数学2 対数関数 問題 3 解説

方針・初手
対数不等式を解く際の基本である、真数条件の確認を最初に行う。その後、異なる底が混在しているため、底の変換公式を用いて底を統一し、不等式を整理する。
解法1
まず、対数の真数は正であるから、
$$x+1 > 0 \quad \text{かつ} \quad x-1 > 0$$
これを解いて、
$$x > -1 \quad \text{かつ} \quad x > 1$$
すなわち、求める $x$ の範囲は、
$$x > 1 \cdots \text{①}$$
である。
次に、与えられた不等式の底を2に統一する。底の変換公式により、
$$\log_4(x-1) = \frac{\log_2(x-1)}{\log_2 4} = \frac{1}{2}\log_2(x-1)$$
となるので、与式は次のように変形できる。
$$\log_2(x+1) + 4 \cdot \frac{1}{2}\log_2(x-1) > 0$$
$$\log_2(x+1) + 2\log_2(x-1) > 0$$
対数の性質を用いてまとめる。
$$\log_2(x+1) + \log_2(x-1)^2 > 0$$
$$\log_2 \{ (x+1)(x-1)^2 \} > 0$$
底2は1より大きいので、真数の大小関係は変わらない。また、$0 = \log_2 1$ であるから、
$$(x+1)(x-1)^2 > 1$$
左辺を展開して整理する。
$$(x+1)(x^2 - 2x + 1) > 1$$
$$x^3 - 2x^2 + x + x^2 - 2x + 1 > 1$$
$$x^3 - x^2 - x > 0$$
共通因数 $x$ でくくる。
$$x(x^2 - x - 1) > 0$$
ここで、$x^2 - x - 1 = 0$ の解は解の公式より $x = \frac{1 \pm \sqrt{5}}{2}$ であるから、不等式の解は、
$$\frac{1 - \sqrt{5}}{2} < x < 0 \quad \text{または} \quad \frac{1 + \sqrt{5}}{2} < x$$
真数条件①より $x > 1$ であり、$2 < \sqrt{5} < 3$ より $3 < 1+\sqrt{5} < 4$ すなわち $\frac{3}{2} < \frac{1+\sqrt{5}}{2} < 2$ であることに注意して共通範囲を求めると、
$$x > \frac{1 + \sqrt{5}}{2}$$
となる。
解説
対数方程式・不等式において、何よりも優先して行うべきは「真数条件(および底の条件)の確認」である。計算を進める前に必ず条件を書き出し、最後に求めた範囲との共通部分をとることを忘れないようにしたい。また、底が異なる場合は底の変換公式を用いて統一し、$(x-1)$ の係数が対数の中に入って2乗になる等の基本的な対数法則を正確に適用する力が求められる。最後に3次不等式が現れるが、定数項が消えるため $x$ でくくることができ、因数分解は容易である。
答え
$$x > \frac{1 + \sqrt{5}}{2}$$
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