数学2 指数関数 問題 16 解説

方針・初手
与えられた関数 $y$ の式に含まれる $9^x + 9^{-x}$ を、$t = 3^x + 3^{-x}$ の式として表すことが最初のステップである。 変数を $x$ から $t$ に置き換えたことに伴い、$t$ のとり得る値の範囲を求めておく必要がある。このとき、指数関数が常に正であることを利用して相加平均と相乗平均の大小関係を用いる。 その後、$y$ を $t$ の2次関数として扱い、$t$ の定義域における最小値を求める。最後に、最小値をとるときの $t$ の値から元の変数 $x$ の値を逆算する。
解法1
$t = 3^x + 3^{-x}$ とおく。 この両辺を2乗すると、
$$\begin{aligned} t^2 &= (3^x + 3^{-x})^2 \\ &= (3^x)^2 + 2 \cdot 3^x \cdot 3^{-x} + (3^{-x})^2 \\ &= 9^x + 2 + 9^{-x} \end{aligned}$$
となる。したがって、
$$9^x + 9^{-x} = t^2 - 2$$
と表せる。 これを与えられた $y$ の式に代入すると、
$$\begin{aligned} y &= (t^2 - 2) - 6t + 13 \\ &= t^2 - 6t + 11 \end{aligned}$$
となる。
次に、$t$ の値の範囲を求める。 $3^x > 0$ かつ $3^{-x} > 0$ であるから、相加平均と相乗平均の大小関係より、
$$\begin{aligned} t &= 3^x + 3^{-x} \\ &\geqq 2\sqrt{3^x \cdot 3^{-x}} \\ &= 2\sqrt{3^0} \\ &= 2 \end{aligned}$$
が成り立つ。 等号が成立するのは $3^x = 3^{-x}$ のときであり、両辺に $3^x$ をかけると $(3^x)^2 = 1$ となる。$3^x > 0$ より $3^x = 1$、すなわち $x = 0$ のときである。 よって、$t$ の値の範囲は $t \geqq 2$ である。
次に、この関数の最小値を求める。 先ほど求めた $y$ の式を平方完成すると、
$$\begin{aligned} y &= t^2 - 6t + 11 \\ &= (t - 3)^2 - 9 + 11 \\ &= (t - 3)^2 + 2 \end{aligned}$$
となる。 $t \geqq 2$ の範囲でグラフの形状を考えると、軸は $t = 3$ であり、これは定義域内に含まれる。 したがって、$y$ は $t = 3$ のとき、最小値 $2$ をとる。
最後に、最小値をとるときの $x$ の値を求める。 $t = 3$ であるから、
$$3^x + 3^{-x} = 3$$
両辺に $3^x$ をかけて整理すると、
$$(3^x)^2 - 3 \cdot 3^x + 1 = 0$$
となる。 これは $3^x$ についての2次方程式であるから、解の公式を用いると、
$$3^x = \frac{-(-3) \pm \sqrt{(-3)^2 - 4 \cdot 1 \cdot 1}}{2} = \frac{3 \pm \sqrt{5}}{2}$$
ここで、$2 < \sqrt{5} < 3$ であるから、$3 - \sqrt{5} > 0$ となり、$\frac{3 \pm \sqrt{5}}{2} > 0$ を満たす。 対数の定義から $x$ を求めると、
$$x = \log_3 \frac{3 \pm \sqrt{5}}{2}$$
となる。
解説
- 指数関数の和 $a^x + a^{-x}$ をひとつの文字で置き換える頻出のパターンである。
- 置き換えた文字 $t$ の定義域を自ら設定することが最大のポイントとなる。「相加平均と相乗平均の大小関係」を用いる手法が定石であり、等号成立条件の確認をセットで行う習慣をつけるとよい。
- 最終的に $x$ の値を求める際、$X = 3^x$ の2次方程式に帰着させる。このとき、得られた解が $X > 0$ の条件を満たしているかどうかの吟味を忘れないようにする。
答え
カ:$6$
キ:$11$
ク:$2$
ケ:$3$
コ:$5$
サ:$2$
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