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数学2 円と直線 問題 5 解説

数学2 円と直線 問題 5 解説

方針・初手

(1) 円と直線が異なる2点で交わるための条件を立式する。円の中心から直線までの距離と円の半径を比較する図形的なアプローチ(点と直線の距離の公式)と、直線の方程式を円の方程式に代入して得られる2次方程式の実数解の個数を考える代数的なアプローチ(判別式)の2通りが考えられる。計算量が少なく見通しの良い前者を基本方針とする。

(2) $\triangle\mathrm{OAB}$ の面積を定数 $k$ (あるいは中心から直線までの距離 $d$)を用いて表し、その最大値を求める。面積の立式には、弦の長さと点と直線の距離を利用する方法や、三角形の2辺の長さ(ともに円の半径)とそのなす角を利用する方法がある。

解法1

(1) 円 $x^2 + y^2 = 2$ の中心は原点 $\mathrm{O}(0, 0)$、半径は $r = \sqrt{2}$ である。 直線の方程式を一般形に変形すると、

$$2x - y + k = 0$$

となる。 円の中心 $\mathrm{O}$ とこの直線の距離を $d$ とすると、点と直線の距離の公式より、

$$d = \frac{|2 \cdot 0 - 0 + k|}{\sqrt{2^2 + (-1)^2}} = \frac{|k|}{\sqrt{5}}$$

である。 円と直線が異なる2点を共有するための条件は、$d < r$ であるから、

$$\frac{|k|}{\sqrt{5}} < \sqrt{2}$$

$$|k| < \sqrt{10}$$

よって、求める $k$ の値の範囲は、

$$-\sqrt{10} < k < \sqrt{10}$$

である。

(2) $\triangle\mathrm{OAB}$ において、底辺を $\mathrm{AB}$ とみたときの高さは円の中心 $\mathrm{O}$ から直線 $\mathrm{AB}$ までの距離 $d$ である。 線分 $\mathrm{AB}$ の長さは、三平方の定理より、

$$\mathrm{AB} = 2\sqrt{r^2 - d^2} = 2\sqrt{2 - d^2}$$

と表せる。 したがって、$\triangle\mathrm{OAB}$ の面積を $S$ とすると、

$$S = \frac{1}{2} \cdot \mathrm{AB} \cdot d = \frac{1}{2} \cdot 2\sqrt{2 - d^2} \cdot d = d\sqrt{2 - d^2}$$

となる。 $S > 0$ であるから、$S$ が最大となるとき、$S^2$ も最大となる。

$$S^2 = d^2(2 - d^2) = -(d^2)^2 + 2d^2 = -(d^2 - 1)^2 + 1$$

(1)より $0 \le d < \sqrt{2}$ であるから、$0 \le d^2 < 2$ である。 この範囲において、$S^2$ は $d^2 = 1$ のとき最大値 $1$ をとる。 $S > 0$ より、$S$ の最大値も $\sqrt{1} = 1$ である。

このとき、$d^2 = 1$ であるから、

$$\left( \frac{|k|}{\sqrt{5}} \right)^2 = 1$$

$$\frac{k^2}{5} = 1$$

$$k^2 = 5$$

$$k = \pm\sqrt{5}$$

これらは (1) で求めた範囲 $-\sqrt{10} < k < \sqrt{10}$ を満たす。

解法2

(1) 直線 $y = 2x + k$ を円 $x^2 + y^2 = 2$ に代入して $y$ を消去すると、

$$x^2 + (2x + k)^2 = 2$$

$$5x^2 + 4kx + k^2 - 2 = 0$$

円と直線が異なる2点を共有するための条件は、この $x$ についての2次方程式が異なる2つの実数解をもつことである。 判別式を $D$ とすると、$D > 0$ となればよい。

$$\frac{D}{4} = (2k)^2 - 5(k^2 - 2) = -k^2 + 10$$

$-k^2 + 10 > 0$ より、$k^2 < 10$。 よって、求める $k$ の値の範囲は、

$$-\sqrt{10} < k < \sqrt{10}$$

である。

(2) $\angle\mathrm{AOB} = \theta$ ($0 < \theta < \pi$) とおく。 $\mathrm{OA}$ と $\mathrm{OB}$ はともに円の半径であるから、$\mathrm{OA} = \mathrm{OB} = \sqrt{2}$ である。 $\triangle\mathrm{OAB}$ の面積 $S$ は、

$$S = \frac{1}{2} \cdot \mathrm{OA} \cdot \mathrm{OB} \cdot \sin\theta = \frac{1}{2} \cdot \sqrt{2} \cdot \sqrt{2} \cdot \sin\theta = \sin\theta$$

となる。 $0 < \theta < \pi$ の範囲において、$\sin\theta$ は $\theta = \frac{\pi}{2}$ のとき最大値 $1$ をとる。 よって、$S$ の最大値は $1$ である。

このとき、$\triangle\mathrm{OAB}$ は $\angle\mathrm{AOB} = \frac{\pi}{2}$ の直角二等辺三角形となる。 頂点 $\mathrm{O}$ から斜辺 $\mathrm{AB}$ に下ろした垂線の長さ $d$ は、

$$d = \frac{\mathrm{OA}}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{2}} = 1$$

となる。 解法1と同様に $d = \frac{|k|}{\sqrt{5}}$ であるから、

$$\frac{|k|}{\sqrt{5}} = 1$$

$$|k| = \sqrt{5}$$

$$k = \pm\sqrt{5}$$

これらは (1) で求めた範囲を満たす。

解説

円と直線の関係を扱う典型問題である。 (1)では、判別式を用いる方法と点と直線の距離を用いる方法がある。一般に、円と直線の位置関係を調べる際は、中心と直線の距離を用いる方が計算が簡潔になり計算ミスを防ぎやすい。 (2)では、面積の最大化を考える。解法1のように距離 $d$ を変数として立式すると、根号内に $d^2$ の2次関数が現れ、平方完成により最大値を求められる。解法2のように中心角 $\theta$ を変数として三角関数で立式すると、$S = \sin\theta$ と非常にシンプルな形になり、$\theta = \frac{\pi}{2}$ (すなわち直角二等辺三角形になるとき)で最大となることが一目で分かる。図形的性質をうまく活用することで見通しよく解くことができる良問である。

答え

(1)

$-\sqrt{10} < k < \sqrt{10}$

(2)

面積の最大値: $1$

そのときの $k$ の値: $k = \pm\sqrt{5}$

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