数学2 対数関数 問題 38 解説

方針・初手
共通する対数の形を作り、$t = \log_{10} x$ と置き換えることで、$y$ を $t$ の2次関数として表す。その際、もとの変数 $x$ の定義域から、新しい変数 $t$ の変域を正しく求めることが第一歩となる。
解法1
与えられた関数は以下のように変形できる。
$$y = (\log_{10} x)^2 + 4 \log_{10} \frac{1}{x} + 5$$
対数の性質 $\log_{10} \frac{1}{x} = \log_{10} x^{-1} = -\log_{10} x$ を用いると、関数は次のようになる。
$$y = (\log_{10} x)^2 - 4 \log_{10} x + 5$$
ここで、$t = \log_{10} x$ とおく。 底の $10$ は $1$ より大きいので、$1 \leqq x \leqq 1000$ の各辺の底を $10$ とする対数をとると、大小関係は保存され次の不等式が成り立つ。
$$\log_{10} 1 \leqq \log_{10} x \leqq \log_{10} 1000$$
これらを計算すると、$t$ の変域が定まる。
$$0 \leqq t \leqq 3$$
次に、$y$ を $t$ の式で表すと以下の2次関数となる。
$$y = t^2 - 4t + 5$$
最大値と最小値を求めるために、この式を平方完成する。
$$y = (t - 2)^2 + 1$$
これは下に凸の放物線であり、軸は直線 $t = 2$ である。 定義域 $0 \leqq t \leqq 3$ において、軸 $t = 2$ は定義域内に含まれているため、頂点で最小値をとる。 また、最大値は軸から遠い方の端点、すなわち $t = 0$ のときにとる。
各場合について $y$ の値と対応する $x$ の値を求める。
(i) 最小値について $t = 2$ のとき、最小値 $1$ をとる。 このとき、$\log_{10} x = 2$ より $x = 10^2 = 100$ である。
(ii) 最大値について $t = 0$ のとき、最大値は $0^2 - 4 \cdot 0 + 5 = 5$ をとる。 このとき、$\log_{10} x = 0$ より $x = 10^0 = 1$ である。
念のためもう一方の端点を確認すると、$t = 3$ のときは $y = (3 - 2)^2 + 1 = 2$ となり、確かに $t = 0$ のときより小さい。
したがって、$x = 1$ のとき最大値 $5$、$x = 100$ のとき最小値 $1$ となる。
解説
対数関数の最大・最小問題における典型的な処理を問う問題である。$\log_{10} x$ のような共通部分を1つの文字に置き換えることで、多項式関数(本問では2次関数)の最大・最小問題に帰着させることができる。
変数を置き換えた際に最も注意すべき点は、「新しい変数の変域を必ず確認する」ことである。本問では $x$ の範囲が与えられているため、底が $1$ より大きいことに注意しつつ単調増加性を利用して $t$ の範囲を求めている。また、最大値・最小値を答える際には、それらを与えるもとの変数 $x$ の値も併記するのが望ましい。
答え
$x = 1$ のとき最大値 $5$
$x = 100$ のとき最小値 $1$
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