数学2 指数関数 問題 14 解説

方針・初手
点と点の距離の公式をそのまま適用する。(2)では、ルートの中身を関数として取り出し、展開して整理する。$x + \frac{1}{x}$ の形が現れるため、これを新しい変数とおき、関数の最小値を求める問題に帰着させる。この際、新しい変数のとりうる値の範囲(定義域)に注意し、定数 $a$ の値によって場合分けを行う。
解法1
(1)
点 $\text{P}\left(x, \frac{1}{x}\right)$ と点 $\text{A}(a, a)$ の距離 $f(x)$ は、2点間の距離の公式より
$$f(x) = \sqrt{(x-a)^2 + \left(\frac{1}{x}-a\right)^2}$$
(2)
$f(x)$ が最小となるのは、ルートの中身が最小となるときである。ルートの中身を $g(x)$ とおく。
$$g(x) = (x-a)^2 + \left(\frac{1}{x}-a\right)^2$$
$g(x)$ を展開して整理する。
$$\begin{aligned} g(x) &= x^2 - 2ax + a^2 + \frac{1}{x^2} - \frac{2a}{x} + a^2 \\ &= x^2 + \frac{1}{x^2} - 2a\left(x + \frac{1}{x}\right) + 2a^2 \end{aligned}$$
ここで、$t = x + \frac{1}{x}$ とおく。点Pは第1象限にあるため $x > 0$ であり、相加平均と相乗平均の大小関係より
$$t = x + \frac{1}{x} \ge 2\sqrt{x \cdot \frac{1}{x}} = 2$$
等号成立は $x = \frac{1}{x}$、すなわち $x=1$ のときである。したがって、$t$ のとりうる値の範囲は $t \ge 2$ である。
また、$x^2 + \frac{1}{x^2} = \left(x + \frac{1}{x}\right)^2 - 2 = t^2 - 2$ であるから、$g(x)$ を $t$ の関数 $h(t)$ として表すと
$$\begin{aligned} h(t) &= (t^2 - 2) - 2at + 2a^2 \\ &= t^2 - 2at + 2a^2 - 2 \\ &= (t-a)^2 + a^2 - 2 \end{aligned}$$
$h(t)$ は $t$ についての下に凸の2次関数であり、軸は $t = a$ である。定義域 $t \ge 2$ と軸の位置関係により、場合分けを行う。問題の条件より $a > 1$ である。
(i) $1 < a < 2$ のとき
軸 $t = a$ は定義域 $t \ge 2$ の左側にある。$t \ge 2$ において $h(t)$ は単調に増加するため、$t = 2$ のとき最小値をとる。
$$\begin{aligned} h(2) &= 2^2 - 2a \cdot 2 + 2a^2 - 2 \\ &= 2a^2 - 4a + 2 \\ &= 2(a-1)^2 \end{aligned}$$
このとき、$f(x)$ の最小値は $\sqrt{2(a-1)^2}$ となる。$a > 1$ より $a-1 > 0$ であるから、
$$\sqrt{2(a-1)^2} = \sqrt{2}(a-1)$$
(ii) $a \ge 2$ のとき
軸 $t = a$ は定義域 $t \ge 2$ に含まれる。したがって、$h(t)$ は $t = a$ のとき最小値をとる。
$$h(a) = a^2 - 2$$
このとき、$f(x)$ の最小値は $\sqrt{a^2 - 2}$ となる。
以上より、$f(x)$ の最小値が求まった。
解説
対称式である $x^2 + \frac{1}{x^2}$ と $x + \frac{1}{x}$ が現れるため、置き換えを利用して2次関数の問題に帰着させるのが定石である。この際、置き換えた変数の定義域(相加平均・相乗平均の関係)を正確に求めることが重要である。また、軸が動く2次関数の最小値問題として、定義域と軸の位置関係に注意して場合分けを適切に行う力が問われている。
答え
(1)
$$f(x) = \sqrt{(x-a)^2 + \left(\frac{1}{x}-a\right)^2}$$
(2)
$1 < a < 2$ のとき、最小値 $\sqrt{2}(a-1)$
$a \ge 2$ のとき、最小値 $\sqrt{a^2 - 2}$
自分の記録
誤りを報告
問題文の写しミス、解説の誤り、誤字、表示崩れに気づいた場合は送信してください。ログイン不要です。





