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数学2 円と直線 問題 10 解説

数学2 円と直線 問題 10 解説

方針・初手

円と直線の関係を扱う問題である。(1)は円の方程式を標準形に変形する。(2)と(3)は、円の中心と直線の距離を考える図形的なアプローチ(解法1)と、連立方程式の解として扱う代数的なアプローチ(解法2)の2通りが考えられる。計算量や見通しの良さから、点と直線の距離の公式と三平方の定理を利用する解法が推奨される。

解法1

(1)

円 $C$ の方程式 $x^2 + y^2 - 4x - 4y + 6 = 0$ について、平方完成を行う。

$$(x - 2)^2 - 4 + (y - 2)^2 - 4 + 6 = 0$$

$$(x - 2)^2 + (y - 2)^2 = 2$$

したがって、円 $C$ の中心の座標は $(2, 2)$、半径は $\sqrt{2}$ である。

(2)

直線 $l: y = mx$ は $mx - y = 0$ と表せる。

円 $C$ と直線 $l$ が異なる2点で交わるための条件は、円 $C$ の中心 $(2, 2)$ と直線 $l$ の距離 $d$ が、円 $C$ の半径 $\sqrt{2}$ よりも小さいことである。

点と直線の距離の公式より、距離 $d$ は次のように表される。

$$d = \frac{|2m - 2|}{\sqrt{m^2 + (-1)^2}} = \frac{2|m - 1|}{\sqrt{m^2 + 1}}$$

$d < \sqrt{2}$ であるから、以下の不等式が成り立つ。

$$\frac{2|m - 1|}{\sqrt{m^2 + 1}} < \sqrt{2}$$

両辺は正であるため、2乗しても同値性は保たれる。

$$\frac{4(m - 1)^2}{m^2 + 1} < 2$$

分母を払って整理する。

$$4(m^2 - 2m + 1) < 2(m^2 + 1)$$

$$2m^2 - 4m + 2 < m^2 + 1$$

$$m^2 - 4m + 1 < 0$$

$m^2 - 4m + 1 = 0$ の解は $m = 2 \pm \sqrt{3}$ であるから、求める $m$ の値の範囲は以下のようになる。

$$2 - \sqrt{3} < m < 2 + \sqrt{3}$$

(3)

直線 $l$ が円 $C$ によって切り取られる線分(弦)の長さを $L$ とする。

円の中心から弦に下ろした垂線は、弦を2等分する。三平方の定理より、円の半径 $r = \sqrt{2}$、中心と直線の距離 $d$、弦の長さ $L = 2$ の間には次の関係が成り立つ。

$$d^2 + \left( \frac{L}{2} \right)^2 = r^2$$

値を代入する。

$$d^2 + 1^2 = (\sqrt{2})^2$$

$$d^2 + 1 = 2$$

$$d^2 = 1$$

$d > 0$ より $d = 1$ である。

(2) で求めた $d$ の式を用いる。

$$\frac{2|m - 1|}{\sqrt{m^2 + 1}} = 1$$

両辺を2乗する。

$$\frac{4(m - 1)^2}{m^2 + 1} = 1$$

分母を払って整理する。

$$4(m^2 - 2m + 1) = m^2 + 1$$

$$4m^2 - 8m + 4 = m^2 + 1$$

$$3m^2 - 8m + 3 = 0$$

この2次方程式を解く。

$$m = \frac{4 \pm \sqrt{16 - 9}}{3} = \frac{4 \pm \sqrt{7}}{3}$$

交差条件 $d < \sqrt{2}$ に対して $d = 1$ は条件を満たしているため、これらの $m$ は適する。

解法2

(1)

解法1と同様に平方完成を行うことで、中心の座標は $(2, 2)$、半径は $\sqrt{2}$ である。

(2)

円 $C$ と直線 $l$ の方程式を連立する。

$$x^2 + (mx)^2 - 4x - 4(mx) + 6 = 0$$

整理して $x$ についての2次方程式を得る。

$$(1 + m^2)x^2 - 4(1 + m)x + 6 = 0$$

円と直線が異なる2点で交わるための条件は、この2次方程式が異なる2つの実数解をもつことである。

判別式を $D$ とすると、$D > 0$ となればよい。

$$\frac{D}{4} = \{-2(1 + m)\}^2 - (1 + m^2) \cdot 6 > 0$$

$$4(1 + 2m + m^2) - 6(1 + m^2) > 0$$

$$4 + 8m + 4m^2 - 6 - 6m^2 > 0$$

$$-2m^2 + 8m - 2 > 0$$

$$m^2 - 4m + 1 < 0$$

これを解いて、求める $m$ の値の範囲を得る。

$$2 - \sqrt{3} < m < 2 + \sqrt{3}$$

(3)

円 $C$ と直線 $l$ の2つの交点の $x$ 座標を $\alpha, \beta$ とすると、これらは (2) の2次方程式 $(1 + m^2)x^2 - 4(1 + m)x + 6 = 0$ の2つの解である。

解と係数の関係より、次が成り立つ。

$$\alpha + \beta = \frac{4(1 + m)}{1 + m^2}$$

$$\alpha\beta = \frac{6}{1 + m^2}$$

直線 $l$ 上の2交点 $(\alpha, m\alpha), (\beta, m\beta)$ 間の距離が切り取られる線分の長さなので、その2乗は以下のようになる。

$$(\beta - \alpha)^2 + (m\beta - m\alpha)^2 = (1 + m^2)(\beta - \alpha)^2$$

切り取られる線分の長さが $2$ であるから、次が成り立つ。

$$(1 + m^2)\{(\alpha + \beta)^2 - 4\alpha\beta\} = 2^2$$

解と係数の関係の式を代入する。

$$(1 + m^2) \left\{ \left( \frac{4(1 + m)}{1 + m^2} \right)^2 - 4 \cdot \frac{6}{1 + m^2} \right\} = 4$$

$$\frac{16(1 + m)^2}{1 + m^2} - 24 = 4$$

両辺に $1 + m^2$ を掛ける。

$$16(1 + 2m + m^2) - 24(1 + m^2) = 4(1 + m^2)$$

$$16 + 32m + 16m^2 - 24 - 24m^2 = 4 + 4m^2$$

$$-8m^2 + 32m - 8 = 4m^2 + 4$$

$$12m^2 - 32m + 12 = 0$$

$$3m^2 - 8m + 3 = 0$$

これを解いて $m$ の値を得る。

$$m = \frac{4 \pm \sqrt{7}}{3}$$

解説

円と直線の交点や弦の長さに関する標準的な問題である。

円と直線の位置関係を調べるには、「中心と直線の距離と半径の大小関係を比較する」図形的手法と、「連立して判別式を調べる」代数的手法がある。

特に (3) のように弦の長さが絡む場合、図形的手法(解法1)を用いると、三平方の定理によって方程式がシンプルになり、計算量が大幅に軽減される。解法2の解と係数の関係を用いた方法は様々な2次曲線に応用できる汎用性の高い方法であるが、計算が煩雑になりやすい。円の場合は図形的性質を積極的に利用する解法を選択できるようになっておきたい。

答え

(1) 中心 $(2, 2)$, 半径 $\sqrt{2}$

(2) $2 - \sqrt{3} < m < 2 + \sqrt{3}$

(3) $m = \frac{4 \pm \sqrt{7}}{3}$

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