数学2 対数関数 問題 29 解説

方針・初手
対数の問題では、何よりも先に真数条件を確認する。与えられた不等式と求める式の両方について真数が正となる $x$ の範囲を押さえる。
次に、与えられた不等式 $\log_2 x + \log_2(6-x) \geqq 0$ を解いて $x$ のとりうる値の範囲を求める。その後、求める式 $\log_2(1+x) + \log_2(7-x)$ の真数部分を1つの関数として捉え、先に求めた $x$ の範囲における最大値と最小値を調べる。
解法1
まず、対数の真数条件を確認する。 与えられた不等式における真数条件は、
$$x > 0 \quad \text{かつ} \quad 6-x > 0$$
すなわち、
$$0 < x < 6$$
である。また、求める式における真数条件は、
$$1+x > 0 \quad \text{かつ} \quad 7-x > 0$$
すなわち、
$$-1 < x < 7$$
である。これらを同時に満たす $x$ の範囲は、
$$0 < x < 6$$
となる。これが前提となる定義域である。
次に、与えられた不等式を解く。
$$\log_2 x + \log_2(6-x) \geqq 0$$
真数条件のもとで左辺をまとめると、
$$\log_2 \{x(6-x)\} \geqq \log_2 1$$
底の $2$ は $1$ より大きいので、不等号の向きは変わらない。
$$x(6-x) \geqq 1$$
整理して、
$$x^2 - 6x + 1 \leqq 0$$
$x^2 - 6x + 1 = 0$ の解は $x = 3 \pm \sqrt{3^2 - 1} = 3 \pm 2\sqrt{2}$ であるから、不等式の解は、
$$3 - 2\sqrt{2} \leqq x \leqq 3 + 2\sqrt{2}$$
$2\sqrt{2} = \sqrt{8}$ より $2 < 2\sqrt{2} < 3$ であるから、$0 < 3 - 2\sqrt{2}$ および $3 + 2\sqrt{2} < 6$ は明らかであり、真数条件 $0 < x < 6$ を満たしている。
続いて、求める式 $\log_2(1+x) + \log_2(7-x)$ の値の範囲を考える。真数部分を $g(x)$ とおくと、
$$g(x) = (1+x)(7-x) = -x^2 + 6x + 7$$
これを平方完成すると、
$$g(x) = -(x^2 - 6x) + 7 = -(x - 3)^2 + 16$$
ここで、$x$ の定義域は $3 - 2\sqrt{2} \leqq x \leqq 3 + 2\sqrt{2}$ である。 $g(x)$ は上に凸の放物線であり、軸は $x=3$ である。この軸は $x$ の定義域の中央にある。
したがって、$g(x)$ は $x=3$ のとき最大値をとる。
$$g(3) = 16$$
また、$x = 3 \pm 2\sqrt{2}$ のとき最小値をとる。
$$g(3 \pm 2\sqrt{2}) = -(\pm 2\sqrt{2})^2 + 16 = -8 + 16 = 8$$
ゆえに、$g(x)$ のとりうる値の範囲は、
$$8 \leqq g(x) \leqq 16$$
求める式は $\log_2 g(x)$ である。底の $2$ は $1$ より大きいので、関数 $y = \log_2 x$ は単調増加である。したがって各辺の底を $2$ とする対数をとって、
$$\log_2 8 \leqq \log_2 g(x) \leqq \log_2 16$$
$$3 \leqq \log_2(1+x) + \log_2(7-x) \leqq 4$$
解説
対数を扱う問題における鉄則である「真数条件の確認」を必ず最初に行うこと。これを怠ると、不適な $x$ の範囲を含めてしまう可能性がある。
また、後半の $g(x) = -x^2 + 6x + 7$ の最小値を求める際、条件式 $-x^2 + 6x \geqq 1$ を直接用いることもできる。 両辺に $7$ を加えると $-x^2 + 6x + 7 \geqq 8$ となるため、$g(x) \geqq 8$ が即座に求まる。この視点を持っていると計算の労力を減らし、ミスを防ぐことができる。最大値については $x$ の範囲に軸 $x=3$ が含まれていることを確認するだけでよい。
答え
$3 \leqq \log_2(1+x) + \log_2(7-x) \leqq 4$
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