数学2 対数関数 問題 61 解説

方針・初手
対数不等式および対数関数の最大・最小問題である。(1) は真数条件を確認したうえで $\log_2 x = t$ と置き換えて2次不等式を解く。(2) は対数の底を $2$ にそろえ、(1) と同様に $t = \log_2 x$ と置き換えて $t$ の2次関数の最大・最小問題に帰着させる。
解法1
(1)
対数の真数は正であるから、$x > 0$ である。 与えられた不等式は、
$$(\log_2 x)^2 - 4 \log_2 x + 3 \leqq 0$$
左辺を因数分解すると、
$$(\log_2 x - 1)(\log_2 x - 3) \leqq 0$$
これより、
$$1 \leqq \log_2 x \leqq 3$$
底の $2$ は $1$ より大きいので、不等号の向きは変わらず、
$$2^1 \leqq x \leqq 2^3$$
$$2 \leqq x \leqq 8$$
これは真数条件 $x > 0$ を満たす。
(2)
$f(x)$ に含まれる対数の底を $2$ に変換する。
$$\log_{\frac{1}{2}} \frac{x}{3} = \frac{\log_2 \frac{x}{3}}{\log_2 \frac{1}{2}} = -(\log_2 x - \log_2 3)$$
$$\log_{\frac{1}{2}} \frac{x}{4} = \frac{\log_2 \frac{x}{4}}{\log_2 \frac{1}{2}} = -(\log_2 x - \log_2 4) = -(\log_2 x - 2)$$
これらを $f(x)$ に代入すると、
$$f(x) = \{ -(\log_2 x - \log_2 3) \} \cdot \{ -(\log_2 x - 2) \} = (\log_2 x - \log_2 3)(\log_2 x - 2)$$
ここで、$t = \log_2 x$ と置く。(1) の結果 $2 \leqq x \leqq 8$ より、$t$ のとり得る値の範囲は、
$$1 \leqq t \leqq 3$$
である。$f(x)$ を $t$ の関数とみて $g(t)$ とすると、
$$g(t) = (t - \log_2 3)(t - 2) = t^2 - (\log_2 3 + 2)t + 2\log_2 3$$
これを平方完成すると、
$$g(t) = \left( t - \frac{\log_2 3 + 2}{2} \right)^2 - \frac{(\log_2 3 + 2)^2}{4} + 2\log_2 3$$
$$g(t) = \left( t - \frac{\log_2 3 + 2}{2} \right)^2 - \frac{(\log_2 3 - 2)^2}{4}$$
この2次関数のグラフは下に凸の放物線であり、軸は直線 $t = \frac{\log_2 3 + 2}{2}$ である。 ここで、軸の位置と定義域 $1 \leqq t \leqq 3$ の位置関係を調べる。 $\log_2 2 < \log_2 3 < \log_2 4$ より $1 < \log_2 3 < 2$ であるから、
$$\frac{1 + 2}{2} < \frac{\log_2 3 + 2}{2} < \frac{2 + 2}{2}$$
すなわち $1.5 < \frac{\log_2 3 + 2}{2} < 2$ となり、軸は区間 $1 \leqq t \leqq 3$ の内にあり、かつ区間の中点 $t=2$ よりも左側にある。 したがって、$g(t)$ は頂点である $t = \frac{\log_2 3 + 2}{2}$ のとき最小値を取り、軸から遠い端点である $t = 3$ のとき最大値をとる。
最小値をとる $x$ の値は、
$$t = \log_2 x = \frac{\log_2 3 + 2}{2} = \frac{1}{2}\log_2 3 + 1 = \log_2 \sqrt{3} + \log_2 2 = \log_2 2\sqrt{3}$$
より、$x = 2\sqrt{3}$ である。このとき、最小値は $-\frac{(\log_2 3 - 2)^2}{4}$ である。
最大値をとる $x$ の値は、 $t = \log_2 x = 3$ より、$x = 8$ である。このとき、最大値は、
$$g(3) = (3 - \log_2 3)(3 - 2) = 3 - \log_2 3$$
である。
解説
対数関数の基本として、方程式や不等式を解く際はまず真数条件を確認することが重要である。(1) は基本的な2次不等式に帰着される。(2) では、底が異なる対数関数の積を扱うため、底の変換公式を用いて底を統一するアプローチをとる。置き換えにより2次関数の最大・最小問題となるが、軸の位置が $\log_2 3$ を含む無理数となるため、不等式を用いてそのおおよその値を評価し、区間内の位置を正確に把握する必要がある。特に軸が区間の中点より左にあるか右にあるかの判断が、最大値をとる $x$ の値を決定するうえで鍵となる。
答え
(1) $2 \leqq x \leqq 8$
(2) $x=8$ のとき、最大値 $3-\log_2 3$
(2) $x=2\sqrt{3}$ のとき、最小値 $-\frac{(\log_2 3 - 2)^2}{4}$
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