トップ 基礎問題 数学2 図形と式 距離 問題 4

数学2 距離 問題 4 解説

数学2 距離 問題 4 解説

方針・初手

与えられた2次関数の式を平方完成し、頂点の座標と定義域の両端における座標を求めてグラフの概形を把握する。 (2)では、動点 $\text{C}$ の $x$ 座標を変数 $t$ でおき、$\triangle\text{ABC}$ の面積や辺の長さを $t$ の式で表して条件を処理していく。面積の計算には、1つの頂点を原点に平行移動して公式を用いると計算が簡略化できる。

解法1

(1)

与えられた関数を変形すると、

$$y = -x^2+6x-5 = -(x-3)^2+4$$

となる。定義域は $1 \leqq x \leqq 4$ であるから、 $x=1$ のとき $y=0$ $x=3$ のとき $y=4$ $x=4$ のとき $y=3$ したがって、求めるグラフは、頂点が $(3, 4)$ で上に凸の放物線の一部である。端点は $(1, 0)$ と $(4, 3)$ となる。

(2)

点 $\text{A}(1, 0)$、$\text{B}(4, 3)$ である。 点 $\text{C}$ は曲線上の点であるから、その座標を $(t, -t^2+6t-5)$ とおく。ただし、$1 \leqq t \leqq 4$ である。

(ア) 点 $\text{A}$ が原点 $(0, 0)$ に重なるように $\triangle\text{ABC}$ を平行移動すると、移動後の各頂点は $\text{A}'(0, 0)$ $\text{B}'(4-1, 3-0) = (3, 3)$ $\text{C}'(t-1, -t^2+6t-5-0) = (t-1, -t^2+6t-5)$ となる。したがって、$\triangle\text{ABC}$ の面積 $S$ は次のように表される。

$$S = \frac{1}{2} |3 \cdot (-t^2+6t-5) - 3 \cdot (t-1)|$$

$$S = \frac{1}{2} |-3t^2+15t-12| = \frac{3}{2} |-t^2+5t-4| = \frac{3}{2} |-(t-1)(t-4)|$$

$1 \leqq t \leqq 4$ のとき $-(t-1)(t-4) \geqq 0$ であるから、絶対値記号をそのまま外すことができる。

$$S = \frac{3}{2} (-t^2+5t-4)$$

$\triangle\text{ABC}$ の面積が $3$ であるから、

$$\frac{3}{2} (-t^2+5t-4) = 3$$

$$-t^2+5t-4 = 2$$

$$t^2-5t+6 = 0$$

$$(t-2)(t-3) = 0$$

$$t = 2, 3$$

これらはともに $1 \leqq t \leqq 4$ を満たす。 $t=2$ のとき $y = -2^2+6\cdot2-5 = 3$ $t=3$ のとき $y = -3^2+6\cdot3-5 = 4$ よって、点 $\text{C}$ の座標は $(2, 3)$ または $(3, 4)$ である。

(イ) (ア)より、$\triangle\text{ABC}$ の面積 $S$ は

$$S = \frac{3}{2} (-t^2+5t-4) = \frac{3}{2} \left\{ -\left(t-\frac{5}{2}\right)^2 + \frac{9}{4} \right\}$$

$1 \leqq t \leqq 4$ において、$S$ は $t = \frac{5}{2}$ のとき最大値をとる。 このとき、$y$ 座標は

$$y = -\left(\frac{5}{2}\right)^2 + 6 \cdot \frac{5}{2} - 5 = -\frac{25}{4} + 15 - 5 = \frac{15}{4}$$

よって、点 $\text{C}$ の座標は $\left(\frac{5}{2}, \frac{15}{4}\right)$ である。

(ウ) $\text{AC} = \text{BC}$ となるのは、点 $\text{C}$ が線分 $\text{AB}$ の垂直二等分線上にあるときである。 線分 $\text{AB}$ の中点の座標は $\left( \frac{1+4}{2}, \frac{0+3}{2} \right) = \left(\frac{5}{2}, \frac{3}{2}\right)$ である。 直線 $\text{AB}$ の傾きは $\frac{3-0}{4-1} = 1$ であるから、その垂直二等分線の傾きは $-1$ となる。 したがって、線分 $\text{AB}$ の垂直二等分線の方程式は

