数学2 線形計画法 問題 14 解説

方針・初手
与えられた3つの不等式が表す領域を図示し、$x^2 + (y - 3)^2 = k$ とおいて図形的に考える。これは中心が $(0, 3)$、半径が $\sqrt{k}$ の円を表すため、領域内の点と定点 $(0, 3)$ との距離の2乗の最大値と最小値を求める問題に帰着できる。
解法1
与えられた不等式
$$\begin{cases} y \geqq 2x - 5 \\ y \leqq x - 1 \\ y \geqq 0 \end{cases}$$
が表す領域を $D$ とする。境界線となる直線の交点を求めると以下のようになる。
直線 $y = 2x - 5$ と $y = x - 1$ の交点は $(4, 3)$ である。
直線 $y = 2x - 5$ と $y = 0$ の交点は $\left(\frac{5}{2}, 0\right)$ である。
直線 $y = x - 1$ と $y = 0$ の交点は $(1, 0)$ である。
領域 $D$ は、これら3点 $(4, 3)$、$\left(\frac{5}{2}, 0\right)$、$(1, 0)$ を頂点とする三角形の周および内部である。
ここで、$x^2 + (y - 3)^2 = k \quad (k \geqq 0)$ とおく。 これは、定点 $A(0, 3)$ を中心とする半径 $\sqrt{k}$ の円を表す。 $k$ の値は、点 $A$ と領域 $D$ 内の点 $(x, y)$ との距離の2乗に等しい。
まず、最大値を考える。 点 $A(0, 3)$ と領域 $D$ の各頂点との距離の2乗はそれぞれ以下のようになる。
点 $(4, 3)$ との距離の2乗: $4^2 + (3 - 3)^2 = 16$
点 $\left(\frac{5}{2}, 0\right)$ との距離の2乗: $\left(\frac{5}{2}\right)^2 + (0 - 3)^2 = \frac{25}{4} + 9 = \frac{61}{4}$
点 $(1, 0)$ との距離の2乗: $1^2 + (0 - 3)^2 = 1 + 9 = 10$
これらを比較すると、距離の2乗が最大となるのは点 $(4, 3)$ のときであり、最大値は $16$ である。
次に、最小値を考える。 点 $A$ から領域 $D$ 内の点までの距離が最小になるのは、点 $A$ から領域の境界をなす線分に下ろした垂線の足がその線分上にある場合か、あるいは境界の端点(頂点)である。
直線 $y = x - 1$ (すなわち $x - y - 1 = 0$)と点 $A(0, 3)$ との距離 $d$ を点と直線の距離の公式を用いて求める。
$$d = \frac{|0 - 3 - 1|}{\sqrt{1^2 + (-1)^2}} = \frac{4}{\sqrt{2}} = 2\sqrt{2}$$
距離の2乗は $(2\sqrt{2})^2 = 8$ である。 このとき、点 $A(0, 3)$ から直線 $y = x - 1$ に下ろした垂線の方程式は $y = -x + 3$ であり、交点は $(2, 1)$ となる。 点 $(2, 1)$ は線分 $y = x - 1 \quad (1 \leqq x \leqq 4)$ 上に存在するため、距離の2乗は $8$ をとりうる。 これは頂点との距離の2乗の最小値である $10$ よりも小さいため、これが求める最小値となる。
解説
不等式の表す領域を図示し、求める式を定数 $k$ とおいて図形的な意味を考える、領域と最大・最小の典型問題である。 $x^2 + (y - 3)^2$ が定点からの距離の2乗を表すことに気付くことが重要である。最大値は領域の頂点でとることが多いが、最小値は定点から境界線へ下ろした垂線の足が線分上に存在するかどうか(円が線分に接するかどうか)を丁寧に確認する必要がある。
答え
最大値 16
最小値 8
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