トップ 基礎問題 数学3 極限 無限級数 問題 20

数学3 無限級数 問題 20 解説

数学3 無限級数 問題 20 解説

方針・初手

円に内接する正方形、さらにその正方形に内接する円という操作を繰り返す問題である。円 $C_n$ の半径を $r_n$ とおき、隣接する円の半径 $r_n$ と $r_{n+1}$ の関係を幾何学的に見出すことが最初の手順となる。半径の漸化式が求まれば、面積 $S_n$ の漸化式も自然と導かれ、等比数列の和と極限の計算に帰着する。

解法1

(1)

円 $C_n$ の半径を $r_n$ とする。円 $C_1$ の方程式は $x^2+y^2=25$ であるから、その半径は $r_1=5$ である。

円 $C_n$ に内接する正方形について、その対角線の長さは円の直径に等しく $2r_n$ である。三平方の定理より、この正方形の1辺の長さは $\sqrt{2}r_n$ となる。

円 $C_{n+1}$ はこの正方形に内接する円であるから、その半径 $r_{n+1}$ は正方形の1辺の長さの半分に等しい。よって、以下の関係式が成り立つ。

$$r_{n+1} = \frac{\sqrt{2}r_n}{2} = \frac{1}{\sqrt{2}}r_n$$

これを用いて $r_2, r_3$ を求めると、以下のようになる。

$$r_2 = \frac{1}{\sqrt{2}}r_1 = \frac{5}{\sqrt{2}}$$

$$r_3 = \frac{1}{\sqrt{2}}r_2 = \frac{5}{2}$$

円 $C_n$ の面積 $S_n$ は $S_n = \pi r_n^2$ であるから、それぞれ面積を計算する。

$$S_1 = \pi \cdot 5^2 = 25\pi$$

$$S_2 = \pi \left( \frac{5}{\sqrt{2}} \right)^2 = \frac{25}{2}\pi$$

$$S_3 = \pi \left( \frac{5}{2} \right)^2 = \frac{25}{4}\pi$$

(2)

(1) の考察において、$r_{n+1} = \frac{1}{\sqrt{2}}r_n$ が任意の自然数について成り立つことを確認した。 番号を1つずらすことで、以下の式を得る。

$$r_n = \frac{1}{\sqrt{2}}r_{n-1}$$

(3)

半径の漸化式から、面積 $S_n$ について調べる。

$$S_n = \pi r_n^2 = \pi \left( \frac{1}{\sqrt{2}}r_{n-1} \right)^2 = \frac{1}{2} \pi r_{n-1}^2 = \frac{1}{2} S_{n-1}$$

これより、数列 $\{S_n\}$ は初項 $S_1 = 25\pi$、公比 $\frac{1}{2}$ の等比数列であることがわかる。

この数列の初項から第 $n$ 項までの和を計算する。等比数列の和の公式を用いると、以下のようになる。

$$\sum_{k=1}^n S_k = \frac{25\pi \left\{ 1 - \left( \frac{1}{2} \right)^n \right\}}{1 - \frac{1}{2}} = 50\pi \left\{ 1 - \left( \frac{1}{2} \right)^n \right\}$$

最後に、この和の $n \to \infty$ における極限を求める。$\lim_{n \to \infty} \left( \frac{1}{2} \right)^n = 0$ であるから、無限等比級数の和は次のようになる。

$$\lim_{n \to \infty} 50\pi \left\{ 1 - \left( \frac{1}{2} \right)^n \right\} = 50\pi$$

解説

図形の反復操作によって作られる数列の極限を求める典型的な問題である。図形的な条件から直接面積を求めるよりも、1次元の長さである「半径」に注目して漸化式を立てる方が計算ミスを防ぎやすい。相似な図形において、長さの比(相似比)が $1 : k$ であれば、面積の比は $1 : k^2$ になるという性質を利用しても、公比 $\frac{1}{2}$ を即座に見抜くことができる。無限等比級数の和の公式 $\frac{a}{1-r}$ を知っていれば、最後は暗算でも確認可能である。

答え

①: $\frac{25}{2}\pi$

②: $\frac{25}{4}\pi$

③: $\frac{1}{\sqrt{2}}r_{n-1}$ (または $\frac{\sqrt{2}}{2}r_{n-1}$)

④: $25\pi$

⑤: $\frac{1}{2}$

⑥: $50\pi \left\{ 1 - \left(\frac{1}{2}\right)^n \right\}$

⑦: $50\pi$

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