$$y - \frac{3}{2} = -1 \cdot \left(x - \frac{5}{2}\right)$$

$$y = -x + 4$$

点 $\text{C}$ はこの直線と放物線 $y = -x^2+6x-5$ の交点であるから、

$$-x^2+6x-5 = -x+4$$

$$x^2-7x+9 = 0$$

$$x = \frac{7 \pm \sqrt{13}}{2}$$

ここで、定義域 $1 \leqq x \leqq 4$ を満たすものを探す。 $3 < \sqrt{13} < 4$ より、 $1.5 < \frac{7-\sqrt{13}}{2} < 2$ $5 < \frac{7+\sqrt{13}}{2} < 5.5$ となるため、適するのは $x = \frac{7-\sqrt{13}}{2}$ のみである。 このとき、$y$ 座標は

$$y = - \frac{7-\sqrt{13}}{2} + 4 = \frac{1+\sqrt{13}}{2}$$

よって、点 $\text{C}$ の座標は $\left(\frac{7-\sqrt{13}}{2}, \frac{1+\sqrt{13}}{2}\right)$ である。

解法2

(1)および(2)(ア)は解法1と同様とする。(2)(イ)、(ウ)の別解を示す。

(2)(イ) 線分 $\text{AB}$ を底辺とみたとき、$\triangle\text{ABC}$ の面積が最大となるのは、点 $\text{C}$ における放物線の接線が直線 $\text{AB}$ と平行になるときである。 $y = -x^2+6x-5$ を微分すると、$y' = -2x+6$ 直線 $\text{AB}$ の傾きは $1$ であるから、

$$-2x+6 = 1$$

$$x = \frac{5}{2}$$

これは $1 \leqq x \leqq 4$ を満たす。 このとき、$y = -\left(\frac{5}{2}\right)^2 + 6 \cdot \frac{5}{2} - 5 = \frac{15}{4}$ よって、点 $\text{C}$ の座標は $\left(\frac{5}{2}, \frac{15}{4}\right)$ である。

(2)(ウ) $\text{AC}^2 = \text{BC}^2$ より式を立てて解く。 $\text{A}(1, 0), \text{B}(4, 3)$ と $\text{C}(t, -t^2+6t-5)$ の距離の2乗をそれぞれ計算する。

$$\text{AC}^2 = (t-1)^2 + (-t^2+6t-5)^2$$

$$\text{BC}^2 = (t-4)^2 + (-t^2+6t-5-3)^2 = (t-4)^2 + (-t^2+6t-8)^2$$

$\text{AC}^2 = \text{BC}^2$ であるから、

$$(t-1)^2 - (t-4)^2 + (-t^2+6t-5)^2 - (-t^2+6t-8)^2 = 0$$

平方の差の公式を用いて因数分解すると、

$$\{(t-1)-(t-4)\}\{(t-1)+(t-4)\} + \{(-t^2+6t-5)-(-t^2+6t-8)\}\{(-t^2+6t-5)+(-t^2+6t-8)\} = 0$$

$$3(2t-5) + 3(-2t^2+12t-13) = 0$$

両辺を $3$ で割り、整理すると

$$2t-5 - 2t^2+12t-13 = 0$$

$$-2t^2+14t-18 = 0$$

$$t^2-7t+9 = 0$$

$$t = \frac{7 \pm \sqrt{13}}{2}$$

$1 \leqq t \leqq 4$ を満たすのは $t = \frac{7-\sqrt{13}}{2}$ のみである。 $t^2-7t+9 = 0$ より $-t^2+6t-5 = -t+4$ であるから、

$$y = -\frac{7-\sqrt{13}}{2} + 4 = \frac{1+\sqrt{13}}{2}$$

よって、点 $\text{C}$ の座標は $\left(\frac{7-\sqrt{13}}{2}, \frac{1+\sqrt{13}}{2}\right)$ である。

解説

座標平面上の三角形の面積を求める方法はいくつかあるが、本問のように1つの頂点を原点に平行移動する手法が非常に強力である。点と直線の距離の公式を用いる方法でも解けるが、計算量が多くなりミスを誘発しやすい。 (2)(イ)の「面積最大」は、2次関数の最大・最小として処理するのが自然であるが、微分の図形的意味(接線の傾き)を理解していれば、別解のように計算を大幅に省略できる。 (2)(ウ)の二等辺三角形の条件については、距離の公式をそのまま用いるよりも、図形的な性質(垂直二等分線)に言い換える方が計算負荷が少なく、確実である。

答え

(1) 頂点 $(3, 4)$、端点 $(1, 0), (4, 3)$ となる上に凸の放物線の一部

(2)(ア) $(2, 3), (3, 4)$

(2)(イ) $\left(\frac{5}{2}, \frac{15}{4}\right)$

(2)(ウ) $\left(\frac{7-\sqrt{13}}{2}, \frac{1+\sqrt{13}}{2}\right)$

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