トップ 基礎問題 数学2 指数対数 対数関数 問題 65

数学2 対数関数 問題 65 解説

数学2 対数関数 問題 65 解説

方針・初手

与えられた不等式 $a^2 < b < a < 1$ の各辺の対数をとり、基本となる $\log_a b$ の値の範囲を求める。このとき、対数の底 $a$ が $0 < a < 1$ であることに注意し、不等号の向きを反転させる。その後、対数の性質を用いて他のすべての式を $\log_a b$(または $\log_b a$)の式に変形し、それぞれの値の範囲を評価して大小を比較する。

解法1

条件 $a^2 < b < a < 1$ より、底 $a$ は $0 < a < 1$ を満たす。

不等式 $a^2 < b < a$ の各辺の $a$ を底とする対数をとる。底が $1$ より小さいため不等号の向きが変わり、

$$\log_a (a^2) > \log_a b > \log_a a$$

となる。$\log_a (a^2) = 2$、$\log_a a = 1$ であるから、

$$2 > \log_a b > 1$$

すなわち、

$$1 < \log_a b < 2 \cdots (1)$$

を得る。

次に、$\log_b a$ を評価する。底の変換公式より、

$$\log_b a = \frac{1}{\log_a b}$$

である。(1) より $1 < \log_a b < 2$ であるから、各辺の逆数をとると、

$$\frac{1}{2} < \frac{1}{\log_a b} < 1$$

すなわち、

$$\frac{1}{2} < \log_b a < 1 \cdots (2)$$

を得る。

続いて、$\log_a \frac{a}{b}$ を評価する。対数の性質より、

$$\log_a \frac{a}{b} = \log_a a - \log_a b = 1 - \log_a b$$

である。(1) より $1 < \log_a b < 2$ であるから、各辺に $-1$ を掛けて、

$$-2 < -\log_a b < -1$$

各辺に $1$ を加えて、

$$-1 < 1 - \log_a b < 0$$

すなわち、

$$-1 < \log_a \frac{a}{b} < 0 \cdots (3)$$

を得る。

最後に、$\log_b \frac{b}{a}$ を評価する。対数の性質より、

$$\log_b \frac{b}{a} = \log_b b - \log_b a = 1 - \log_b a$$

である。(2) より $\frac{1}{2} < \log_b a < 1$ であるから、各辺に $-1$ を掛けて、

$$-1 < -\log_b a < -\frac{1}{2}$$

各辺に $1$ を加えて、

$$0 < 1 - \log_b a < \frac{1}{2}$$

すなわち、

$$0 < \log_b \frac{b}{a} < \frac{1}{2} \cdots (4)$$

を得る。

以上 (1), (2), (3), (4) の結果と $\frac{1}{2}$ をまとめると、

となる。これにより、すべての値の大小関係は、

$$\log_a \frac{a}{b} < 0 < \log_b \frac{b}{a} < \frac{1}{2} < \log_b a < 1 < \log_a b$$

となることがわかる。

解説

対数の性質と底の変換公式を利用して、各式の値が属する区間を特定し、大小関係を比較する典型問題である。

ポイントは、最初に与えられた不等式の対数をとる操作である。対数の底が $0 < a < 1$ であるため、対数をとったときに不等号の向きが逆転する。ここを見落とすとすべての範囲が誤ってしまうため、底の大きさに着目する習慣が重要である。基準となる $\log_a b$ の範囲さえ求まれば、他の式はすべて $\log_a b$ から導けるため、機械的な変形で容易に大小を比較できる。

答え

$\log_a \frac{a}{b}, \log_b \frac{b}{a}, \frac{1}{2}, \log_b a, \log_a b$

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