数学2 指数関数 問題 8 解説

方針・初手
(1) 対数不等式を解く問題である。まず真数条件を確認する。その後、底の変換公式を用いて対数の底を $2$ に揃え、真数同士の比較に持ち込む。
(2) 指数関数の最大・最小問題である。(1)で求めた $x$ の範囲をもとに $3^x = t$ とおき、$t$ の取りうる値の範囲を求める。与えられた関数を $t$ の2次関数として表し、その定義域における最大値と最小値を調べる。
解法1
(1)
対数の真数は正であるから、
$$x > 0 \quad \text{かつ} \quad 4-x > 0$$
これを解いて、
$$0 < x < 4 \quad \cdots \text{①}$$
与えられた不等式の左辺について、底の変換公式を用いて底を $2$ に変換すると、
$$4\log_4 x = 4 \cdot \frac{\log_2 x}{\log_2 4} = 4 \cdot \frac{\log_2 x}{2} = 2\log_2 x = \log_2 x^2$$
また、右辺は $1 = \log_2 2$ より、
$$\log_2(4-x) + 1 = \log_2(4-x) + \log_2 2 = \log_2 \{2(4-x)\}$$
したがって、与えられた不等式は次のように変形できる。
$$\log_2 x^2 \leqq \log_2 \{2(4-x)\}$$
底の $2$ は $1$ より大きいから、真数の大小関係は変わらない。
$$x^2 \leqq 2(4-x)$$
展開して整理すると、
$$x^2 + 2x - 8 \leqq 0$$
左辺を因数分解して、
$$(x+4)(x-2) \leqq 0$$
これを解いて、
$$-4 \leqq x \leqq 2 \quad \cdots \text{②}$$
①、②の共通範囲を求めて、
$$0 < x \leqq 2$$
(2)
与えられた関数 $y = 9^x - 4 \cdot 3^x + 10$ は、次のように変形できる。
$$y = (3^x)^2 - 4 \cdot 3^x + 10$$
ここで、$t = 3^x$ とおく。
(1)より $x$ の範囲は $0 < x \leqq 2$ であり、底の $3$ は $1$ より大きいから、
$$3^0 < 3^x \leqq 3^2$$
すなわち、$t$ のとりうる値の範囲は、
$$1 < t \leqq 9$$
このとき、$y$ を $t$ の関数として表し、平方完成すると、
$$y = t^2 - 4t + 10 = (t-2)^2 + 6$$
この関数は、頂点が $(2, 6)$ で下に凸の放物線である。
定義域 $1 < t \leqq 9$ において、放物線の軸 $t=2$ はこの範囲に含まれるため、$t=2$ のとき最小値をとり、$t=9$ のとき最大値をとる。
$t=9$ のとき、
$$3^x = 9$$
より、$x = 2$ である。 このとき、最大値は、
$$(9-2)^2 + 6 = 49 + 6 = 55$$
$t=2$ のとき、
$$3^x = 2$$
より、両辺の底 $3$ の対数をとって、$x = \log_3 2$ である。 このとき、最小値は $6$ である。
解説
(1)は対数不等式、(2)は指数関数の最大・最小を問う標準的な問題である。
(1)において最も重要なのは、式変形を始める前に「真数条件(真数 $>0$)」を立てることである。これを忘れると求めた範囲に余分な部分が含まれてしまうため注意が必要である。また、対数の底を変換し、不等号の向きが維持されるか反転するか(底が $1$ より大きいか小さいか)を判断する手順も基本に忠実に行う。
(2)では、定石通り $t=3^x$ と置き換えて2次関数に帰着させる。このとき、$x$ の範囲($0 < x \leqq 2$)から $t$ の定義域($1 < t \leqq 9$)を正しく求めることがポイントとなる。端点の一方には等号が含まれず、もう一方には等号が含まれるという点も、最大値・最小値の存在を議論するうえで見落としてはならない。
答え
(1)
$$0 < x \leqq 2$$
(2)
$x=2$ のとき最大値 $55$
$x=\log_3 2$ のとき最小値 $6$
自分の記録
誤りを報告
問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。





