トップ 基礎問題 数学3 極限 無限級数 問題 2

数学3 無限級数 問題 2 解説

数学3 無限級数 問題 2 解説

方針・初手

直角三角形の内接円の半径を求める基本事項と、半角の公式を用いた三角比の計算、および図形的な相似性から等比数列を見出す問題である。角 $\text{B}$ を挟む2辺に接しつつ互いに外接する円の列を考えるため、円の中心と頂点 $\text{B}$ の距離に注目して漸化式を立てる。

解法1

(1)

直角三角形 $\text{ABC}$ において、三平方の定理より $\text{AC}$ の長さを求める。

$$\text{AC} = \sqrt{\text{AB}^2 - \text{BC}^2} = \sqrt{8^2 - 7^2} = \sqrt{64 - 49} = \sqrt{15}$$

内接円 $\text{O}_1$ の半径 $r_1$ を求める。直角三角形に内接する円の半径は、直角を挟む2辺の和から斜辺を引いて2で割ったものに等しいという性質を用いると、以下のようになる。

$$r_1 = \frac{\text{BC} + \text{AC} - \text{AB}}{2} = \frac{7 + \sqrt{15} - 8}{2} = \frac{\sqrt{15} - 1}{2}$$

(三角形の面積を2通りで表す方程式 $\frac{1}{2} r_1 (8+7+\sqrt{15}) = \frac{1}{2} \cdot 7 \cdot \sqrt{15}$ から求めてもよい。)

(2)

直角三角形 $\text{ABC}$ において、$\cos B$ の値は以下のようになる。

$$\cos B = \frac{\text{BC}}{\text{AB}} = \frac{7}{8}$$

半角の公式を用いて $\sin^2 \frac{B}{2}$ を計算する。

$$\sin^2 \frac{B}{2} = \frac{1 - \cos B}{2} = \frac{1 - \frac{7}{8}}{2} = \frac{1}{16}$$

$0^\circ < B < 90^\circ$ より $0^\circ < \frac{B}{2} < 45^\circ$ であるから、$\sin \frac{B}{2} > 0$ となる。

$$\sin \frac{B}{2} = \frac{1}{4}$$

(3)

図のように、円 $\text{O}_1, \text{O}_2, \dots$ の中心は $\angle \text{B}$ の二等分線上にある。円 $\text{O}_n$ の中心を同じく $\text{O}_n$ で表すこととする。

頂点 $\text{B}$ から円の中心 $\text{O}_n$ までの距離を $l_n$ とすると、直角三角形の三角比より以下が成り立つ。

$$\sin \frac{B}{2} = \frac{r_n}{l_n}$$

(2) の結果から $\sin \frac{B}{2} = \frac{1}{4}$ であるため、$l_n = 4 r_n$ がわかる。

円 $\text{O}_n$ と円 $\text{O}_{n+1}$ は外接しているので、中心間の距離 $\text{O}_n \text{O}_{n+1}$ は $r_n + r_{n+1}$ である。また、図から中心間の距離は $\text{O}_n \text{O}_{n+1} = l_n - l_{n+1}$ とも表せるため、次の関係式が成り立つ。

$$l_n - l_{n+1} = r_n + r_{n+1}$$

これに $l_n = 4 r_n$ と $l_{n+1} = 4 r_{n+1}$ を代入する。

$$4 r_n - 4 r_{n+1} = r_n + r_{n+1}$$

$$3 r_n = 5 r_{n+1}$$

$$r_{n+1} = \frac{3}{5} r_n$$

したがって、$n=1$ のときを考えると $r_2 = \frac{3}{5} r_1$ となる。

(4)

円 $\text{O}_n$ の面積 $S_n$ は $S_n = \pi r_n^2$ である。

(3) で求めた関係式から、面積の比は半径の比の2乗に等しくなる。

$$S_{n+1} = \pi r_{n+1}^2 = \pi \left( \frac{3}{5} r_n \right)^2 = \frac{9}{25} \pi r_n^2 = \frac{9}{25} S_n$$

(5)

数列 $\{S_n\}$ は、初項 $S_1$、公比 $\frac{9}{25}$ の無限等比数列である。公比の絶対値が $1$ より小さいため、この無限等比級数は収束する。

まず、初項 $S_1$ を計算する。

$$S_1 = \pi r_1^2 = \pi \left( \frac{\sqrt{15} - 1}{2} \right)^2 = \pi \frac{15 - 2\sqrt{15} + 1}{4} = \pi \frac{16 - 2\sqrt{15}}{4} = \frac{8 - \sqrt{15}}{2} \pi$$

次に、無限等比級数の和の公式を用いて総和を求める。

$$\sum_{n=1}^{\infty} S_n = \frac{S_1}{1 - \frac{9}{25}} = \frac{\frac{8 - \sqrt{15}}{2} \pi}{\frac{16}{25}} = \frac{25(8 - \sqrt{15})}{32} \pi$$

解説

図形に内接する円が無限に続く設定は、無限等比級数の応用として頻出である。角の二等分線上に中心が並ぶ性質を利用して、相似な直角三角形から半径の漸化式を立てることが最大のポイントとなる。本問は内接円の半径を求める手法や半角の公式など、平面図形と三角比の基本要素が詰め込まれており、基礎力の確認に適している。

答え

(1) $\frac{\sqrt{15} - 1}{2}$

(2) $\frac{1}{4}$

(3) $\frac{3}{5}$

(4) $\frac{9}{25}$

(5) $\frac{25(8 - \sqrt{15})}{32} \pi$

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