トップ 基礎問題 数学3 極限 無限級数 問題 8

数学3 無限級数 問題 8 解説

数学3 無限級数 問題 8 解説

方針・初手

循環小数を分数に変換し、与えられた等式から $a, b$ に関する1次不定方程式と $c, d$ に関する1次不定方程式を導く。各分数が真分数であるという条件から変数のとり得る値の範囲を絞り込み、方程式の整数解を求める。

解法1

循環小数 $0.\dot{1}98\dot{9}$ を分数で表すと、

$$ 0.\dot{1}98\dot{9} = \frac{1989}{9999} $$

となる。これを約分すると、

$$ \frac{1989}{9999} = \frac{1989 \div 9}{9999 \div 9} = \frac{221}{1111} $$

となる。ここで分母の $1111$ を素因数分解すると $1111 = 11 \times 101$ であるから、

$$ 0.\dot{1}98\dot{9} = \frac{221}{11 \times 101} $$

である。与えられた等式は以下の2つの方程式に分けられる。

$$ \frac{a}{101} - \frac{b}{11} = \frac{221}{11 \times 101} $$

$$ \frac{c}{11} - \frac{d}{101} = \frac{221}{11 \times 101} $$

それぞれの方程式の両辺に $11 \times 101$ を掛けて分母を払うと、

$$ 11a - 101b = 221 \quad \cdots \text{①} $$

$$ 101c - 11d = 221 \quad \cdots \text{②} $$

となる。問題の条件より、$a, b, c, d$ は正の整数であり、かつそれぞれの分数は真分数(分母>分子)であるから、以下の不等式が成り立つ。

$$ 1 \leqq a \leqq 100 $$

$$ 1 \leqq b \leqq 10 $$

$$ 1 \leqq c \leqq 10 $$

$$ 1 \leqq d \leqq 100 $$

(i) ①について

方程式を $11a = 101b + 221$ と変形する。左辺は $11$ の倍数であるから、右辺も $11$ の倍数でなければならない。合同式を用いて法を $11$ として考えると、

$$ 101b + 221 \equiv 0 \pmod{11} $$

ここで、$101 = 11 \times 9 + 2 \equiv 2 \pmod{11}$ であり、$221 = 11 \times 20 + 1 \equiv 1 \pmod{11}$ であるから、

$$ 2b + 1 \equiv 0 \pmod{11} $$

$$ 2b \equiv -1 \equiv 10 \pmod{11} $$

$11$ と $2$ は互いに素であるから、両辺を $2$ で割ることができ、

$$ b \equiv 5 \pmod{11} $$

$1 \leqq b \leqq 10$ の範囲でこれを満たす整数 $b$ は、$b = 5$ のみである。

$b = 5$ を①に代入すると、

$$ 11a - 101 \times 5 = 221 $$

$$ 11a = 505 + 221 $$

$$ 11a = 726 $$

$$ a = 66 $$

これは $1 \leqq a \leqq 100$ を満たす。

(ii) ②について

方程式を $11d = 101c - 221$ と変形する。左辺は $11$ の倍数であるから、右辺も $11$ の倍数でなければならない。同様に法を $11$ とした合同式で考えると、

$$ 101c - 221 \equiv 0 \pmod{11} $$

$$ 2c - 1 \equiv 0 \pmod{11} $$

$$ 2c \equiv 1 \equiv 12 \pmod{11} $$

$11$ と $2$ は互いに素であるから、両辺を $2$ で割ることができ、

$$ c \equiv 6 \pmod{11} $$

$1 \leqq c \leqq 10$ の範囲でこれを満たす整数 $c$ は、$c = 6$ のみである。

$c = 6$ を②に代入すると、

$$ 101 \times 6 - 11d = 221 $$

$$ 606 - 221 = 11d $$

$$ 385 = 11d $$

$$ d = 35 $$

これは $1 \leqq d \leqq 100$ を満たす。

解説

循環小数を分数に直す基本操作と、1次不定方程式の整数解を求める問題の融合である。分母を払うことで現れる $11$ と $101$ という係数に注目し、合同式を利用して変数の候補を絞り込むと計算がスムーズに進む。真分数であるという条件を見落とさず、あらかじめ変数の取り得る範囲を不等式で明記しておくことが重要である。

答え

$a = 66, b = 5, c = 6, d = 35$

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