数学2 距離 問題 7 解説

方針・初手
(1) 直線に関して対称な点の座標を求める基本問題である。「線分の中点が直線上にあること」と「直線と線分が直交すること」の2つの条件を立式する。
(2) 折れ線の長さの最小値を求める典型問題である。(1)で求めた対称点を利用し、線分を用いて直線距離に帰着させる。
解法1
(1)
点 $\text{C}$ の座標を $(s, t)$ とおく。 点 $\text{A}(1, 4)$ と点 $\text{C}(s, t)$ を結ぶ線分 $\text{AC}$ の中点 $\left( \frac{s+1}{2}, \frac{t+4}{2} \right)$ は直線 $\ell : y = \frac{1}{2}x + 1$ 上にあるから、
$$\frac{t+4}{2} = \frac{1}{2} \cdot \frac{s+1}{2} + 1$$
整理して、
$$s - 2t + 3 = 0 \quad \cdots \cdots \text{(i)}$$
また、直線 $\ell$ の傾きは $\frac{1}{2}$ であり、直線 $\ell$ と直線 $\text{AC}$ は直交する。直線 $\text{AC}$ の傾きは $\frac{t-4}{s-1}$ であるから、
$$\frac{1}{2} \cdot \frac{t-4}{s-1} = -1$$
整理して、
$$2s + t - 6 = 0 \quad \cdots \cdots \text{(ii)}$$
(i), (ii) の連立方程式を解く。(i) より $s = 2t - 3$ であり、これを (ii) に代入して、
$$2(2t - 3) + t - 6 = 0$$
$$5t - 12 = 0$$
よって、$t = \frac{12}{5}$ である。 これを $s = 2t - 3$ に代入して、
$$s = 2 \cdot \frac{12}{5} - 3 = \frac{9}{5}$$
したがって、求める点 $\text{C}$ の座標は $\left( \frac{9}{5}, \frac{12}{5} \right)$ である。
(2)
2点 $\text{A}(1, 4), \text{B}(5, 6)$ は直線 $\ell$ (すなわち $x - 2y + 2 = 0$)に関して同じ側にある。 実際、領域 $x - 2y + 2 < 0$ について、点 $\text{A}$ の座標を代入すると $1 - 2\cdot4 + 2 = -5 < 0$、点 $\text{B}$ の座標を代入すると $5 - 2\cdot6 + 2 = -5 < 0$ となり、共に同じ領域に属する。
点 $\text{A}$ と点 $\text{C}$ は直線 $\ell$ に関して対称であるから、直線 $\ell$ 上の任意の点 $\text{P}$ に対して、$\text{AP} = \text{CP}$ が成り立つ。 したがって、
$$\text{AP} + \text{PB} = \text{CP} + \text{PB}$$
となる。$\text{CP} + \text{PB}$ が最小となるのは、3点 $\text{C}, \text{P}, \text{B}$ がこの順に同一直線上に並ぶときである。 このとき、最小値を与える点 $\text{P}$ は、直線 $\text{BC}$ と直線 $\ell$ の交点となる。
直線 $\text{BC}$ の方程式を求める。 点 $\text{B}(5, 6)$、点 $\text{C}\left( \frac{9}{5}, \frac{12}{5} \right)$ を通る直線の傾きは、
$$\frac{6 - \frac{12}{5}}{5 - \frac{9}{5}} = \frac{\frac{18}{5}}{\frac{16}{5}} = \frac{9}{8}$$
であるから、直線 $\text{BC}$ の方程式は、
$$y - 6 = \frac{9}{8}(x - 5)$$
すなわち、
$$9x - 8y + 3 = 0 \quad \cdots \cdots \text{(iii)}$$
となる。 点 $\text{P}$ は直線 $\ell : x - 2y + 2 = 0$ と直線 $\text{BC}$ の交点であるから、これらを連立して解く。 $\ell$ の式より $x = 2y - 2$ であり、これを (iii) に代入して、
$$9(2y - 2) - 8y + 3 = 0$$
$$10y - 15 = 0$$
よって、$y = \frac{3}{2}$ である。 これを $x = 2y - 2$ に代入して、
$$x = 2 \cdot \frac{3}{2} - 2 = 1$$
したがって、求める点 $\text{P}$ の座標は $\left( 1, \frac{3}{2} \right)$ である。
解説
(1) は直線に関する対称点の座標を求める基本的な問題である。「中点が直線上」「垂直に交わる」の2条件を用いて連立方程式を立てる定石を確実に実行したい。
(2) は折れ線の長さの最小値を問う有名問題である。2点が直線に対して同じ側にある場合、一方の点を直線に関して対称移動させ、その対称点ともう一方の点を直線で結ぶことで最小経路を与える点が見つかる。対称点を利用することで、折れ線の長さを1つの線分の長さに帰着させるという幾何的な発想が鍵となる。厳密には、2点が直線の同じ側にあることを確認する記述があるとより丁寧である。
答え
(1) $\left( \frac{9}{5}, \frac{12}{5} \right)$
(2) $\left( 1, \frac{3}{2} \right)$
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