$$a_n - 1 = 1 \cdot 2^{n-1}$$

よって、求める一般項は

$$a_n = 2^{n-1} + 1$$

(2)

求める条件は

$$a_n^2 - 2a_n > 10^{15}$$

である。左辺を平方完成して (1) の結果を代入すると、

$$(a_n - 1)^2 - 1 > 10^{15}$$

$$(2^{n-1})^2 - 1 > 10^{15}$$

$$2^{2n-2} - 1 > 10^{15}$$

$$2^{2n-2} > 10^{15} + 1 \quad \cdots (A)$$

を満たす最小の自然数 $n$ を求める。

ここで、$n \geqq 2$ のとき $2^{2n-2}$ は偶数であり、$10^{15} + 1$ は奇数である。 したがって $2^{2n-2} = 10^{15} + 1$ となることはなく、不等式 $(A)$ が成り立つことは

$$2^{2n-2} > 10^{15} \quad \cdots (B)$$

が成り立つことと同値である。 (理由:$(B)$ が成り立つとき、$2^{2n-2}$ と $10^{15}$ は整数であるから $2^{2n-2} \geqq 10^{15} + 1$ であるが、偶奇の違いから等号は成立しないため $(A)$ が成り立つ。$(A)$ ならば $(B)$ は明らかである。また $n=1$ のときは $2^{2n-2} = 1$ となり $(A), (B)$ ともに不成立である。)

不等式 $(B)$ の両辺の常用対数をとる。底の $10$ は $1$ より大きいから、大小関係は保存されて

$$\log_{10} 2^{2n-2} > \log_{10} 10^{15}$$

$$(2n-2) \log_{10} 2 > 15$$

$$2n - 2 > \frac{15}{\log_{10} 2} \quad \cdots (C)$$

問題で与えられた条件 $0.3010 < \log_{10} 2 < 0.3011$ より、

$$\frac{15}{0.3011} < \frac{15}{\log_{10} 2} < \frac{15}{0.3010}$$

ここで、

$$\frac{15}{0.3011} = 49.81\cdots$$

$$\frac{15}{0.3010} = 49.83\cdots$$

であるから、

$$49.81 < \frac{15}{\log_{10} 2} < 49.84$$

不等式 $(C)$ を満たす最小の偶数 $2n-2$ は $50$ である。

$$2n - 2 = 50 \implies n = 26$$

実際、$n=26$ のとき $2n-2 = 50$ となり、

$$50 \log_{10} 2 > 50 \times 0.3010 = 15.05 > 15$$

より $(B)$ を満たす。 また、$n=25$ のとき $2n-2 = 48$ となり、

$$48 \log_{10} 2 < 48 \times 0.3011 = 14.4528 < 15$$

より $(B)$ を満たさない。 以上より、条件を満たす最小の自然数 $n$ は $26$ である。

解説

2項間漸化式の処理と、常用対数を用いた桁数・大小評価の典型問題である。 (2) において $2^{2n-2} - 1 > 10^{15}$ をそのまま常用対数で評価することは難しいため、$10^{15}$ が巨大な整数であることを利用し、$2^{2n-2} > 10^{15}$ と同値変形する部分が最大のポイントである。この同値性は、「整数間の不等式」と「偶奇の不一致」を用いることで厳密に保証される。単に「$-1$ は $10^{15}$ に比べて無視できるから」といった曖昧な記述では減点の対象となる可能性があるため、注意が必要である。

答え

(1)

$$a_n = 2^{n-1} + 1$$

(2)

$$n = 26$$

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