数学3 無限級数 問題 11 解説

方針・初手
- $\angle \mathrm{P}_0 \mathrm{O} \mathrm{P}_n$ は隣り合う点同士がなす角 $\angle \mathrm{P}_{k-1} \mathrm{O} \mathrm{P}_k$ の和として表されることに着目する。
- 条件(ア)で角の和の極限が有限の値($2\pi$)になることから、無限等比級数が収束することを利用し、公比 $r$ のとり得る値の範囲を明確にする。
- 扇形の面積の公式 $S = \frac{1}{2}(\text{半径})^2 \times (\text{中心角})$ を用い、面積の数列がどのような数列になるかを把握する。
解法1
(1)
数列 $\{\angle \mathrm{P}_{n-1} \mathrm{O} \mathrm{P}_n\}$ は初項 $\theta$、公比 $r$ の等比数列であるから、
$$\angle \mathrm{P}_{k-1} \mathrm{O} \mathrm{P}_k = \theta r^{k-1} \quad (k=1, 2, \dots)$$
と表される。条件(ア)において $\angle \mathrm{P}_0 \mathrm{O} \mathrm{P}_n$ は $n$ とともに単調に増大することから、これらの角はすべて同じ向きに累積していく。したがって、
$$\angle \mathrm{P}_0 \mathrm{O} \mathrm{P}_n = \sum_{k=1}^n \angle \mathrm{P}_{k-1} \mathrm{O} \mathrm{P}_k = \sum_{k=1}^n \theta r^{k-1}$$
となる。ここで極限 $\lim_{n \to \infty} \angle \mathrm{P}_0 \mathrm{O} \mathrm{P}_n = 2\pi$ が存在し、条件(イ)より $\theta > 0, r > 0$ であるため、この無限等比級数が収束する条件から $0 < r < 1$ でなければならない。
このとき、無限等比級数の和の公式より、
$$\lim_{n \to \infty} \angle \mathrm{P}_0 \mathrm{O} \mathrm{P}_n = \frac{\theta}{1-r}$$
これが $2\pi$ に等しいので、
$$\frac{\theta}{1-r} = 2\pi$$
$$\theta = 2\pi(1-r)$$
(2)
点列は単位円周上にあるため、円の半径は $1$ である。扇形 $\mathrm{P}_{n-1} \mathrm{O} \mathrm{P}_n$ の面積 $\mathrm{S}_n$ は、
$$\mathrm{S}_n = \frac{1}{2} \cdot 1^2 \cdot \angle \mathrm{P}_{n-1} \mathrm{O} \mathrm{P}_n = \frac{1}{2} \theta r^{n-1}$$
となる。求める無限級数は $\mathrm{S}_1 + \mathrm{S}_4 + \mathrm{S}_7 + \dots + \mathrm{S}_{3n-2} + \dots$ である。数列 $\{\mathrm{S}_{3n-2}\}$ は、初項 $\mathrm{S}_1 = \frac{1}{2}\theta$、公比 $r^3$ の等比数列である。
(1)より $0 < r < 1$ であるから $0 < r^3 < 1$ となり、この無限等比級数も収束する。その和は、
$$\sum_{n=1}^\infty \mathrm{S}_{3n-2} = \frac{\frac{1}{2}\theta}{1-r^3}$$
ここで、(1)で求めた $\theta = 2\pi(1-r)$ を代入すると、
$$\frac{\frac{1}{2} \cdot 2\pi(1-r)}{1-r^3} = \frac{\pi(1-r)}{(1-r)(1+r+r^2)} = \frac{\pi}{1+r+r^2}$$
問題の条件より、この和が $\frac{4}{7}\pi$ であるから、
$$\frac{\pi}{1+r+r^2} = \frac{4}{7}\pi$$
$$1+r+r^2 = \frac{7}{4}$$
両辺を整理して、
$$4r^2 + 4r - 3 = 0$$
$$(2r-1)(2r+3) = 0$$
$0 < r < 1$ であるから、
$$r = \frac{1}{2}$$
解説
図形的な条件を無限等比級数の問題に帰着させる典型的な融合問題である。 ポイントは、極限値が有限確定値として与えられていることから、公比 $r$ について $0 < r < 1$ という条件を自ら導き出すことである。この条件がないと、(2)で二次方程式を解いた際に負の解を排除できなくなってしまう。 また、等比数列から一定の間隔で項を取り出して作った新しい数列も、等比数列になるという性質(今回は公比が $r^3$ になる)を利用して計算を進める。
答え
(1) $\theta = 2\pi(1-r)$ (ただし $0 < r < 1$)
(2) $r = \frac{1}{2}$
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