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数学2 円と直線 問題 20 解説

数学2 円と直線 問題 20 解説

方針・初手

円周上の点と直線との距離の最大・最小を求める問題である。まずは円の方程式を平方完成して中心と半径を求め、円の中心と直線の距離 $d$ を調べる。中心と直線の距離 $d$ と円の半径 $r$ の関係を用いることで、幾何学的に最大値・最小値を求めることができる。

解法1

円 $C$ の方程式を変形すると、

$$x^2 + 2x + y^2 - 6y = -1$$

$$(x+1)^2 - 1 + (y-3)^2 - 9 = -1$$

$$(x+1)^2 + (y-3)^2 = 9$$

となる。したがって、円 $C$ は中心が $(-1, 3)$、半径が $3$ の円である。

また、直線 $\ell$ の方程式は一般形で表すと

$$\sqrt{3}x - y - 5 + \sqrt{3} = 0$$

となる。円の中心 $(-1, 3)$ と直線 $\ell$ との距離を $d$ とすると、点と直線の距離の公式より、

$$d = \frac{|\sqrt{3} \cdot (-1) - 3 - 5 + \sqrt{3}|}{\sqrt{(\sqrt{3})^2 + (-1)^2}} = \frac{|-\sqrt{3} - 8 + \sqrt{3}|}{\sqrt{3+1}} = \frac{|-8|}{2} = 4$$

となる。

円の半径を $r$ とすると、$r=3$ であるから、$d > r$ が成り立つ。これは円 $C$ と直線 $\ell$ が交わらないことを意味する。 円周上の点と直線 $\ell$ との距離の最大値は $d + r$、最小値は $d - r$ となる。

最大値:$4 + 3 = 7$

最小値:$4 - 3 = 1$

したがって、アは $7$、イは $1$ である。

解法2

円 $C$ は中心 $(-1, 3)$、半径 $3$ の円であるから、円周上の点 $P$ の座標は実数 $\theta$ を用いて

$$(3\cos\theta - 1, 3\sin\theta + 3)$$

と表せる。 この点 $P$ と直線 $\ell: \sqrt{3}x - y - 5 + \sqrt{3} = 0$ との距離 $h$ は、点と直線の距離の公式より

$$h = \frac{|\sqrt{3}(3\cos\theta - 1) - (3\sin\theta + 3) - 5 + \sqrt{3}|}{\sqrt{(\sqrt{3})^2 + (-1)^2}}$$

$$h = \frac{|3\sqrt{3}\cos\theta - \sqrt{3} - 3\sin\theta - 3 - 5 + \sqrt{3}|}{2}$$

$$h = \frac{|-3\sin\theta + 3\sqrt{3}\cos\theta - 8|}{2}$$

となる。三角関数の合成を用いると、$-3\sin\theta + 3\sqrt{3}\cos\theta = 6\sin\left(\theta + \frac{2}{3}\pi\right)$ であるから、

$$h = \frac{|6\sin\left(\theta + \frac{2}{3}\pi\right) - 8|}{2} = \left|3\sin\left(\theta + \frac{2}{3}\pi\right) - 4\right|$$

と変形できる。 ここで、$-1 \leqq \sin\left(\theta + \frac{2}{3}\pi\right) \leqq 1$ であるため、

$$-3 \leqq 3\sin\left(\theta + \frac{2}{3}\pi\right) \leqq 3$$

辺々から $4$ を引いて、

$$-7 \leqq 3\sin\left(\theta + \frac{2}{3}\pi\right) - 4 \leqq -1$$

となる。この各辺の絶対値をとる。$-7 \leqq X \leqq -1$ のとき $1 \leqq |X| \leqq 7$ であるから、

$$1 \leqq \left| 3\sin\left(\theta + \frac{2}{3}\pi\right) - 4 \right| \leqq 7$$

すなわち、$1 \leqq h \leqq 7$ となる。 したがって、距離の最大値は $7$、最小値は $1$ である。

解説

円周上の点と直線の距離の最大値・最小値を求める定石問題である。 解法1のように、幾何的な性質を利用して「(中心と直線の距離 $d$)$\pm$(半径 $r$)」とするのが最も簡明で計算ミスも少ない。 解法2のように、円周上の点を媒介変数で表し、点と直線の距離の公式と三角関数の合成を用いて数式的に処理することもできる。計算量は増えるが、領域における最大・最小問題などでも応用が利く汎用性の高い手法である。

答え

ア:$7$

イ:$1$

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