数学2 対数関数 問題 55 解説

方針・初手
対数の大小比較は、底をそろえるのが基本である。与えられた式の多くに文字 $b$ が含まれているため、底の変換公式を用いてすべての対数の底を $b$ に統一し、比較を行う。その際、底 $b$ が $0 < b < 1$ の範囲にあるため、対数関数 $y = \log_b x$ が単調減少関数になることに注意する。
解法1
条件 $\frac{1}{5} < a < \frac{4}{5} < b < 1$ より、底 $b$ は $0 < b < 1$ を満たす。
したがって、関数 $y = \log_b x$ は単調減少関数である。
まず、$\log_b \frac{1}{5}$, $\log_b \frac{4}{5}$, $1$ の大小を比較する。
真数の大小関係は $\frac{1}{5} < \frac{4}{5} < b < 1$ であるから、底 $b$ の対数をとると不等号の向きが反転し、
$$ \log_b 1 < \log_b b < \log_b \frac{4}{5} < \log_b \frac{1}{5} $$
となる。$\log_b 1 = 0$, $\log_b b = 1$ より、
$$ 0 < 1 < \log_b \frac{4}{5} < \log_b \frac{1}{5} $$
が得られる。
次に、残りの $\log_a b$ と $\log_{\frac{4}{5}} b$ を、底の変換公式を用いて底 $b$ の対数で表す。
$$ \log_a b = \frac{\log_b b}{\log_b a} = \frac{1}{\log_b a} $$
$$ \log_{\frac{4}{5}} b = \frac{\log_b b}{\log_b \frac{4}{5}} = \frac{1}{\log_b \frac{4}{5}} $$
ここで、真数について $a < \frac{4}{5} < b$ であるから、先ほどと同様に底 $b$ の対数をとると、
$$ \log_b b < \log_b \frac{4}{5} < \log_b a $$
$$ 1 < \log_b \frac{4}{5} < \log_b a $$
となる。
この不等式の各辺は正であるため、逆数をとると大小関係が反転する。
$$ 0 < \frac{1}{\log_b a} < \frac{1}{\log_b \frac{4}{5}} < 1 $$
すなわち、
$$ 0 < \log_a b < \log_{\frac{4}{5}} b < 1 $$
である。
以上の結果を総合すると、全体の大小関係は以下のようになる。
$$ \log_a b < \log_{\frac{4}{5}} b < 1 < \log_b \frac{4}{5} < \log_b \frac{1}{5} $$
よって、最小のものは $\log_a b$、最大のものは $\log_b \frac{1}{5}$ である。
解説
対数の大小を比較する際の典型問題である。方針としては以下の2点が重要となる。
- 底を統一すること(本問では共通して現れる $b$ に統一する)
- 対数の底が $1$ より大きいか小さいかを確認し、単調増加か単調減少かを正しく判定すること
本問では底となる $b$ が $0 < b < 1$ であるため、真数の大小と対数の大小が逆転する点が最大の注意点である。また、不等式の逆数をとる際には、各辺の符号が同じ(今回はすべて正)であることを確認してから操作を行う必要がある。
答え
最小:$\log_a b$
最大:$\log_b \frac{1}{5}$
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