数学2 対数関数 問題 72 解説

方針・初手
複数の式が等号で結ばれた $A=B=C=\cdots$ の形が与えられた場合、全体をひとつの文字(たとえば $k$)でおくのが定石である。
本問では各項が指数関数の形をしているため、$k$ とおいた後にそれぞれの底について解く。その際、対数をとって処理する方法と、指数法則を用いて処理する方法の2つが考えられる。また、底となる $3, 5, 7$ の積が $105$ になるという性質を利用する。
解法1
$$3^a = 5^b = 7^c = 105^d = k$$
とおく。
$3^a > 0$ であるから、$k > 0$ である。 また、$a$ は $0$ でない実数であり、$a \neq 0$ より $k \neq 1$ である。
すべての辺を底とする自然対数をとると、
$$a \log 3 = b \log 5 = c \log 7 = d \log 105 = \log k$$
$k > 0$ かつ $k \neq 1$ より、$\log k \neq 0$ である。$a, b, c, d$ について解くと、
$$a = \frac{\log k}{\log 3}, \quad b = \frac{\log k}{\log 5}, \quad c = \frac{\log k}{\log 7}, \quad d = \frac{\log k}{\log 105}$$
よって、それぞれの逆数は以下のようになる。
$$\frac{1}{a} = \frac{\log 3}{\log k}, \quad \frac{1}{b} = \frac{\log 5}{\log k}, \quad \frac{1}{c} = \frac{\log 7}{\log k}, \quad \frac{1}{d} = \frac{\log 105}{\log k}$$
ここで、$\frac{1}{a} + \frac{1}{b} + \frac{1}{c}$ を計算する。
$$\begin{aligned} \frac{1}{a} + \frac{1}{b} + \frac{1}{c} &= \frac{\log 3}{\log k} + \frac{\log 5}{\log k} + \frac{\log 7}{\log k} \\ &= \frac{\log 3 + \log 5 + \log 7}{\log k} \\ &= \frac{\log (3 \times 5 \times 7)}{\log k} \\ &= \frac{\log 105}{\log k} \end{aligned}$$
この結果は $\frac{1}{d}$ と等しい。
したがって、$\frac{1}{a} + \frac{1}{b} + \frac{1}{c} = \frac{1}{d}$ が成り立つ。
解法2
$$3^a = 5^b = 7^c = 105^d = k$$
とおく。
$3^a > 0$ であるから、$k > 0$ である。 また、$a$ は $0$ でない実数であり、$a \neq 0$ より $k \neq 1$ である。
各項と $k$ の等式から、両辺をそれぞれ $\frac{1}{a}$ 乗、$\frac{1}{b}$ 乗、$\frac{1}{c}$ 乗、$\frac{1}{d}$ 乗する。
$$\begin{aligned} 3 &= k^{\frac{1}{a}} \\ 5 &= k^{\frac{1}{b}} \\ 7 &= k^{\frac{1}{c}} \\ 105 &= k^{\frac{1}{d}} \end{aligned}$$
上の3つの式を辺々掛け合わせると、
$$3 \times 5 \times 7 = k^{\frac{1}{a}} \times k^{\frac{1}{b}} \times k^{\frac{1}{c}}$$
左辺は $105$ となり、右辺は指数法則により指数部分が足し合わされる。
$$105 = k^{\frac{1}{a} + \frac{1}{b} + \frac{1}{c}}$$
一方で、$105 = k^{\frac{1}{d}}$ であるから、以下の等式が得られる。
$$k^{\frac{1}{a} + \frac{1}{b} + \frac{1}{c}} = k^{\frac{1}{d}}$$
$k > 0$ かつ $k \neq 1$ であるから、底が一致している両辺の指数を比較することができる。
したがって、$\frac{1}{a} + \frac{1}{b} + \frac{1}{c} = \frac{1}{d}$ が成り立つ。
解説
複数の等号で結ばれた式が与えられた場合は、定数 $k$ とおいて各文字を $k$ で表すのが定石の処理である。本問では、底が $3, 5, 7$ であり、それらの積が $105$ になるという関係に気づくことが最大のポイントである。
解法1のように対数を用いるアプローチと、解法2のように指数法則をそのまま用いるアプローチのどちらでも見通しよく解答できる。どちらの解法においても、「$a \neq 0$ だから $k \neq 1$」という条件を確認することが重要である。この記述を欠かすと、対数の分母が $0$ にならないことや、指数方程式から指数を比較できることの論理的根拠が不足してしまうため、減点の対象となり得る。
答え
等式 $\frac{1}{a} + \frac{1}{b} + \frac{1}{c} = \frac{1}{d}$ が成り立つことを示した。
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