数学2 対数関数 問題 30 解説

方針・初手
ガウス記号 $[x]$ について、整数 $n$ に対して $[x+n] = [x] + n$ が成り立つ性質を利用します。本問では $m$ が整数であることを活かし、$f(m) = m + [-\log_2(m+1)]$ と変形してから考えると、評価すべき部分が対数の項のみとなり見通しが良くなります。あとは真数 $m+1$ が $2$ の累乗であるかどうかに応じて、対数の値の範囲を不等式で評価します。
解法1
$m$ は正の整数であるから、ガウス記号の性質 $[x+n] = [x] + n$ ($n$ は整数)により
$$f(m) = [m - \log_2(m+1)] = m + [-\log_2(m+1)]$$
と変形できる。
(1)
$m+1 = 2^s$ となる整数 $s$ が存在するとき、$m \geqq 1$ であるから $m+1 \geqq 2$ となり、$s \geqq 1$ である。 $m = 2^s - 1$ であり、$f(m)$ を計算すると
$$f(m) = 2^s - 1 + [-\log_2 2^s] = 2^s - 1 + [-s] = 2^s - s - 1$$
となる。 一方、$f(m+1)$ を計算すると
$$f(m+1) = m+1 + [-\log_2(m+2)] = 2^s + [-\log_2(2^s + 1)]$$
ここで、$s \geqq 1$ より $2^s < 2^s + 1 < 2^{s+1}$ であるから、底が $2$ ($>1$)の対数をとると
$$s < \log_2(2^s + 1) < s + 1$$
各辺に $-1$ を掛けて
$$-(s + 1) < -\log_2(2^s + 1) < -s$$
ガウス記号の定義より、$-\log_2(2^s + 1)$ の整数部分は $-(s + 1)$ となるため
$$[-\log_2(2^s + 1)] = -(s + 1) = -s - 1$$
したがって、
$$f(m+1) = 2^s + (-s - 1) = 2^s - s - 1$$
以上より、$f(m+1) = f(m)$ が成り立つ。
(2)
$m+1 = 2^s$ となる整数 $s$ が存在しないとき、$m \geqq 1$ より $m+1 \geqq 2$ であるが、$m+1=2=2^1$ は条件に反するため $m+1 \geqq 3$ である。 したがって、ある正の整数 $k$ が存在して
$$2^k < m+1 < 2^{k+1}$$
と表せる。底が $2$ ($>1$)の対数をとると
$$k < \log_2(m+1) < k + 1$$
各辺に $-1$ を掛けて
$$-(k + 1) < -\log_2(m+1) < -k$$
ゆえに、ガウス記号の定義より
$$[-\log_2(m+1)] = -(k + 1) = -k - 1$$
したがって、
$$f(m) = m - k - 1$$
となる。
次に $f(m+1)$ について考える。不等式 $2^k < m+1 < 2^{k+1}$ の各辺に $1$ を加えると
$$2^k + 1 < m+2 \leqq 2^{k+1}$$
であり、$2^k < 2^k + 1$ であるから
$$2^k < m+2 \leqq 2^{k+1}$$
となる。底が $2$ ($>1$)の対数をとると
$$k < \log_2(m+2) \leqq k + 1$$
各辺に $-1$ を掛けて
$$-(k + 1) \leqq -\log_2(m+2) < -k$$
ゆえに、ガウス記号の定義より
$$[-\log_2(m+2)] = -(k + 1) = -k - 1$$
したがって、
$$f(m+1) = m+1 + [-\log_2(m+2)] = m + 1 - k - 1 = m - k$$
となる。 以上より、$f(m+1) - f(m) = (m - k) - (m - k - 1) = 1$ となり、$f(m+1) = f(m) + 1$ が成り立つ。
解説
ガウス記号を含む関数において、内部に整数が加減されている場合は外へ出す処理($[x+n] = [x]+n$)を行うのが典型的なアプローチです。本問ではこれにより、評価すべき対象を対数関数 $-\log_2(\text{整数})$ のみに絞ることができます。 また、(1) と (2) の場合分けは「真数が $2$ の累乗である場合」と「そうでない場合」に対応しています。ガウス記号は内部の値が整数をまたぐ瞬間に値が変化するため、真数が $2^k$ と $2^{k+1}$ の間にあるとき、$m+1$ に $1$ を足して $m+2$ になっても対数の整数部分が変化しないことを不等式で丁寧に評価できるかが鍵となります。
答え
(1) $f(m) = 2^s - s - 1$、$f(m+1) = 2^s - s - 1$ となることを示し、$f(m+1) = f(m)$ を証明した。
(2) $m+1$ が $2^k < m+1 < 2^{k+1}$ ($k$ は正の整数)を満たすとき、$f(m) = m - k - 1$、$f(m+1) = m - k$ となることを示し、$f(m+1) = f(m) + 1$ を証明した。
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